大学院進学のメリット・デメリットは?文系と理系ではどんな違いがある?

大学卒業後の進路について、就職するかそれとも大学院に進学するかで迷っている学生もいるでしょう。「院進学は就職に役立つ?」「研究は大変?」など、大学院について疑問・不安を抱えている人も多いはずです。

ここでは気になる大学院の実態、大学院に進むことのメリット・デメリット、進路で迷った時の対処法などについて解説します。

大学院に進学するメリット・デメリットとは?
目次
  • 大学院進学について
  • ├そもそも大学院ってどんな場所?
  • ├他大学の大学院へ進学することも可能
  • └社会人になってから大学院に進学する人も多い
  • 大学院進学における文系と理系の違いは?
  • ├大学院進学におけるメリットが多いのは理系
  • └文系の大学院進学率は低い
  • 大学院進学のメリット
  • ├大学よりも専門的な勉強や研究ができる
  • ├取得できる資格の幅が増える
  • ├就職にあたって研究室から推薦を受けられる場合がある
  • └専門職につきやすくなる
  • 大学院進学のデメリット
  • ├研究が好きでないと負担が大きい
  • ├学費や生活費がかかる
  • ├就職・結婚などのライフイベントに出遅れる
  • └必ずしも就職で有利になるとは限らない
  • 大学院進学をして後悔した理由
  • ├研究が楽しくない
  • ├思うような就職ができなかった
  • ├就活を先延ばしするために院進学した
  • └お金に苦労する
  • 進路で迷っているなら
  • ├先輩に相談してみる
  • ├就職活動をしてみる
  • └インターンシップに参加してみる
  • 最後に

大学院進学について

そもそも大学院ってどんな場所?

大学卒業後にさらに専門性を高めたい人が勉強を続け、研究などを行うのが大学院です。

大学院は修士課程(あるいは博士前期課程)と呼ばれる2年間と、博士課程(あるいは博士後期課程)と呼ばれる3年間で構成されています。

修士課程のみの大学院もあれば、5年間通う必要のあるコースも存在します。大学に残ってポストを狙うのでなければ、修士2年間で卒業して就職するのが一般的です。

他大学の大学院へ進学することも可能

自分が通っている大学で望む研究ができない場合は、他大学の大学院に進学することも可能です。新しい環境で心機一転研究を始めたい人や、どうしても学びたいテーマがある大学院があれば、視野を広げてみるのもいいでしょう。

他大学の大学院へ進学するとなると、同じ大学での進学に比べて情報収集が大変だったり、研究室の訪問などが負担となることもあります。手続きなども多少複雑になるので、必要書類など事前に調べておきましょう。

大学が変わると、環境やシステムがガラッと変わります。人間関係なども一から構築しなければならないので、メリット・デメリットをよく考えてみてください。

社会人になってから大学院に進学する人も多い

ほとんどの大学院には、「社会人入試枠」というものがあります。仕事をしている社会人向けの大学院入試制度で、受験資格は大学により異なります。「社会人経験◯年以上」などの条件があることもあるので事前によく調べておきましょう。

一般の入試に比べて試験科目が少ないことが多いですが、面接が重視される傾向にあります。詳細な研究計画書を提出するよう求められることもあるので、しっかりとした志望動機と研究への熱意が問われます。

大学院進学か就職かで迷っている場合は、社会人になってから社会人枠で大学院に入学するという道もあると頭に入れておくといいでしょう。

大学院進学における文系と理系の違いは?

大学院進学におけるメリットが多いのは理系

文系か理系かで、大学院進学におけるメリットが少し違います。大学院に進学すると就職で有利になるのは理系の学部に言えることで、文系の学部では必ずしも有利になるとは言えません。

理系の学部で大学院に進学した場合は大学院の推薦枠があるため、この推薦枠で応募できるというメリットがあります。推薦枠での応募は選考が免除されたり、内定が獲得できる確率が高くなるなど、かなり有利になります。

研究・開発職の場合は理系の大学院卒業が条件となっていることも少なくないので、そうした限られた枠に応募することも可能になるというアドバンテージがあります。研究・開発職以外の職種でも、理系の専門知識があることは就活では高く評価されるポイントとなります。

文系の大学院進学率は低い

文系学部の大学院を卒業していることが条件となるような募集は少ないです。文系の場合は理系の大学院に比べて専門的な研究や専門知識を求められることは少ないため、就活でのメリットはそれほど期待できないでしょう。

実際に文系で大学院に進学する人の割合は、理系に比べてかなり少ないです。文系の大学院進学では就活でのメリットがほとんどない上、新卒採用で重視される年齢で不利になることを考えるとデメリットとなる可能性もあります。

就活でのメリットはなくても、興味のある分野について学び続け、専門知識を深めることは素晴らしいことです。追求したいテーマや大学院で成し遂げたいことが明確なら、文系で大学院に進学することは決してマイナスにはならないでしょう。

大学院進学のメリット

大学よりも専門的な勉強や研究ができる

大学院進学の最大のメリットは、大学生の頃よりもずっと専門的な勉強や研究ができることです。大学院では学生自身が1人の専門性を持つ研究者として、新しい発見を生み出す研究に取り組むことができます。

大学の学部でも3年生や4年生で専門授業を受けるようになりますが、授業では専門的な知識を講義や演習で学んだり、実験方法やレポートの書き方などを実習で教わったりといった、受け身的な授業が中心になります。

取得できる資格の幅が増える

大学院を修了することが受験資格となっている資格試験もあります。例えば法律の専門家を目指す人が受ける「司法試験」は法科大学院の修了が受験資格のひとつです。

また、民間資格ではありますが、心理の専門家として働くことを目指すなら取得しておきたい「臨床心理士試験」も指定大学院の修了が受験資格となっています。

就職にあたって研究室から推薦を受けられる場合がある

大学院進学によって、就職の際に研究室から推薦を受けられることも。特に理系の研究室では推薦による就職が多く見かけられます。

研究室での推薦という形でなくても、就職について困っている旨を教授に相談することで、おすすめの就職先を紹介してくれることもあるでしょう。当然ながら推薦を受けるには、日々真面目に研究に取り組み、研究室に顔を出しておく必要はあります。

専門職につきやすくなる

大学院を卒業していると、就職でもその専門知識のレベルの高さが評価されます。研究職や技術職の募集では、大学院卒業が条件になっていることも。

とくに理系分野の専門職の就職では、大学院での研究成果があると高評価の自己アピールになります。研究職などを目指す場合は、大学院で研究成果をあげておくのもいいでしょう。

大学院進学のデメリット

研究が好きでないと負担が大きい

「大学院に行けば就職で有利」というメリットだけに目がくらんでいたり、就職活動を先延ばしにする目的で大学院進学を決めたりすると、研究に追われる生活がつらくなってしまいます。

大学院では決まった授業少ないので一見自由なようですが、成果が出るまで研究に取り組まなければなりません。実験がうまくいかなかったり、論文がうまくまとめられなかったりすると、昼も夜もなく研究室にこもって作業しなければならないこともあります。学会では自分の研究だけでなく、その研究にまつわる先行研究や文献などの知識がないと質疑応答に対応できず、つらい思いをすることになるでしょう。

卒業のための修士論文も卒業論文以上のボリュームと質を求められます。日常的に知識を得つつ、実験を行い、発表資料や論文を作成する努力ができないと、大学院での生活はかなり負担が大きいものとなるでしょう。

学費や生活費がかかる

当然ながら大学院も大学と同じように学費がかかりますし、その間の生活費もかかります。 大学生のようにバイトができる大学院生もいますが、研究に多くの時間を割く必要があり、バイトができない大学院生も珍しくありません。

大学院での生活にどれくらいお金がかかるのか、そのお金をどこから捻出するのかは大学院進学を決める前に考えておきたいポイントです。

就職・結婚などのライフイベントに出遅れる

大学を卒業して就職した人は22歳で社会人になります。しかし、大学院に進学すると修士課程なら24歳、博士課程まで進めば27歳でようやく社会へ足を踏み出すことになります。大学院にいる2年、あるいは5年の間に、大学を卒業して就職した人たちは安定した収入を得て、昇進や結婚といったライフイベントを経験していることもあります。

大学院に進学することでそういったライフイベントには出遅れます。大学院進学に時間を使うべきかどうか、自分のライフプランとすり合わせて考えておきましょう。

必ずしも就職で有利になるとは限らない

推薦がもらえたり、専門職につきやすくなるといった理由で大学院進学は就職に有利なイメージを持たれがちですが、必ずしもそうとは言い切れません。

研究のテーマや内容によっては、就職でいかすことが難しいものもあります。また就活で面接官を引きつけるような高い研究成果を上げていない場合は、なかなか自己PRにつなげられないでしょう。

大学院進学をして後悔した理由

実際に大学院に進学して後悔している人も少なからずいます。ここでは院進学を後悔した人の理由を紹介します。

研究が楽しくない

大学院は学問を深めたり研究者を育てるための機関なので、研究・実験がメインとなります。朝から晩まで研究の日々が続くことになるので、研究や実験が好きになれない人には苦痛となることが多いようです。

「みんなが院に進学するから」と、周囲に流されてなんとなく大学院進学を決めてしまう人も少なくありません。よく考えずに進路を決めてしまうと進学後に、「大学院は自分には合わない」と気づくことになります。研究漬けの日々を自分がどう感じるか、一度よく考えてみましょう。

思うような就職ができなかった

「大学院卒は就活で有利になる」「院卒の方が給料が高くなる」というイメージを持つ人が多いですが、院進学すれば希望通りの就職ができるとは限りません。院進学することで逆に就職先の選択肢が狭まってしまったり、デメリットが生じることもあります。

「就職に有利になる」という安易なイメージだけで院進学を決めると、後悔することになるかもしれません。実際に思うような就職ができず、院に進学しなければよかったと後悔する人もいます。第一希望の就職先には院進学が本当に必要なのか、リサーチしておくのが良いでしょう。

就活を先延ばしするために院進学した

就活のスタート時期になってもやりたいことが明確になっておらず、「まだ就職したくない」という理由で就職を先延ばしするために院進学をする人もいます。「院で研究しているうちにやりたいことが見つかるだろう」と考える人が多いのですが、結局やりたいことが見つからず、大きな成果や変化がない人が多いのが実情です。

「やりたいことを見つける」ために院進学をしたのに見つからないと、時間を無駄にしてしまったと後悔することになります。先延ばししたり、時間をかけたからといって答えが見つかるとは限らないので注意してください。

お金に苦労する

大学院のスケジュールは、なかなかハードなことが多いです。夜遅くまで研究に取り組んでいるため、アルバイトが十分にできない大学院生も少なくありません。そのためお金に苦労して節約生活を送るケースもあります。

効率的なアルバイトを確保しておくか、親に援助をお願いできるなら前もってお願いしておくのも一つの方法です。学費や生活費などいくらぐらい必要か、アルバイトの時間がどのくらい確保できそうかなどは、事前に調べておきましょう。

進路で迷っているなら

先輩に相談してみる

就職か進学かで迷っているなら、先輩に相談してみるのがいいでしょう。実際に大学院に進学した先輩や、進学と迷って就職を選んだ先輩もたくさんいると思います。教授に紹介してもらえないか聞いてみたり、友人に知り合いがいないか聞いてみましょう。

就職活動をしてみる

実際に就職するかは別として、とりあえず就職活動をはじめてみるのもいいと思います。ES(エントリーシート)を作成したり、企業研究をしてみれば、いろいろと気づくこともあるでしょう。

就職活動は進路について真剣に考え、自分と向き合わなければなりません。就職活動をしながら、進路について考えるというのもひとつの方法です。

インターンシップに参加してみる

企業のインターンシッププログラムに参加して、実際に仕事を体験してみるのもいいでしょう。長期のインターンシップなら、かなりじっくりと会社の業務に携わることができます。

仕事を経験することで新たな興味ややりたいことが見つかるかもしれませんし、逆に進学して学びたいことがはっきりするかもしれません。

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最後に

ここまで大学院に進学するメリットとデメリットについてご紹介してきました。大学院進学で大切なのは、大学院進学の目的を明確にすることです。なんとなく大学院進学を決めてしまうとお金も時間も無駄になってしまいます。

大学院は社会人を経験してからでも入学することができますし、迷っているならまず社会に出てしまうのもひとつの手ですよ。就職か進学か?進路で後悔しないためにも、ぜひ自分の将来像と合わせて考えてみてくださいね。



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