IT業界の新卒就職活動~大手SIerからWebベンチャーまで

近年、IT業界に就職する学生が増えてきていると言われていますが、IT業界と一口に言っても、多様な業種によって区分けされており、業界分析を難しくしています。大手系のSIerと新興系のWebベンチャーでは事業内容も仕事内容も全く違うからです。
今回はそんなIT業界の就職活動準備のために、IT業界を細かく分類してどのような観点で分析すればよいか解説します。

IT業界イメージ
目次

ハードウェア業界

パソコンを中心としたコンピュータ周りの電子部品、半導体、周辺機器を扱う業界です。パソコンそのものはもちろん、パソコンの性能を規定する部品やパソコンの画面、ネットをつなげるための通信機器や携帯電話までも含まれています。

主な企業:DELL、INTEL、日本ヒューレットパッカード、シャープ、東芝、NEC、富士通、アップル

この業界に所属している企業は日本企業だと、総合家電メーカーや総合電機系と呼ばれることが多く、その事業体は多岐に渡ります。従って、就職活動ではなぜ数ある事業部の中からハードを選んだのかを説明する必要があります。更に、過去のソニーや日本アイ・ビー・エムのようにパソコン事業から撤退した会社が存在するのも事実ですので、なぜ撤退したのかを分析するとともに、今後パソコン周りの業界がどのような推移をたどるかということにも注目してニュースなどを見ておくようにすると良いでしょう。

ソフトウェア業界

ソフトウェア業界はOS(オペレーティングシステム)とアプリケーションソフトから構成されます。OSは基本システムとして、パソコンのシステムが正常に起動するためのプラットフォームとなっており、WindowsやMacがこれらの基盤ソフトに該当します。そして、それらの基板上で動くソフトをアプリケーションと呼び、アプリとも呼ばれるのです。例えば、オラクルの勤怠システムやWindowsのMicrosoftシリーズがアプリケーションの例に該当します。両方を持っている企業もあれば、片方に特化した企業もあります。

主な企業:アップル、日本オラクル、SAP、日本Microsoft、ワークスアプリケーションズ、シスコシステムズ、日本アイ・ビー・エム

これらの企業はプラットフォームをベースにソフトを用いてシェアを拡大していくか、どのプラットフォームにも対応できるソフトを用いてシェアを拡大していくかの戦略をとっていることが多いので、どの企業がどんな戦略をとっているか把握した上で志望企業を定めていくのがよいでしょう。

SIer業界

SIerとは、システムインテグレーション(SI)を行う業者のことで、「エスアイアー」と読みます。
主に法人向けのシステム開発を行う業界です。銀行や公共交通機関など社会を支えるシステムや、流通業の在庫や売り上げを管理するといった企業のビジネスに不可欠なシステムなどを、オーダーメイドでクライアント向けに開発します。メーカー系(メーカー子会社)、ユーザー系(金融や商社など他企業の子会社)、独立系に分類できますが、親会社のシステムを開発するために設立されたメーカー系やユーザー系の企業が外販を行うようになることもあるため単純に分類して考えることは難しくなっています。
また、いわゆるIT系コンサルティングファームと呼ばれる企業もこのSIerに近い事業を行っている場合があります。
主な企業:NTTデータ、日本ユニシス、新日鉄ソリューションズ、野村総合研究所、SCSK

これらの企業には分野の得意不得意があるので、各企業がどの分野が得意なのかを把握したうえで選考に臨むとよいでしょう。例えば、NTT系列は公共系に強い、野村総合研究所は伝統的に金融業界に強いといった基本的知識は把握しておくべきでしょう。

ネットサービス(Webサービス)業界

ネットサービス業界はその名が示す通り、インターネットを介したWebサービスを提供する業界となります。サービスだけでも数百に渡るので大まかに企業向けサービスと個人向けサービスに大別されます。企業向けではオンライン広告の内容やオンラインでの露出度を上げるためのコンサルティング等が実施されています。
昨今ではクラウド上での最新サービスを用いた経理分野や総務分野の効率化といった新事業領域も生まれ、インターネットの隆盛とともに発展してきたと言えるでしょう。
更に、個人向けサービスではネットオークション、検索エンジン、ブログの提供、スマホアプリといった個人の嗜好に合わせた商品を提供する企業が多いです。スマートフォンの普及でかなりの人がネットサービスに身近になったので今後も続々と新しいタイトルが生まれていくでしょう。
法人向けの主な企業:サイバーエージェント、ディー・エヌ・エー、オプトホールディングス

個人向けの主な企業:
・検索エンジン:Google、Microsoft、Yahoo
・アプリ:グリー、ミクシィ、ディー・エヌ・エー、メルカリ

個人向け企業であるのが、多角化している事業の一部門か商品特化でその商品が企業のトレードマークになっているかのいずれかですので、それらの事業がどのような成長を描いていくか想定した上で企業選びをするとよいでしょう。ベンチャー企業では特に特性の合う・合わない、が鮮明に分かれてしまうので、せっかくの新卒切符を不意にすることがないような選択を行いましょう。

IT業界の選考対策

ここまで、各業界の特徴を中心に紹介してきましたが、これらの企業に共通した選考対策も紹介します。他の業界と異なる点となりますので意識してみるとよいでしょう。

Webテスト・筆記試験は真剣に対策を

Webテストと筆記試験いずれかで論理力と適性をシビアに見て足切する企業が多い傾向にあります。暗号問題や数式問題を多数出して、コンピュータやソフトウェアの世界での適正があるかどうかを判定しています。従って、安易な気持ちで受けるのではなく、参考書を項目別に仕上げて、第一志望なのに落ちてしまうということがないようにしましょう。

商品に対する理解を正確に

そして、各社の商品に対しての理解を正確にしましょう。各社共にある種ものづくりの性質を有しているので、そのサービスや商品に対してどれだけ思い入れがあるかを論理的に説明できるようにしましょう。そのサービスや商品によってどんなことを成し遂げたいのか、どんなことをしたいのかを徹底的に詰めましょう。そうでなければ、この会社にいく必然性がないと判定されかねません。

IT業界で理想の就活を行うために

IT業界は幅広く、サービスや商品も多岐に渡るため分析が難しいのは事実です。しかし、各社の商品やそのポジショニングを理解していくことによって、より自分のやりたいこととそれらのサービスや商品がつながっていくことでしょう。各社ともに個々のオリジナリティあふれる商品を作っているので、とことん向き合ってみて、自分のキャリアに合った商品を選んで業界を選定してみるのもよいでしょう。


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