「君、向いてないよ」圧迫面接のよくある質問&対策集

就活で避けて通ることができない面接。中には、きつい言葉や高圧的な態度で学生に接してくる「圧迫面接」をしてくる企業もあります。今回は圧迫面接を行う企業の意図やその対処法などを紹介します。

圧迫面接
目次

圧迫面接って?どんな質問や態度のこと?

圧迫面接とは

圧迫面接とは、故意に意地悪な質問や威圧的な態度などを取るような面接のことです。一般的には、大勢の学生を簡単に振り分けるだけの1次面接より、2次面接~最終面接の間で行われていることが多い傾向があります。

圧迫面接はとらえ方によってハラスメントと受け取られてしまうことがありますし、圧迫面接をしたという情報が学生の間に広まってしまうと企業のイメージダウンにもつながる可能性もあります。

そのため、圧迫面接の件数自体は減少傾向にありますが、それでも就活生の中で圧迫面接を受けたことがあるという学生は約1~2割程度もいると言われています。

よくある圧迫面接での態度

圧迫面接と言われる態度の例として次のようなものがあります。

・学生の発言に対して否定的/批判的な発言をする
・学生の発言に対して面接官が全くやる気のないそぶりを見せる
・面接時に威圧的な態度をとる

企業側はどうして圧迫面接をするのか?

なかには自分の仕事のうっぷんを晴らすために学生に八つ当たりしているような面接官もいますが、一般的に企業側が圧迫面接をするのは次のような目的があります。

・学生のストレス耐性を知りたい
・きつい言葉に対して冷静に切り返しができるかを知りたい
・学生の本音を知りたい

そのため、圧迫面接では、うろたえないで答えることができているか、びくびくしていないか、思考がフリーズしていないかといった態度の面が評価されることが多いです。

圧迫面接でよく見られる態度や言動

学生の発言に対して否定的/批判的な発言をする

次のような発言をされる場合には、圧迫面接であるといえるでしょう。

・君、この会社には向いてないよ
・他の仕事探した方がいいんじゃない?
・そんな志望動機で受かると思う?
・今までのあなたの経験は、なにも役に立たないよ?
・うちの会社、残業多いけど大丈夫?
・大学の偏差値低いよね
・学生気分で来られても困るんだ
・うちの会社落ちたらどうするの?

これらの発言をされたときに、どのように対処するべきかは、後ほど詳しく説明します。

学生の発言に対して面接官が全くやる気のないそぶりを見せる

学生としては、面接で自己アピールをしようと考えています。準備をして迎えた面接で、必死に話しているにもかかわらず、面接官の反応が悪いことがあります。

・選考中に携帯を触る
・話の途中でため息をつかれる
・回答に呆れたような顔をされる
・足や腕を組み、ふんぞり返りながら気だるげに話す
・早い段階で資料や筆記用具をしまう
・かなり時間が残っているのに「君、もう帰って良いよ」と促される

これらの反応をされたら、圧迫面接である可能性が高いといえます。

面接時に威圧的な態度をとる

面接官にやる気がない反応をされるだけでなく、威圧的な態度をしてくるときもあります。

・質問に答えた後に、「だから?」「で?」などと言われる
・面接中に机をトントンたたく
・学生1人に対して、複数の面接官で質問攻めする
・何を答えても「なんで?」「なんで?」を繰り返す
・学生の回答を否定するのみ
・鼻で笑ってくる

学生によっては、これらの反応に対応ができず、面接に落ちてしまうこともあります。

圧迫面接の対策方法

圧迫面接を興味のない学生に対して嫌がらせでやる方針の企業はありません。面接官が圧迫面接を行うということは、興味を持たれているということです。そのため、圧迫面接を受ける際の心構えとして「自分はいい線いってる!」と前向きに考えるようにしましょう。 この章では、圧迫面接を乗り切るための対策方法をまとめました。

面接官も仕事でしていることがあると心得ておく

圧迫面接をしている面接官も、したくて圧迫面接をしているわけではありません。圧迫面接をされたとしても、面接官も仕方なく演出としてしているのだと思うようにしましょう。

負の感情を出さないよう練習しておく

圧迫面接をされると、不快に思うことも多くあるはずです。しかし、面接官はそのような状況での学生の対応を見ています。苛立ちや怒りなどの感情を出すことなく、冷静に話し続けましょう。

圧迫面接があることを覚悟しておく

圧迫面接がくるかもしれないと覚悟しておらず、いきなり高圧的な態度をとられて、対応できる人は多くありません。はじめから圧迫面接かもしれないと覚悟して、面接に臨むようにしましょう。

ロールプレイしておく

学生同士で、事前に圧迫面接のロールプレイをしておくこともおすすめです。圧迫面接でよくある質問や態度をされたときに、実際にどのように反応するのか考えることができます。

圧迫面接でよくあるケースへの対処例

「君みたいな○○な学生いっぱいいるんだよね」と言われた場合

企業側の意図としては即興で自身をどう売り込んでいくのかみたい、ということが考えられます。 「私は、○○な面もありますが、他にも△△な面もあります。そのため、御社の○○な点で活かせると考えております」と自己アピールにつなげましょう。

「自己PRや志望動機が弊社に合わないと思う」と言われた場合

企業側の意図としては学生の対応能力を見たい、競合他社ではなく自社を志望する独自の理由を知りたい、ということが考えられます。「どのような点で、そのように思われたのでしょうか」と質問したり、企業研究の結果や志望動機をより深く述べたりするようにしましょう。

「君、この会社には向いてないよ」と言われた場合

これだけでは、なぜ向いていないのかがわかりません。怖がらずに「どのような点で向いていないでしょうか」と真意を探り、アピールの糸口を探しましょう。

「今までのあなたの経験は全く役に立たないね」と言われた場合

学生の中にはこれまでの経験に過度な自信を持っているがゆえに、入社後すぐに折れてしまう人も少なくありません。そのことを予め警告してくれているのだととらえ、「入社後は心機一転して、ゼロから頑張っていくつもりです」と謙虚な姿勢を見せましょう。

「大学の偏差値低いよね」と言われた場合

学生にとって弱みになりそうな部分を取り上げ、そこをどうとらえているかを見ている発言です。大切なのは、弱みの補強と強みのアピール。入社後のプレゼンの練習だと思って、「確かに私は勉強ではなく●●にばかり打ち込んでいましたので、学歴には自信がありません。しかしその代わり、●●を通して学んだことは、誰にも負けない自信があります」など、面接官を安心させられるような答えを用意しましょう。

実際にあった!圧迫面接体験談

メーカーを受けているときの圧迫面接体験談

私は金属メーカーを中心に就活をしていました。

第一志望の会社ではなかったのですが選考を受けているときに「メーカーが良いと言った中でどうして金属なの?君は文系だし理系と違って金属の研究をしていたわけでもないし、君の動機を聞いている中で生活に欠かせないメーカーだったら極端な話、食品とかでも良いと感じたのだけど」というニュアンスの質問をかなりしつこく聞かれました。

切り返しとして私の場合は「確かにそういう考え方もできますね、ですが自分は生活を贅沢に快適にする能力は食品よりも金属のほうが高いと考えています!」と熱意を訴え続けたら無事その選考を通過することができました。

後で自分のESから見直してみると志望度がそこまで高くないと相手に受け取られていたのではないかと感じられ自分の第一志望の企業を受ける際の改善をするための要素になりました。

保険業界を受けているときの圧迫面接体験談

私の第一志望の企業は保険会社でした。その企業のインターンシップには夏も冬も参加しており会社説明会にも学内、公募を問わず出席していました。

自分なりに企業研究もしっかりしたし、ほかの就活生よりもその企業について深く知っているつもりでした。面接を受けて一通り質問に対して答えた後、すぐに面接官がファイルをパタンと閉じ「ふーん、君はウチに向いてないと思うよ」と言われました。

自分としてはそんなことはないと内心思いつつも「どうしてそう思われたのでしょうか?」と聞いたところ「君の志望動機はね、なんか違うんだよね。コンサルタント的な仕事もしてみたいけどワークライフバランスもしっかりしておきたいって、子どもの遊びじゃないんだからさ。それに君の志望動機自体がウチの商品や現在やっていること、つまりは“モノ”にフォーカスしすぎてる、これじゃあ全く駄目だね」と言われてしまいました。

自分はインターンシップや説明会にも参加しているし熱意で押せば通ると思い、つい感情的に話してしまいました。面接は平行線のまま終わり、結果は当然のように不採用でした。感情的にならず、もう少し冷静に対処していれば結果はかわったのではないかと反省しています。

圧迫面接でのNG反応

感情的になって言い返してしまう

キツいことを言われたり失礼な態度をとられると、カッとなることもあるでしょう。しかし感情的になって言い返すのはよくありません。

納得できないことを言われた場合、自分の主張をするのは大切ですが、感情的にならずに冷静に話すようにしましょう。

圧迫面接では、自分の感情や行動をうまくコントロールできるかをみられているケースもあります。圧迫面接の間は感情的にならずに、平常心を保つことを心がけてください。

黙ってしまう

圧迫面接は理不尽なことを言われることも多いです。なんと返していいかわからない場合でも、沈黙はよくありません。「どうしてそう思われるのですか?」など質問で切り返す方法もあります。

就活の場にふさわしくない質問や、プライバシーに関わる個人的な質問などには、無理に答える必要はありません。「申し訳ありませんが、そういった質問には答えられません」と丁寧に断るのがいいでしょう。

泣いてしまう

圧迫面接でひどいことを言われて、つい涙ぐんでしまうこともあるかもしれません。しかし面接中に泣き出すのはNGです。

圧迫面接で泣いてしまうと、精神的に弱いと判断され評価が低くなります。面接官が同情することはありませんし、余計に攻撃的になることもあります。

退出して帰ってしまう

圧迫面接を受けると怒って帰ってしまう学生もいます。「こんな会社で働きたくない」「これ以上選考を受ける必要はない」と思うかもしれませんが、面接の途中で退出するのはおすすめしません。

たとえ圧迫面接でも、今後のための面接練習だと割り切って、最後まできちんと対応するようにしましょう。

それって圧迫面接じゃないかも?

一見圧迫面接のように感じても、そうでないケースもあります。

面接官の口調が厳しいだけ

面接官はさまざまなタイプの人がいます。悪気はなくても、もともと口調がきつかったり、攻撃的な印象を与える話し方の人も少なくはありません。

早口で話す人や表情が乏しい人も、きつい印象を与えることがあります。いろいろなタイプの人がいることを理解して、面接官の態度に過剰に反応しないようにしましょう。

面接官がコミュニケーション下手なだけ

面接官が面接中に一度も自分の目を見てくれないと、落ち込むことがあるかもしれません。しかしただ単に面接官がシャイであったり、コミュニケーションが苦手だったりすることもあります。

質問にうまく答えられていないだけ

圧迫面接では、「なんで?」「どうして?」としつこく質問をされることも多いです。しかしそれだけで圧迫面接だとは言い切れません。

何度も深掘りするように質問をされるのは、あなたが的確に答えられていないだけかもしれないからです。もしくは、あなたに興味があって「もっと詳しく知りたい」という思いから深掘りするような質問を繰り返している可能性もあります。

圧迫面接だと勘違いすることのデメリット

普通の面接を圧迫面接だと勘違いすると、次のようなデメリットがあるので注意が必要です。

萎縮してしまう

圧迫面接だと思うと萎縮してしまい、うまく答えられるなくなる学生が多いです。圧迫面接だと勝手に思い込んでしまうと、その後の質問に落ち着いて答えられなくなる可能性があります。

面接中にきついなと感じることがあっても、あまり意識せずにいつも通り平常心でいるよう心がけてください。

自分の準備不足に気づけない

面接がうまくいかなかったのは、面接官のせいではなく、学生の準備不足が原因であることも多いです。企業のことをろくに調べてもいない、マナーがなっていない、熱意が感じられない、そんな学生に対しては面接官も苛立ってしまうこともあるでしょう。

面接がうまくいかなかったからといって、「これは圧迫面接だ」と決めつけてしまうと、自分の欠点や準備不足に気づけない恐れがあります。

他の選考に悪影響を与える

圧迫面接を受けたと感じると、落ち込んでしまう人がいます。きついことを言われると自分を否定されたように感じることもあるので、落ち込むのも無理はありません。

しかし落ち込んだり、沈んだ気分でいると、これから受ける予定の他の選考に悪影響を与えます。落ち込んだり、担当者を恨んでも何もいいことはありません。気持ちを切り替えて前向きに就活に取り組みましょう。

おわりに

今回は圧迫面接について解説してきました。 圧迫面接は受けていて良い気はしませんが、冷静に答えるだけで評価されるので慣れれば普通の面接より簡単です。 しかし、過度に学生の人格に対して否定・批判を加えてくる企業に対しては「辞退する」というのも1つの手段としてあることを忘れないでください。


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