BtoCやBtoBという言葉を聞いたことはあっても、BtoGは聞いたことがないという方はたくさんいるでしょう。今回はそんな方のために、BtoGについて詳しくご紹介していきます。また、BtoG以外の様々な形態についても解説していくので、就活が始まる前に一通り理解しておきましょう。
- ・BtoGとは?
- ├BtoGは行政と企業との取引
- ├BtoGの具体的な仕事内容
- ├仕事が取れるかは入札で決まる
- └BtoGの代表的な企業は?
- ・BtoGの取引方法は3種類
- ├一般競争入札
- ├指名競争入札
- └随意契約
- ・BtoG以外の取引形態
- ├BtoB
- ├BtoC
- ├CtoC
- ├BtoE
- └GtoC
- ・最後に
BtoGとは?
BtoGとは、いったい何なのでしょうか?まずはその内容を明らかにします。
BtoGは行政と企業との取引
BtoCやBtoB、BtoGの「Bto」は、「Business to」の意味で、誰を相手にしているビジネスかということを表しています。
BtoGとは、Business to Government、つまり行政を相手にしているビジネスのことを指します。相手は官公庁などの国の機関や、都道府県、市区町村、行政法人などです。
BtoGの具体的な仕事内容
行政と企業の取引全般をBtoGと呼ぶので、その内容は様々です。提供する商品やサービスは多く、市役所で使うペンから、省庁に置かれるパソコンまで、多岐にわたっているのが特徴。
例えば、筆記用具などの消耗品をイメージすると分かりやすいかもしれません。また、道路工事や水道工事といった事業でもBtoGの取引が行われています。
仕事が取れるかは入札で決まる
企業間の取引であれば当事者同士の交渉で売買ができますが、行政との取引はそうはいきません。一般的に、入札によってどの企業から購入するかが決まります。複数の企業にまったく同じ条件で見積もりを提出させ、その結果を見て契約先が決まるのです。
BtoGの代表的な企業は?
BtoGというと道路工事やインフラの整備など、建設業界や通信業界をイメージする方も多いかもしれません。BtoGビジネスは基本的に入札方式なので、安定した利益が見込めないというリスクがあります。
BtoGを専門にビジネスをしていくというのは難しいので、「BtoCやBtoBのビジネスをしながら、BtoGも視野に入れておく」というスタンスの企業が多いです。
BtoGの取引方法は3種類
BtoGの取引方法は基本的には入札ですが、細かく3種類に分けることができます。
一般競争入札
一般競争入札では、公募で広く企業の募集を行い、企業が提出する見積もりや金額などから判断して企業を決めます。
入札に参加するには資格や条件を満たしている必要があるので、どんな企業でも入札に参加できるわけではありません。
もっとも安い価格の業者を選ぶ方式を「最低価格落札方式」、出てきた見積もりをもとに担当者が契約企業を選ぶ方式を総合評価方式といいます。
指名競争入札
行政側があらかじめ数社の企業を選び、選ばれた企業だけが参加する入札方式を、「指名競争入札」と呼びます。指名されるのは、過去に実績がある企業や、信頼度の高い企業です。
一定の水準に達している企業しか参加しないので行政側の負担は減りますが、談合が容易になるというリスクがあります。
随意契約
入札を行わずに行政が特定の企業を指名して契約先を選ぶことを、「随意契約」と言います。
実績のある取引先を選ぶことができるので、商品やサービスのクオリティが保たれる確率は高まります。しかし価格の競争がないため、行政側の金銭的な負担が大きくなる可能性があります。
BtoG以外の取引形態
世の中には、BtoG以外にもたくさんの取引が行われています。
BtoB
BtoBはBusiness to Business、つまり企業間の取引です。食品メーカーに原材料を卸したり、筆記用具などの目に見えるものを売っている場合もあります。その一方、コンサルティングなどスキルを活かしてサービスを提供することもあるでしょう。
人を扱う仕事もあります。例えば人材派遣会社で例えると、派遣会社と派遣スタッフとの関係はBtoCですが、派遣会社と派遣先の企業との取引はBtoBにあたります。
BtoC
BtoCとは、Business to Consumer、つまり企業と消費者の取引です。みなさんが日ごろ使っている商品やサービスはほぼ全てこれに当てはまります。食べ物や飲み物を飲食店で頼んだり、服を買ったりといったものがあたります。
物品だけではなく、ホテルに泊まったり、ヘアサロンで髪を切ったり、予備校で勉強をを教わったりするのもBtoCのうち。
BtCの取引では、企業の知名度がものをいいます。聞いたこともない会社が売っている水と、CMでよく見かけるメーカーが打っている水では、後者の方が信頼感が高く買いたくなりますよね。
CtoC
CtoCとはConsumer to Consumer、つまり消費者同士の取引です。CtoCは最近になって盛り上がっている形態で、メルカリやAir B&Bなどの一般人が一般人に向けて行う商売を指しています。シェアリングエコノミーにおける重要なやりとりです。
CtoCでは利用者からの評価がものをいいます。例えばヤフーオークションでも、利用者から「連絡が遅い」「違う商品が届いた」というコメントがついている出品者より、「丁寧なやりとりだった」「梱包がきれいだった」といった肯定的な評価がついている出品者の方がよく売れる傾向にあるのです。
BtoE
BtoEとはBusiness to Employee、つまり企業と社員の取引です。少しわかりにくいかもしれませんが、ある企業が別の企業の会社員に対して、商品やサービスを提供する形を指します。
例えば、大きな企業には社食がありますが、あれはある企業が食事を作り、それを別の企業の社員に提供するBtoEの商売です。他にも、オフィス向けのサプリメントや軽食などを販売する企業があります。
GtoC
GtoCとは、Government to Consumer、つまり行政と消費者の取引です。みなさんが市役所や区役所、県庁などで行うことなどが仕事内容。例えば海外に行くときはパスポートが必要ですが、この発行や更新の手続きは行政の管轄ですね。
他にも、引っ越しをしたら住民票を移したり、結婚したら婚姻届を受理してもらったり、子供が生まれた出生届を出したりと、様々なシーンでGtoCのやり取りは行われています。
最後に
今回は、BtoGについてご紹介しました。世の中の取引には他にも、BtoCやBtoBなど色々な形があります。どの取引がどれにあたるのか、しっかり判別できるようにしておきましょう。
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