日本の中心、東京都を支える都庁への就職に憧れを抱く方は少なくありません。「都庁に就職」と聞くとハードルの高さを感じるかもしれませんが、実は筆記試験や面接試験など民間企業と変わらない採用試験が実施されています。今回は都庁に就職するための試験や資格、就職活動対策をご紹介します。
- ・都庁に就職するための手続き
- ├新卒で都庁に就職するなら「Ⅰ類A」「Ⅰ類B」採用試験が一般的
- ├試験内容
- ├試験の難易度
- └必要な資格は特になし
- ・都庁に就職するためにやるべきこと
- ├「Ⅰ類A」と「Ⅰ類B(一般方式)」は筆記試験と面接対策を!
- └「Ⅰ類B(新方式)」はプレゼンテーションやGD対策
- ・まとめ
都庁に就職するための手続き
新卒で都庁に就職するなら「Ⅰ類A」「Ⅰ類B」採用試験が一般的
都庁の職員は「東京都」の地方公務員です。そのため、東京都が実施している公務員法採用試験に合格する必要があります。
都庁の採用試験は年齢と試験のレベルによって7つの区分に分かれていますが「都庁で行政に携わりたい」という学生が受験すべきなのは、「Ⅰ類A」と「Ⅰ類B」です。
「Ⅰ類A」は24~31歳を対象とする大学院修士修了レベルの試験、「Ⅰ類B」は22~29歳を対象とする大学卒業レベルの試験になります。新卒で都庁に就職する場合、年齢やレベルに合わせてどちらかを受験することになるでしょう。
試験内容
新卒で都庁への就職を目指す方の多くが受験する「Ⅰ類A」と「Ⅰ類B」の試験内容について見ていきましょう。
■Ⅰ類A
・第1次試験:教養試験+専門試験+小論文試験
・第2次試験:口述試験
教養試験は一般教養についての五肢択一式、専門試験は大学院修了レベルの高度な専門知識についての記述式です。小論文は資料を参照しながら東京都が抱える課題と対策などを論じることが求められます。口述試験では個別面接によって専門知識や人となりが職務に適しているか確認されます。
Ⅰ類Bと併願受験できるため、専門知識に自信がない場合はぜひⅠ類Bも受験しておきましょう。
■Ⅰ類B(一般方式)
・第1次試験:教養試験+専門試験+小論文試験
・第2次試験:口述試験
Ⅰ類Aと同様のスタイルで実施されますが、Ⅰ類B(一般方式)の方が専門試験で問われるのは大学卒業レベルの専門知識であるためⅠ類Aよりも易しくなります。口述試験でも専門知識はあまり問われず、人柄に関する質疑がメインとなります。
■Ⅰ類B(新方式)
・第1次試験:教養試験+プレゼンテーション・シート作成
・第2次試験:口述試験(プレゼンテーション+個別面接)
・第3次試験:口述試験(グループワーク+個別面接)
Ⅰ類B(新方式)では、主にプレゼンテーション力が問われます。プレゼンテーション・シートは与えられた課題について「東京都職員として職場の上司に5分間でプレゼンテーションすることを想定」した上で作成することが求められます。
第2次試験ではプレゼンテーション・シートを使って実際に5分間のプレゼンを行います。第3次試験では民間企業のグループディスカッションと似た形式の試験となっています。
Ⅰ類B(新方式)もⅠ類Aと併願できます。ただし、Ⅰ類B(一般方式)とⅠ類B(新方式)は併願できないため、注意が必要です。
試験の難易度
令和3年のⅠ類A・Ⅰ類B(一般方式)・Ⅰ類B(新方式)の倍率を見ると事務や行政に関しては約14~15倍、それ以外の職種は2~10倍程度となっています。
しかし、令和2年は事務や行政も5~8倍程度です。年によって採用予定者数も変動するため、倍率や難易度も変わります。「東京都職員採用サイト」にて、採用試験の申し込み状況が掲載されますので、採用予定者数や倍率を確認しておきましょう。
必要な資格は特になし
都庁の採用試験は基本的に必要な資格はありません。ただし、Ⅰ類B(一般方式・新方式)において「福祉A・C」「衛生監視」「栄養士」「獣医」「薬剤A・B」では職務に必要な資格や免許をすでに取得しているか、取得する見込みがなければ、受験することができないため注意しましょう。
都庁に就職するためにやるべきこと
「Ⅰ類A」と「Ⅰ類B(一般方式)」は筆記試験と面接対策を!
「Ⅰ類A」と「Ⅰ類B(一般方式)」は、第1次試験を通過するために筆記試験に力を入れる必要があります。東京都職員採用サイトには3年分の過去問が掲載されているので、ぜひ一度目を通して傾向を掴んでおきましょう。その後、科目ごとに参考書1冊を繰り返し解き、間違えなくなるまで知識を定着させます。
独学に不安があれば予備校を活用するのもおすすめです。教養試験だけでなく、小論文や面接のサポートも行ってくれるため、安心して試験対策を進められます。
面接については大学のキャリアセンターで模擬面接を行ってくれる場合もあります。よく聞かれる質問はもちろん、思いがけない質問にも冷静に対応できるように場数を踏んでおきましょう。
「Ⅰ類B(新方式)」はプレゼンテーションやGD対策
「Ⅰ類B(新方式)」は、「東京都職員としてふさわしいコミュニケーションが取れるか」が鍵となります。
プレゼンテーションでは東京都職員として考え、プレゼンすることが求められます。そのため、「東京都はどんな方針で政策を推し進めているのか」を理解しておく必要があります。東京都政策企画局のホームページを参照しておくと、東京都の方針が見えてきます。
プレゼンテーション・シートは見やすさが大切です。実際に書いてみて家族や友人から意見をもらいましょう。5分間でどのくらいの内容を話せるのかも確認しておくのがおすすめです。
グループ・ワークは民間企業のグループディスカッションと似ています。大学のキャリアセンターなどを活用し、GD対策を行っておきましょう。
まとめ
新卒で都庁に就職するなら「Ⅰ類A」「Ⅰ類B(一般方式・新方式)」の採用試験を受験するのが一般的です。年齢要件以外には基本的に資格や学歴による制限はありません。Ⅰ類AとⅠ類B(一般方式)、Ⅰ類AとⅠ類B(新方式)は併願受験も可能です。
ただし、都庁の倍率は高く、落ちてしまう可能性もあります。万が一落ちた際に民間就職に切り替えるのか、来年度もチャレンジするのかも心に余裕があるうちに検討しておきましょう。
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