理系の学生はもちろん、文系の学生からも人気の高い製薬会社。ここでは製薬会社への就職を考えている学生が気になる、就活生に人気の製薬会社ランキング、大手製薬会社の特徴や平均年収、職種別の就活対策などご紹介します。
- ・製薬会社に就職するのは難しい?
- ├製薬会社とは
- ├製薬会社は就職難易度が高い
- └製薬会社の人気ランキング
- ・人気の製薬会社と特徴
- ├武田薬品工業
- ├アステラス製薬
- └大塚製薬
- ・製薬会社の主な職種と就活対策
- ├研究職
- ├開発職
- ├MR
- └事務
- ・製薬会社の就職対策
- ├英語力は必須
- ├必要な資格はある?
- └インターンシップ参加がおすすめ
- ・最後に
製薬会社に就職するのは難しい?
製薬会社とは
医薬品の開発・製造・販売を行うのが製薬会社の主な仕事内容です。新薬の開発だけでなく、すでにある医薬品の改良や、後発医薬品(ジェネリック)の製造・販売も手がけます。
製薬は景気に左右されにくいためどの企業も業績は比較的安定しています。さらに大手の製薬会社は福利厚生面が充実しており、給与も高い水準となっているため人気の就職先となっています。
製薬会社は就職難易度が高い
製薬会社は、新卒採用でも応募条件が厳しい企業が多いです。研究職開発職は理系の大学院卒業が条件となっていることがほとんどで、他の職種でも学部が限定されていたり、文系で応募可能な職種でも高い英語力が条件となっていたりします。
業績が安定していて高待遇と魅力的な業界ですが、優秀な学生の応募が殺到するため就職の難易度はかなり高いです。院進学やTOEICでの高スコア取得はすぐにできるものではないので、できるだけ早いうちから応募条件を確認しておく必要があります。
製薬会社の人気ランキング
キャリスタ就活2023(https://job.career-tasu.jp/2023/guide/study/ranking/4_05.html)による「2023年卒の就活生が選ぶ就職希望企業ランキング」の医薬品・化粧品部門は次のようになっています。
1位 資生堂
2位 コーセー
3位 中外製薬
4位 第一三共
5位 ファンケル
6位 アステラス製薬
7位 塩野義製薬
8位 エーザイ
9位 ジョンソン・エンド・ジョンソン
10位 日本新薬
11位以降は、ミルボン、協和キリン、ロード製薬、小林製薬などがランクインしています。
人気の製薬会社と特徴
人気の製薬会社の特徴を紹介します。各社共通しているのはグローバル化が進んでいることと、理系学生限定の研究職は非常に難関であることが挙げられます。
武田薬品工業
社長を始めとした役員のほとんどが外国人であることから、グローバルな企業であることがわかります。今年に入ってからもアイルランドの製薬会社を買収・子会社化するなど、世界的な展開が進んでいます。
新卒採用でも研究職においては、英語での研究発表が選考に含まれていたり、ビジネスレベルでの英語力が必要とされていたりするなど、英語でコミュニケーションを取れることが前提となっているようです。事業では、主力製品をはじめとした医薬品の売上が好調で、勢いに乗っています。
武田薬品工業の有価証券報告書(2021年4月1日〜2022年3月31日)によると、2022年3月31日時点での平均年間給与は、約1105万円(賞与及び基準がい賃金を含む)となっています。
参考:武田薬品工業の有価証券報告書(https://www.takeda.com/49f6f8/siteassets/jp/home/investors/report/consolidated-financial-statements/asr145_jp.pdf)アステラス製薬
アステラス製薬も武田薬品工業と同じく、主力製品をはじめとした関連製品の売上が好調です。海外での売上も順調で、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、オセアニアなどの地域でも躍進しています。
女性の管理職が多く、産休・育休制度が充実していることから、女性が働きやすい企業と言われることもあります。男性から見ても、残業が少なく給与水準も高いなど、働きやすい企業として知られています。
アステラス製薬の有価証券報告書(2021年4月1日〜2022年3月31日)によると、2022年3月31日時点での平均年間給与は、約1046万円(賞与及び基準がい賃金を含む)となっています。
参考:アステラス製薬の有価証券報告書(https://www.astellas.com/en/system/files/202203_report.pdf)大塚製薬
医薬品事業と食品事業の両輪で展開しているのが、大塚製薬の最大の特徴です。健康を意識した食品と治療薬の2つで、健康を守り、病気を治すという「トータルヘルスケア」を掲げています。
医薬品事業よりも、ポカリスウェットやカロリーメイトなどの食品事業で知られている大塚製薬ですが、実は売上の7割以上を医薬品が占めています。海外の製薬会社の買収や、共同開発なども積極的に行っており、世界的に活躍する新薬の開発に注力しています。
大塚ホールディングスの有価証券報告書(2021年1月1日〜2021年12月31日)によると、2021年12月31日時点での平均年間給与は、約1044万円(賞与及び基準がい賃金を含む)となっています。
参考:大塚ホールディングスの有価証券報告書(https://ssl4.eir-parts.net/doc/4578/yuho_pdf/S100NTB1/00.pdf)製薬会社の主な職種と就活対策
製薬会社の主な4職種の仕事内容と、就活対策を紹介します。
研究職
仕事内容
薬の成分となる物質の研究を行います。薬の合成実験や結果の分析、新薬の成分分析など、さまざまな業務をこなします。大学の研究室と同じくチームで研究をすすめるので、理系学生には馴染みのある環境ともいえそうです。
就活対策
製薬会社の研究職には国内外の理系のトップクラスの学生が集まります。研究分野で優秀なだけでなく、海外の企業と共同開発する機会もあることから、英語ができないと採用される可能性は低いです。
教授推薦で入るというルートもあるので、担当教授に製薬会社とのパイプがあるのなら相談してみるといいでしょう。インターンシップに参加して、社員の人に覚えてもらうもの効果があるかもしれません。
開発職
仕事内容
開発職は新薬の開発や臨床試験を行います。臨床試験では開発された発売前の新薬を、実際に人に投与し、効果が得られるか、副作用が起きないかといったことを確かめます。臨床試験で得られたデータをまとめたり、医療関係者とコミュニケーションを取ったりする機会も多いので、さまざまな能力が求められます。
就活対策
研究職と同じく、理系のトップクラスの学生が集まり、英語力も問われるため就職は超難関です。担当教授の推薦やインターンシップへの参加など、やれるだけのことはやってみましょう。
MR
仕事内容
MRとは「医薬情報担当者」のことです。製薬会社では自社の医薬品を販売・流通させる、営業職の役割を果たします。医師に自社製品を処方してもらうために、病院や診療所を訪問し情報提供します。当然薬学に関する知識が必須となるので、新人研修で、みっちり薬学を勉強することになります。
就職対策
文系・理系問わず応募できる仕事です。入社時には専門性を問われず、採用人数も研究や開発職よりも多いことから、製薬会社の中では採用されやすい職種といえます。一般的な営業と同じく、社交性や積極性に加え、医薬品を扱うことから倫理観やモラルが高いことをアピールできるとよいと思います。
事務
仕事内容
一般企業と同じように、総務、人事、経理などを担当する部署で、事務業務を担当します。
就職対策
事務職も、文系・理系問わず応募できる仕事です。医学知識が求められることはありませんが、医療や薬品に興味があることはアピールした方がいいでしょう。医学的な知識よりも、経理や法務など担当業務に関する専門性が重視されます。
製薬会社の就職対策
英語力は必須
製薬会社は海外に研究・開発の拠点があることも多いため、英語力は必須です。英語の資料を読むことも多いので、研究・開発職でも営業職でも、高い英語力が求められます。
TOEICスコアが基準点以上であることが、応募の条件となっている製薬会社もあります。製薬会社志望の就活生なら、TOEICのスコアは、最低でも730点以上を取得しておきたいところです。
必要な資格はある?
研究・開発職の新卒募集では、「医学部」「薬学部」「理学部」などの理系学部で研究をしていることが応募条件となっていることが多いです。
製薬会社に就職するために必須の国家資格などはありません。製薬会社と聞くと「薬剤師」の資格が頭に浮かぶかと思いますが、研究・開発職でも薬剤師の資格はとくに求められることはないです。
MRとして仕事をするには、「MR認定試験」に合格して「MR認定証」を取得する必要があります。この資格については入社後に取得するための研修があるため、在学中に取得しておく必要はありません。
インターンシップ参加がおすすめ
企業の特徴や仕事内容をしっかりと理解するには、インターンに参加するのがおすすめです。インターネットの情報や説明会の情報からではわからないことも多いでしょう。実際に社員の先輩と働くことで企業や仕事への理解が深まり、志望動機の説得力も高まります。
製薬会社のインターンは、「研究・開発」インターン、「MR」インターンなど、職種別に募集されることが多いです。志望企業や職種選びで迷っている場合は、複数のインターンプログラムに参加してみるのもいいでしょう。
就活生に人気のある製薬業界はインターンシップに応募する学生も多いので、インターンの選考を突破するのもかなりの難関となります。早い時期から業界研究をはじめて、エントリーシートなどの準備をしておきましょう。
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最後に
高収入なうえ働きやすい環境であることから人気の製薬会社。応募の条件が厳しく、倍率も高いのでできるだけ早い時期から必要な対策を徹底しましょう。
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