優良企業はどんな基準で判断すべき?チェックポイントを紹介!

「優良企業に就職したい」と考え、志望する企業を選んでいる就活生は大勢います。しかし、優良企業を示す客観的な基準はほとんどありません。

そのため「自分にとっての『優良企業』とは何か」が分かっていないと、いつまで経っても優良企業を見つけられずに時間だけが過ぎてしまいます。

そこで今回は自分にとっての優良企業を判断する基準と、優良企業を見つけるためのチェックポイントをご紹介します。

目次

優良企業の基準とは?

優良企業に明確な基準はない

優良企業を探す際に「ランキング」や「口コミ」をチェックする方も多いのではないでしょうか。もちろん、これらの情報を参考にするのはとても大切ですが、他者の評価だけで「A社は優良企業だ。B社は優良企業ではない」と判断するのはおすすめできません。

なぜなら優良企業かどうかは自分自身の価値観によって大きく左右されるため、10人中9人が「優良企業だ」と判断しても、自分は「優良企業だと思わない」ということも起こりえるからです。

優良企業かどうかを示す客観的・絶対的な基準はありません。自分自身が「どんな条件が揃っていれば優良だと感じるか」を吟味し、その基準に沿って1社1社判別していくしかないのです。

優良企業を見つけるには自己分析が重要

自分自身にとっての優良企業を見つけるためには、自分の価値観や考え方を分析する必要があります。

自己分析の際には「自分の好きなこと」「自分の嫌いなこと」「自分が大切にしていること」「心に残っているエピソード」などを書き上げ、それぞれについて「なぜ?」という質問を重ねていきます。

例えば、「人の笑顔が好き」というケースでは、「人の笑顔が好き」→なぜ?→「心が温かくなるから」→なぜ?→「自分が役に立っていると実感できるから?」→なぜ?→「人から認められたい気持ちが強いから」…というように自分の価値観を突き詰めていくことができます。人から認められることを重視する場合、人間関係が良好だったり、成果に応じた歩合制や賞与を用意していたりするような企業が向いているかもしれません。

優良企業を見つけるためのチェックポイント

ここからは優良企業を見つけるために押さえておきたい5つのチェックポイントをご紹介します。

人間関係

厚生労働省の「令和2年労働安全衛生調査」によると、仕事や職業生活で「ストレスになっていると感じる事柄がある」と回答した労働者のうち、27%が「人間関係」にストレスを感じていました。「居心地の良さを大切にしたい」という方は、人間関係をよくチェックしておきましょう。

企業の人間関係を掴むにはインターンに参加するのがおすすめです。社員同士のコミュニケーションや顧客への対応、学生への接し方に違和感や不快感がないかを観察してみましょう。

労働時間や休日

「ワークライフバランスを大切にしたい」と考えている人は、労働時間や休日についてしっかり確認しておきましょう。

1つの基準として年間休日120日以上、残業時間は月20時間以内だと、優良企業といえるかもしれません。ただし、紙面上はそのように書かれていてもサービス残業が横行している企業や、休日でも仕事に関する連絡が来てゆっくり休めないような企業もあります。

求人情報で労働条件に目を通すのはもちろん、OB・OG訪問や口コミなどで実際の休日や残業の状況を確認しておきましょう。インターンに参加し、社員がいつ退社するのか見ておくのも良いかもしれません。

給与

「仕事をするからにはバリバリ稼ぎたい!」という方は基本給に加え、賞与も確認しておきましょう。稼ぎ続けたいと考えるなら、入社時の経営状況や給与条件だけでなく、企業の将来性を見据えた判断も不可欠です。

企業の経営状況が悪化すると賞与カットや減給という事態になり、「稼ぎたい」というニーズを満たせなくなってしまうからです。特に流行に依存した事業は一時的には儲かりますが衰退するのも早く、安定した経営も見込めません。今だけでなく未来も考えて志望する企業を選びましょう。

離職率が低い

「できるだけ長く働き続けたい」という方は離職率をチェックしましょう。離職率とは一定期間のうちに会社を辞めた社員の割合を示します。離職率が高い企業の場合、社員が定着しない何らかの問題を抱えている可能性が高いです。

離職率を調べる際には以下のような方法があります。

・就職四季報
・IR情報
・ハローワークの求人票
・就職エージェント

ただし、離職率は業界によっても大きく異なります。数字だけでなく、「志望業界内のほかの企業と比較して高いかどうか」をチェックすることも大切です。

ホワイトマークを取得している

「主観的な指標だけで優良企業を選ぶ自信がない」という方は、「ホワイトマーク」を取得した企業に注目してみましょう。ホワイトマークとは厚生労働省が「安全衛生優良企業」と認定した企業に与えるマークです。

「安全衛生活動の推進」「健康管理」「メンタルヘルス対策」など、企業が実施している労働者が安全かつ健康的に働くための積極的な取り組みについて評価し、一定水準を超えた企業に対してホワイトマークを認定するとともに、厚生労働省のホームページでもホワイトマーク企業として公表しています。つまり、公的に認められたホワイト企業なのです。

まとめ

優良企業には明確な基準がありません。そのため、自分自身の価値観・考え方に基づき、自分にとっての優良企業を見つけることが大切です。

自分自身にとっての優良企業を見つけるためには次の5つのチェックポイントが手がかりになります。

□人間関係が良好:居心地良い職場を求める方向け
□労働時間や休日を確保できる:ワークライフバランスを重視する方向け
□給与や賞与が高い:バリバリ稼ぎたい方向け
□離職率が低い:安定して働き続けたい方向け
□ホワイトマークを取得している:自分の価値観や考え方に自信がない方向け

ぜひ志望企業を選ぶ際の参考にしてみてください。


大学生・就活生イベントランキング


企業選び役立ち情報の記事一覧
文系の仕事とは?人気の業界と仕事内容を紹介
文系の仕事とは?人気の業界と仕事内容を紹介

理系は大学での専攻内容に関連のある仕事につく学生が多いですが、文系は専攻内容によって仕事が決まることは少ないです。選択肢が非常に多いため、仕事選びで迷ってしまう人も少なくありません。 ここでは文系出身者が多い業界と職種を紹介します。仕事内容や向いている人についても解説していきますので、仕事選びで迷っている方は参考にしてください。 文系学生に人気の業界 金融業界 金融業界とは直接お金を扱うことの多い業界で、銀行、信用金庫、証券会社、保険会社などがあります。 直接お金を扱うことが多いため、顧客から信頼を得られる誠実さや、コミュニケーション能力のある人が向いている業界です。金融情勢は変化が激しいため常に勉強し続ける姿勢も求められます。 【金融業界で学生に人気の企業】 損害保険ジャパン 東京海上日動火災保険 三井住友海上火災保険 三菱UFJ銀行 三井住友銀行 サービス業界 サービス系には様々な種類があり、例えばインターネットなどの情報通信を扱う企業もあれば、不動産の売買・賃貸などを扱う企業もあります。コンサルティングサービス、学習サービス、人材サービスなどもサービス系に含まれます。 サービス業界はクライアントやユーザーのニーズを汲み取れる人、コミュニケーション能力が高い人、サービス精神が旺盛な人などに向いています。 【サービス業界で学生に人気の企業】 アクセンチュア ベネッセコーポレーション オリエンタルランド JTBグループ パソナグループ 製造業界 製造業は商品の開発・製造・販売を行う業界です。製造業は、ものづくりに興味がある人、新しい技術や商品を開発して世の中に送り出したい人に向いている業界です。 製造業界は幅広く、鉄鋼・化学・機会・電子機器・食品・医薬品などのジャンルがあります。細かく分類するとかなり多くのジャンルに分かれるので、興味のある分野があるか調べてみるといいでしょう。 【製造業界で学生に人気の企業】 日本製鐵 ソニー 富士通 サントリーグループ トヨタ自動車 小売業界 小売はコンビニやスーパー、ドラッグストアなど一般消費者に対して商品を販売する業種です。小売業界の企業である、ニトリ、アマゾン、ユニクロなども、普段から利用していて身近に感じる方が多いでしょう。 小売を行うには、店舗の立地、周辺住民の情報、最近のトレンドなど様々なことを分析してマネジメントしていかなければならなりません。敏感なアンテナと分析能力に長けた人が向いているでしょう。 【小売業界で学生に人気の企業】 ニトリ アマゾンジャパン ファーストリテイリンググループ イオンリテール セブン-イレブン・ジャパン マスコミ業界 マスコミも文系学生に人気がある業界です。とくに出版社、テレビ局、広告代理店などは就職先として希望する学生が多く、新卒採用は毎年かなりの高倍率となっています。 マスコミ業界は華やかなイメージがあると思いますが、地道な仕事も多いことを覚悟しておきましょう。企画力や発想力に自信がある人、クリエイティブな仕事に興味がある人に向いています。 【マスコミ業界で学生に人気の企業】 講談社 集英社 日本放送協会(NHK) TBSテレビ 東宝 文系学生に人気の仕事 営業 文系の仕事の代表とも言えるのが営業職です。自社の商品やサービスをクライアントに提供する窓口となる職種であり、企業の募集人数も他の職種より多い傾向にあります。 営業は、仕事の成果がわかりやすいため達成感を得やすいのが特徴です。クライアントから直接喜びの声を聞けるポジションでもあるので、やりがいも感じやすいでしょう。 事務 事務職は、総務部、経理部、人事部などに所属したり、営業部で営業事務として働いたりします。 事務職はパソコンの基礎的な知識とスキルが求められるのはもちろん、社内・社外問わず人と関わることが多いのでコミュニケーション能力が必要とされます。 広報 広報には社外・社内それぞれに向けた業務があります。対社外では、プレスリリースやイベントなどを通して、商品やサービス、企業の活動を社会に向けて発信します。社内向けの主な仕事は社内報の制作です。全社的な目標やビジョンなどを浸透させたり、部署の取り組みを取り上げて部署間の理解を促したりすることを目的として社内報を作ります。 広報は企業イメージを一手に引き受ける責任とやりがいを感じられる仕事です。いろんな人と会う機会があるため、コミュニケーション能力が求められます。また、文書作成の機会も多く、わかりやすく読みやすい文章を作るスキルも必要です。 マーケティング・企画 マーケティングは社会のニーズを調査・分析し、それらの情報をもとに新しい商品を企画し作り出す仕事です。商品開発に一から携われる面白さや作った商品がヒットした時の喜びがやりがいにつながるでしょう。 マーケティング職はトレンドに敏感な方や情報を論理的に分析することが得意な人が向いています。企画を考えるときには柔軟な思考も求められます。 エンジニア(プログラマー) 理系の知識がないと務まらないと思われがちなエンジニア職も文系出身者が意外と多い職種です。IT業界が広がりを見せる一方、IT人材は不足していると言われており、文系出身者もIT業界に挑戦する人が増えているのです。 システムエンジニア(SE)はコンピュータシステムを開発、設計、管理を行う仕事です。クライアントから要望を聞き、システム設計を行うため、コミュニケーション能力と設計書を作成する際の文書作成スキルが必要とされます。この点に関しては文理は問われないため、文系でも強みとしてアピールできる部分だと言えるでしょう プログラマーは、SEが設計したプログラムを実際に組む仕事です。設計書で求められている動作をどんなプログラムで組むかはプログラマーに委ねられています。SE同様専門的な知識やプログラミング言語は不可欠なスキルですが、プログラミング言語は英語をベースに作られていることから、英語が得意な方はプログラミングの勉強もスムーズに進められるでしょう。 まとめ 選択肢がたくさんあるからこそ迷ってしまいがちな文系の就活ですが、最初からあまり絞り込まず、インターンシップや会社説明会で実際に仕事に触れる機会をつくるのもおすすめです。それぞれの仕事の特徴を知って、自分に合った仕事を探してみましょ...

続きを読む
情報学部の学生におすすめの就職先6選!
情報学部の学生におすすめの就職先6選!

大学生のみなさん、就職活動の準備はできていますか?就活を始める前に、まずは自分の所属学部の強みや就職先を知っておきましょう。本記事では「情報学部」の学生向けに情報学部の特徴や強み、おすすめの就職先、就職対策などを解説します。情報系の学生はぜひ参考にしてみてください。 情報学部とは? 一口に情報学部と言っても、文系と理系で扱われ方が異なります。まずは違いを理解しておきましょう。 理系の情報学部 理系の情報学部はコンピュータのハードウェアやソフトウェアの仕組みを学んだり、プログラミングを学んだりします。「情報工学」「情報科学」などの学科名がついており、エンジニアとして就職する人が多いです。 文系の情報学部 文系の情報学部はコンピュータの仕組みなどはあまり学びません。情報技術を社会の中でどのように扱うかに焦点を当てて学びます。エンジニアというより、コンサルタントやマスメディア系の仕事につく人が多いです。 情報学部の強み 情報学部で学べる知識は企業に求められている 情報学部で学ぶことは現代社会におけるITの進化に欠かせません。AI(人工知能)やブロックチェーンなど、今をときめく技術の基礎は情報学部で学ぶことができます。 また、今やあらゆる業界・業種の仕事でコンピュータやシステムが使われており、人々の暮らしを支えるために不可欠な要素と言えます。 情報学部で学べる知識は仕事でいかしやすい 就職活動では情報学部で自身が学び、研究してきた内容がそのまま強みとして活かすことができます。いまやどの企業も情報系の人材を欲しがっています。情報学部の方は積極的にアピールしていきましょう。 情報学部におすすめの就職先 情報学部の学生におすすめの就職先を解説していきます。 IT系 花形はIT系の業種です。最も情報系の人材が活躍している場です。自社のサービスを開発・展開する企業(ヤフー、楽天など)もあれば、官公庁や他企業にシステムを販売している企業(富士通、NTTデータなど)もあります。 前者はどちらかと言うとベンチャー的な要素が強く、新しいことに挑戦し続ける人材を求めています。いわゆるB to C (企業から顧客へ)のサービスとなるので技術力だけではなく企画力が求められます。 後者はSIerとも呼ばれ、大規模なシステム開発に携わることができます。B to B(企業から企業へ)のビジネスなので安定性があり、例年就活生に人気の企業が多いです。社会に対する影響力が強いので、高い技術力とメンバーと協力するコミュニケーション能力が求められます。 メディア系 音楽や映像など、メディアコンテンツの製作やゲームなどのエンターテイメントコンテンツの企画や開発を行います。テレビ局のADの仕事もここに含まれます。 近年では企業が広告のためにWebコンテンツとしてYoutubeやInstagramに動画をアップすることがあります。そういった広告製作もメディア系の方たちの仕事です。 人によっては自身が広告塔となって動画を投稿したり、企業のマーケティング担当になったりする場合もあるでしょう。人前に出て何かを発信したい方にはおすすめです。 企業の情報部門 いまやどんな企業にもIT部門が存在します。銀行であれば決済システムやATMシステムの管理、産業系企業であれば物流システムの管理など、自社の業務で使われるシステムの開発や運用を担当する部門です。上述のSIerと協力することが多いです。 IT化することで業務効率化に繋がる社内業務を検討したり、業務をシステムに落とし込むための要件を定義したりします。社会的意義のある大企業ならば情報部門の働きがそのまま社会システムとして反映されるためやりがいのある仕事です。 研究所 国や企業の研究所に就職する情報学部の学生も多いです。話題のAIやブロックチェーンなどの技術は研究所で生まれるものです。あらゆる技術の核となる理論は研究所や大学で研究され、企業がサービスとして社会に発信するのです。 大学と共同研究したり、学会で論文を発表したりするなど大学院の学生は比較的イメージしやすい就職先でしょう。学問が好きな学生や、何か一つのことをとことん突き詰めるのが好きな学生には、研究職が向いています。 ベンチャー系 ベンチャー系企業とIT技術は密接な関係があります。近年成功しているベンチャー企業はいずれもITの力を最大限に駆使して今までにないサービスを生み出しているためです。 少し前だとamazonもベンチャー企業でしたが、洗練されたWebデザインと決済サービスで急成長を遂げました。最近だとAirbnbやUberなどのシェアリングサービスも優れたIT技術があってこそのサービスです。 日本でもアメリカのベンチャー企業に負けじと多くの企業がITを駆使した新サービスの立ち上げを狙っています。 地方・国家公務員 地方・国家公務員の仕事でも情報学部は活躍できます。市町村のホームページの作成・管理から官公庁で使われる大規模なシステムの発注など情報系の知識が必要とされるためです。特に税金や年金のシステムは銀行系のシステムと同様にミスの許されない高度なシステム開発が必要とされます。 また、システム開発によらずとも日常の業務では基本的にコンピュータを使って仕事をすることになります。公務員志望の情報学部の学生は積極的にコンピュータに強いことをアピールしましょう。 情報学部の学生におすすめの就職対策 自己PRになる専門分野をつくる 大学院へ進学して、より専門的な研究をするという選択肢もあります。実際、理系の情報学部の学生は、大学院へ進学する人も多いです。 極めたいテーマがある人は、研究をして自分の得意分野を確立するのがいいでしょう。専門性の高い知識は、就活でも評価されるアピールポイントとなります。 資格を取得する 情報学部で取得できる資格はたくさんあります。就活でも役立つ実用的な資格が多いのが特徴です。 【情報学部で学ぶことをいかして取得できる資格】 ・基本情報技術者 ・応用情報技術者 ・情報処理技術者試験 ・システム監査技術者 ・CGエンジニア検定 理系の情報学部では、情報技術系の国家資格を取得する学生も少なくありません。資格は就職でも採用担当者にアピールしやすいので、取得しておくといいでしょう。 インターンシップに参加する 就職先としてIT系企業やベンチャー企業を考えている、情報学部の学生も多いと思います。 IT系企業やベンチャー企業は、インターンシップの募集も活発に行っているので気になる方はまずは参加してみるといいでしょう。 実際に企業で就業体験をしておくと、どんな知識や技術が仕事で役立つのかがわかります。インターンの体験を通して、自分のやりたいことや望む働き方なども明確になるでしょう。 最後に 情報学部の強みと学生におすすめの就職先、就職対策を紹介しました。情報系の知識や技術はいまや国民の生活に欠かせません。どんな企業も情報系のスキルを持った学生を欲しがっています。就職活動では積極的にアピールしていきまし...

続きを読む
中小企業への就職を後悔するのはどんなパターン?メリット・デメリットを解説
中小企業への就職を後悔するのはどんなパターン?メリット・デメリットを解説

就活生なら、中小企業と大企業のどちらを目指すべきか悩む方も多いでしょう。 この記事では、中小企業への就職で後悔するパターンや、中小企業に就職するメリット・デメリットについて解説します。後悔しない就職のための参考にしてください。 「中小企業or大企業」は就活生の永遠のテーマ 規模の大きな仕事ができて業績が安定している大手企業を選ぶのか、若いうちから裁量を持って働ける中小企業に就職するのかは就活生にとって永遠のテーマです。終身雇用が当たり前ではなくなり、転職が一般的になりつつあることから、一旦は中小企業やベンチャー企業で経験を積むという人も少なくありません。一方で、大手企業も根強い人気を誇ります。 選択肢がたくさんあるからこそ、自分の希望する働き方や将来ビジョンに合わせて企業を選ぶ必要があります。 中小企業への就職で後悔するパターン 家賃補助がなく自由に使えるお金が減る 中小企業へ就職して後悔するパターンの1つは、福利厚生の面によるものです。特に家賃補助があるかどうかは、若手社員にとって大きな問題です。家賃補助なしで都心に住む場合などは、生活費が高くつくため、自由に使えるお金が減ってしまいます。 東京23区のワンルームの家賃相場は千代田区で12.3万円、新宿区で8.7万円、中野区で6.0万円となっています。エリアによって相場は異なりますが、いずれにしても家賃補助の有無で使えるお金には大きな差が出ます。 参考:CHINTAI 東京23区の家賃相場情報(https://www.chintai.net/tokyo/area/13100/rent/1r/) 初任給は高いものの昇給幅が小さい 中小企業でありがちなのは、初任給は高いものの昇給幅が小さく、10年後には大企業と比べて給与水準が低くなってしまうというものです。説明会では活躍している社員が話すことが多いため、紹介される給与水準も高くなりがちです。出来ればOB訪問などで、一般的な社員のキャリアについても情報収集しておくようにしましょう。 多忙でなかなか休みがとれない 中小企業では、社員数が少ないぶん1人あたりの業務量や責任が大きくなります。成長できる環境とも言えますが、反対に言えば繁忙期はなかなか休みが取りづらい環境でもあります。繁忙期のタイミングやどの程度有給は消化できるのか、趣味に使える時間はあるのかなど、ワークライフバランスについても質問しておくようにしましょう。 中小企業に就職するメリット 裁量権が大きく若いうちから活躍しやすい 中小企業に就職する最大のメリットは、若いうちから活躍しやすい環境であることです。大企業であれば、それまでの慣習や役職の多さなどからなかなか若手が重要な仕事を任せてもらう機会はありません。しかし、中小企業であれば積極的に活躍の機会が与えられます。転職を考えている人やスキルを身につけながら働きたいと考えている人にはピッタリでしょう。 社員同士の距離が近く、質問しやすい 規模にもよりますが、中小企業の場合ワンフロアに全社員がいることも少なくありません。困ったときに相談しやすかったり、知っている社員ばかりであるためコミュニケーションを取りやすかったりというメリットがあります。 大企業の場合は部署が分かれており、自分の部署以外は何をしているのかわからないといったことも珍しくありません。スピーディーに仕事を進めたい人や色々な仕事をやってみたいという人にとっては、中小企業は向いているでしょう。 キャリアの希望が通りやすい 社員の人数が少ないぶん、キャリア希望が通りやすいというメリットもあります。日頃から誰がどんな仕事をしているのか把握できているため、具体的な希望を伝えやすいでしょう。配属についても、大企業に比べて支社が少ないため転勤のリスクが小さくなります。 中小企業に就職するデメリット 大企業に比べて福利厚生が整っていないところが多い 中小企業に就職するデメリットの1つは、大企業に比べて福利厚生が充実していない企業が多い点です。前述した家賃補助だけでなく、育休や産休も制度はあるもののあまり使われていないという企業も存在します。 しかし、昨今は中小企業でも自分に必要な福利厚生を選んで使える「カフェテリアプラン」の導入を行っている企業もあり、一概に大企業の方が福利厚生が良いとは言い切れなくなってきました。 研修制度が整っていないところが多い 入社した後に行われる研修が充実していない点も、中小企業就職のデメリットとしてよく挙げられます。研修は企業にとっては大きなコストです。そのため資金に余裕のない企業ほど研修は短くなる傾向があります。具体的にどのような研修を受けられるのか、本当にスキルを身につけられるのかをきちんと見極めましょう。 人手不足になりやすくハードな働き方が求められる 転職による離職率が高い企業であれば、そのぶん人手不足に陥りやすくなります。人が抜けたぶん仕事量が増えるため、ハードな働き方を求められることになります。転職について選考の場で聞くのは難しいため、OB訪問などを活用して転職する人が多いのか、どういうキャリアを選ぶ人が多いのかを聞いておくようにしましょう。 また、実際の職場を体験できる「インターンシップ」に参加するのもおすすめです。現場社員の話を聞いたり、実際の業務をこなしたりすることで、具体的な働き方のイメージが描けます。 中小企業への就職前に確認すべき注意点 中小企業への就職を決める前には、「福利厚生」と「転職事情」について確認しておきましょう。それぞれ解説します。 住宅補助等の福利厚生 福利厚生、特に家賃補助や借り上げ住宅の有無は若手社員にとって大きな問題になります。制度の詳細を調べるのは難しいですが、「都心で暮らすにあたって補助などはあるか」や「社宅制度はあるのか」などの質問から、制度の有無は確認しておきましょう。 転職の割合と転職理由 スキルアップのために将来的に転職をしていきたいと考えている人は、転職する社員の割合や転職理由について確認しておくことも大切です。本当にスキルアップのための転職なのか、どういうところに転職していく人が多いのか見極めましょう。その企業から別の企業に転職した人に話を聞けるとベストです。 最後に 中小企業への就職で後悔するパターンや、中小企業に就職するメリット・デメリットについて解説してきました。「受かりやすいから」「裁量権が欲しいから」といった理由で安易に選ぶことなく、制度面や将来的な転職の可能性についてもしっかり確認しておきましょう...

続きを読む
大学生おすすめコンテンツ
大学生は1年生・2年生もインターンシップに行こう!
大学生は1年生・2年生もインターンシップに行こう!

「インターンシップは大学3年生が就活のために行くもの」と考えていませんか? 確かに日本の大学生の多くは、大学3年生(あるいは修士1年生)になって周りが「就職活動」を意識する雰囲気になってきてからインターンシップへの参加を考え始めているようです。 しかし、インターンシップガイド運営事務局は大学1・2年生にもインターンシップへの参加をおすすめしたいと考えています。 今回は大学1・2年生がインターンに参加するメリットや、参加するための準備などについて解説していきます。 インターンシップについて知ろう インターンシップとは インターンシップとは、学生が就職する前に一定の期間はたらく就業体験のことです。日本では、就活のためにするものというイメージが強いですが、必ずしも就活のためにするということではありません。 短期インターンやセミナー型と呼ばれるものもあります。こちらは企業説明会に近く上記のイメージには当てはまらないかもしれません。 1年生・2年生から参加する場合には、短期インターンではなくて、長期インターン・有給インターンと呼ばれる長期間に渡って参加するタイプにするとよいでしょう。 短期インターンは無給なことが多いですが、長期インターンは有給なことがほとんどです。 アルバイトと長期インターンの違い アルバイトも長期インターンのどちらもお金を稼ぐという点では変わりませんが、目的が少し異なります。 アルバイトの場合、雇用する側は人手を求めており、働く人はお金を求めています。そのため時間とお金を交換している感覚が比較的強くなります。 長期インターンでは、企業側は優秀な学生と知り合いたいという目的もありますが、基本的に学生の成長を応援しています。学生としてもスキルアップを期待して参加することが多いです。 「お金を稼ぐこと」に重きが置かれているのか、「スキルアップ」に重きが置かれているのかという点で異なります。 大学1年生・2年生がインターンに参加するメリット 仕事を本格的に経験して知ることができ、就職先選びのミスマッチを防ぐ 学生にとって、社会人の仕事がどのようなものなのかをイメージすることは簡単ではありません。 多くの大学生は3年生になって就職先を選び始める段階で初めて、企業の説明会や口コミ、インターネットなどで情報収集をして卒業後の仕事について知ろうとします。 しかし、それでは自分に合った就職先を考える期間が十分にありません。 また、説明会や口コミ、インターネットなどから得られる情報だけでは、仕事への理解度に限界があります。説明会やOB訪問でしっかり企業研究をして就職したのにもかかわらず、いざ働き始めてみるとやはり仕事が自分に合っていないと気付くという方は多くいます。 インターンシップに参加すれば、説明会に参加するだけとは違って仕事を実際に体験することになるので、その仕事が自分に合っているかどうかをきちんと判断することができます。 説明会で「営業」「企画」「エンジニア」など様々な職種の説明を受けただけという人と、インターンシップで実際にそれらの仕事を体験した人では、仕事内容や自分自身の適性に対する理解度が大きく変わりますよね。 インターンシップの経験があると就活の選考で有利になる 長期インターンシップでは実務を経験するので、ビジネススキルやビジネスマナーを身につけることができます。 また、インターンシップ先の企業からも入社のオファーがもらえることがあるだけでなく、インターンシップで会社に貢献した経験は就職活動で他の企業の面接を受ける際にもアピールになります。 よく大学3年生が参加する「短期インターンシップ」だとシミュレーションが主なので実際の仕事を経験するわけではなく、他の企業の面接でアピールできるような会社に貢献した経験は作りにくいのですが、長期のインターンシップならそれが可能になります。 大学3年生になる前から就活で役立つようなビジネススキル、ビジネスマナーを磨いて実務で活躍したという経験を持っていれば、同学年の中でかなりリードすることができるといえます。 高度な知識やスキルを活かした仕事ができ、より充実した学生生活になる 大学生の多くは、大学で学んでいる分野や将来就いてみたいと思う職業とほとんど関係のないアルバイトをしています。接客、塾講師、軽作業など…。 もちろんそのようなアルバイトでも得られることはたくさんありますが、大学で学んでいることや将来就いてみたい職業に大きく関連するような仕事を大学生のうちから体験できる「インターンシップ」があるということを、もっと学生に知ってほしいと思います。 学生がインターンシップで体験できる職種は、営業、エンジニア、企画、マーケティング、事務、広報など様々で、インターンシップガイドを用いて自分に合ったインターンを探すことができます。 様々な業種、様々な職種でインターンシップの募集があるので、あなたが経験してみたいと思うような仕事もきっと見つかるでしょう。就職活動のためだけでなく、充実した大学生活を送るためにインターンシップに参加してみてはどうでしょうか? 時間に余裕があるのでさまざまな経験が積める もしインターンシップを始めて合わない仕事だと感じたら、辞めて次を探せば良いのです。そうやって試行錯誤するためにも、時間に余裕がある大学1年生・2年生のうちから始めるのがベストですね。 1日や数日の短期インターンや、夏休み中だけのサマーインターンなどもあります。「まだ将来何をしたいか決まっていない」という人は、なるべくたくさんの企業や職種のインターンを経験してみると、やりたい仕事や興味のある分野が見つかるかもしれません。 就職活動が始まってからだとたくさんのインターンを経験している時間的な余裕がなくなるので、インターンを始めるなら今がチャンスです。 インターンについての疑問や不安を解消しよう スキルも資格も何もないけどインターンに参加できる? できます。はじめから仕事に使えるスキルを持っている大学生などほとんどいません。 仕事をしながら新しいことを学んでいく姿勢さえあればスキルや資格は不問で募集しているインターンシップがたくさんありますので、インターンシップガイドを使って探してみましょう。 エントリーシートや面接といった選考があるインターンもありますが、はじめからスキルや資格を求められるインターンは少なく、仕事を通じていろいろなことを学んでいく意欲さえアピールできれば問題ありません。 どんな企業がインターンを募集してるの? 大学1年生・2年生のインターン生を募集しているのは、中小企業やベンチャーが多いです。大手企業で募集しているところはあまり多くありません。 募集している業界はさまざまですし、職種も幅広いです。事務や営業以外にも、エンジニアやクリエイティブ系職種の募集もあります。 「仕事内容が知りたい」「職場環境が見てみたい」など気になる業界や企業がある人は、インターンシップに参加してみるのが一番ですよ。 インターンでお給料はもらえるの? 有給か無給かは、企業やインターンプログラムによって違います。基本的には1日や数日の短期インターンは無給のことが多く、数週間以上の中期間・長期間のインターンは有給となるケースが多いです。 お金がもらえてアルバイトのかわりにもなるような長期のインターンシップに参加するなら、就活やゼミなどで時間が取りにくくなる前の一年生、二年生のときがおすすめです。 インターンと大学の勉強・サークルは両立できるの? スケジュールについては、学生の都合に合わせて調整してくれる企業がほとんどです。週に何日・何時間働けるかなど、面接の際に相談しておくと安心ですね。 夜遅くまで営業している企業や、土日に勤務できる企業などもあります。最近はリモート作業ができるインターン募集も増えているので、そうしたインターンを探してみるのもいいでしょう。 大学生活の過ごし方の選択肢にインターンシップを! 学業、部活、サークル活動、アルバイトなど、学生時代に打ち込みたいものはそれぞれたくさんあり、そのどれも素敵な経験になると思います。 そういった中の選択肢の1つとして「インターンシップ」があるということを、大学1年生のうちから多くの大学生にぜひ知っておいてもらえたらと願っています! インターンシップガイドには、大学1・2年生におすすめのインターンシップ情報を多数掲載しております!あなたにあったインターンシップを探してみましょう!...

続きを読む