どん底の中で見つけた、「ヘルスケア×IT」という選択肢。|株式会社Lime

『レジャー白書2017』(公益財団法人日本生産性本部、余暇創研刊)によると、フィットネス業界の市場規模は2016年に過去最大を記録。2020年の東京オリンピックによるスポーツ・健康への意識変化も後押しし、今後もさらに伸びていく見通しです。そんなフィットネスをはじめとし、人々の健康を幅広くITの力でサポートするヘルステック業界をご存知でしょうか。今回お話を伺ったのは「2022年までに日本一のヘルステックカンパニーに」をミッションとし、急成長を続けるベンチャー企業・株式会社LimeでCOO・CHOを務める渡辺さん。ヘルステック業界を選んだ経緯や、自らの仕事に対する想いについて迫っていきます。

「すべての人が理想のジブンを手に入れられる世界」を目指して

―まずは、事業モデルについてお教えください。

はい、弊社では大きく3つ、「Webメディア事業」「事業戦略支援事業」「TRE LABO(パーソナルジム)事業」を行っています。まずWebメディア事業ではヘルスケア業界で活躍する専門家達と、そのサービスを求める人とのマッチングを行う「YASE LABO」、ヘルスケア業界に特化した求人メディア「Fit Career」の2つを運営しています。ヘルスケア業界は近年発展してきた業界だけに、まだ誤った情報が出回っている現状があります。私たちは、専門家が持つ質の高い知識を発信し、人々の健康を支援しています。

次に事業戦略支援事業では、前述のメディア事業で得られた多様なデータをもとに、採用活動、データ解析、顧客との関係構築など、ヘルスケア業界で活躍する企業を様々な角度から支援します。

最後に、TRE LABO(パーソナルジム)事業。最近は短期で大幅に痩せられるジムも多いですが、無理な痩せ方をするとリバウンドしやすい体になってしまいます。私たちはジムを卒業した後もご自身の管理で体型を維持できるよう、リバウンドしにくい体づくりを目指しています。1ヶ月で体重の5%程度とスローペースではありますが、継続して丁寧に落としていくことで、「ただ細い」のではなく、その人の体質に合った魅力的な体型作りをサポートします。

―2期目にして、かなり多角的に展開されていますね。

はい、私たちが目指しているのは弊社だけの成長ではなく、市場全体を成熟させることなんです。近年の人々の関心は、モノよりも健康や充実感といった「人生の質」に向かいつつあります。人生の質を上げるためには、自らが持つ理想に近づくことが必要なはず。だから弊社のビジョンは「理想のジブンを手に入れる」なんです。

一度のミスで、どん底へ。挫折の先に見えた道とは

―渡辺さんのパーソナリティにも迫っていければと思います。入社されてどれぐらいになりますか?

実は、今年の2月に入ったばかりなんです。代表の斉藤からは以前より声をかけてもらっていたんですが、このタイミングでようやく話がまとまって。斉藤とは学生時代からの付き合いで、私も彼も、当時からイベントを開催したり事業を行ったりしていたんです。一緒に仕事をしたこともあったんですけど、まさか同じ会社で役員としてやっていくことになるとは思いませんでしたね。

―Limeに入社するまでの経緯をお教えください。

ちょっと長くなるんですけど(笑)、もともと私は起業をしたかったんです。そのため就活時も将来の起業を見据えた会社選びをしていて。IT業界に興味があったこと、学生の頃から営業代行などをしていて営業スキルに自信があったことから、IT営業をやろうと考えていました。そうして入社した会社では、自分の頑張りに対して物足りなさを感じていて…今考えればその考え自体が若かったんですけどね。「結果を出しているんだからもっと経営サイドにも携わりたい!」というモヤモヤが募っていた頃、1つ上の先輩に紹介してもらったIT系の会社に転職したんです。

―次の会社では、そのモヤモヤを解消できたんでしょうか?

それが、新しい会社は非常に厳しい環境で。一度仕事でミスをしてしまったんですが、その後挽回のチャンスをもらえず、望んでいなかったバックオフィスに異動させられ、何をしても怒られ…本当に辛い1年間を過ごしました。ただ、夜は時間があったので、大好きなバスケに打ち込むようになりました。そんなある時、「あ、いま俺、スポーツにすごく救われてるな」って思ったんです。私がそう思ったということは、他にも思う人がいるはず。そこから、スポーツや体を動かすことの価値を提供して、お金をいただいて、生きていけたら良いなと考えたんです。思い立ってすぐに、とあるスポーツクラブにトレーナー・インストラクターとして就職。そのクラブのキャッチコピー「ココロ、ウゴカセ。」は、今も私が仕事をする上でのキーワードになっています。

―それが、フィットネス業界に足を踏み入れたきっかけだったんですね。思わぬ展開でしたが、一度挫折を経験した渡辺さんだからこそ出会えた道であるように思います。

はい。ただ、スポーツクラブに入社した後も順風満帆ではありませんでした。トレーナーとしてのスタートが遅かったので、とにかく頭を使って研究しました。常にお客様の反応を見ながら、声をかけるタイミング、声のかけ方、その内容を検証・ブラッシュアップし、体だけでなく頭にも汗をかきながら働いていましたね。努力のかいあって、頼ってくれるお客様もいらっしゃいましたし、数字も上げられて、とても楽しい期間でした。ただ、大手企業だったこともあり、自分のやりたいことがなかなか実現できない環境だったんです。その点に疑問を感じ始めた所で、斉藤が声をかけてくれました。その際に自分がやりたいことや理想の働き方を話したら、「カズキのやりたいことをやって良いし、必要なものは用意する」と言ってくれて。前職に辞めるほどの不満があったわけではなかったのでかなり迷いましたが、何度も話して、すり合わせを重ねて、ついにLimeへの入社を決めました。

「今回の人生はヘルスケア×ITって決めてる」

―現在に至るまでに、様々な経験をされてきたんですね。今、普段のお仕事の中で大事にされていることはありますか?

私は、仕事を通して実現したいことが2つあります。1つは、フィットネスを通じて心身ともに健康な人を増やすこと。2つめは、多くの人の心を動かすサービスを作ること。今回の人生はヘルスケア×ITって決めているので。

―力強い言葉ですね。今はCHO、COOということで業務範囲もかなり広そうですが、現場から離れてしまって寂しくはないですか?

今は神楽坂のジムの代表と営業統括、人事の最高責任者、新規事業関係を担当しています。確かに現場は減りましたが、意外と気になりません。正直、気にしている暇もない(笑)。あとは、YASE LABOに自信があるから。私のミッションは、会社を強くし、より多くのお客様に健康という価値を届けることです。弊社のサービスならそれを実現できる自信があるので、今はサービスの拡大・改善に注力するのみですね。

腕相撲、プロテイン飲み放題…フィットネスを扱う会社ならではの取り組みも

―Limeではどんなインターン生を求めていますか?

ありがたいことに採用も順調で、会社としての地盤ができてきた段階です。もっとできることを増やすために、エンジニア、ライター、編集者、サイト運用、マーケッター、さらにはトレーナーまで、様々なポジションでインターン生を募集しています。現時点でスキルがあるかないかよりも、「入ってからどれだけ頑張れるのか」という所で判断していますね。もちろん成長できるチャンスも用意しています。上層部のミーティングにも参加してもらいますし、インターン生の意見が反映されることもあります。このフェーズの企業にしては珍しいと思いますが、研修も専門機関にお願いしていて、本人さえ望めば質の高いものを受けられますよ。インターン生だからといって特別扱いはしませんし…そういえば、たまに腕相撲大会があります。

―えっ、腕相撲大会ですか。ストイックでありながらも、みなさん仲が良いんですね。

そうですね、ご飯もみんなで食べることが多いです。やっぱり健康や食にこだわりのある人たちなので、その辺りも様々な情報を得られますよ。あ、あとプロテインは飲み放題ですね(笑)。

Lime 担当者プロフィール

渡辺 一生
取締役 COO CHO
1992年神奈川県生まれ。大学では心理学を専攻し、プライベートでは小学校の頃から好きだったバスケットボールに打ち込む。パラレルキャリアを支援する社団法人の立上げに携わるほか個人事業としては都内でイベントを企画・実施し、収益を上げ続ける。

新卒で人材・IT・飲食・保育と多角的に事業展開を行っていたベンチャー企業に入社。自ら立ち上げに携わった新規事業では某大手クレジットカード会社の営業案件でトップセールスを樹立。3社目でフィットネス業界に転身し、大手フィットネスクラブで新規大型店舗の立上げを経験、トレーナー・インストラクターとして累計1,000名以上のお客様のカラダの悩みを解決。

現在は「心身ともに健康な人を増やしたい」という行動理念のもと、株式会社Limeにて営業、人事、メディア、TRE LABOの最高責任者を兼任。座右の銘は「最初にあったのは夢と、そして根拠のない自信だけ。そこからすべてがはじまった」。

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インターンシップガイド編集部
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