医療機器メーカーの業界研究、就職活動対策

日進月歩の医療現場。そこで使用される医療機器も、医学の進歩に併せて常に新しいものが求められています。高齢化が進む現代において、医療機器メーカーもますます需要の高まりを見せていますね。

今回は、医療機器を製造・販売する医療機器メーカーについて調べてみました。医療機器メーカーの動向や就職のためにやっておきたい対策、アピールしたいポイントなどについて解説していきます。

医療機器メーカーの業界研究、就職活動対策
目次

医療機器メーカーの概要と動向

医療機器メーカーとは?

医療機器メーカーは、主に病院などで使用する機械や用品を製造販売するメーカーです。医療機器と位置づけられるのは、ガーゼ、バンドエイドといった衛生用品、注射器、メス、ピンセットなどの医療用器具、MRやCTなどの大型検査機器まで幅広いです。

医療機器メーカーは、それぞれ専門分野を持っていることが多く、主力となる医療機器の研究開発・製造などを中心に行っています。

業界規模は堅調に拡大中

高齢化や予防医療の普及、医療水準の向上などに伴い、国内の医療機器業界の市場規模は年々増加傾向にあります。医療機器の中でも、治療用、手術用器具などの治療系医療機器の需要が拡大しています。

世界的には、中国、アジア諸国などの経済発展に伴う、海外市場の急速な成長も見込まれています。医療機器メーカー各社は、海外の販売網の整備や生産・流通への投資を行い、海外市場への進出にも積極的に取り組んでいます。

勢いのある業界なので、異業種からの参入や新規参入なども相次いでいます。今度ますます活性化し、成長していく業界だと予想されます。

病院以外の需要も右肩上がり

高齢化に伴い、高齢者向け福祉施設や介護施設が年々増えています。そこで使われる衛生用品、診断機などの需要も高まっています。

また、予防医療が普及しつつあるなか、検診所や区や市町村の検診センターなどへの診断機、衛生用品などの導入も多くなっています。

代表的な日系医療機器メーカーを紹介

国内の医療メーカーのなかで、代表的な3社を紹介します。

オリンパス

一般的にはカメラメーカーとしての知名度が高いオリンパスですが、主力は医療事業であり、医療機器メーカーとしては売上高国内1位の企業です。2017年3月の会計では、世界17位の売上高を誇った実績もある、世界的に見てもトップクラスの医療機器メーカーといえます。

消化器内視鏡では世界の7割という高いシェアを誇っており、最先端の技術力が強味です。消化器内視鏡分野で培ったノウハウを活かし、外科領域である腹腔鏡手術の機械も開発しています。

テルモ

国内第2位の医療機器メーカーであるテルモ。一般的には体温計で知られていますが、最大の事業領域は心臓血管の分野です。血管を内側から治療するカテーテルや、心臓や血管の外科手術で使われる装置では国内トップのシェアを持っています。

全体売上の約7割が海外であることから、グローバルに展開する医療機器メーカーであることが分かります。

ニプロ

薬剤を入れる硝子管の製造から始まったニプロ。点滴の容器や注射器など、ガラス製の医療器具を製造販売していましたが、1980年代になり、その後の主力製品となる人工透析器の製造を始めました。

今では、透析関連、人工臓器、外科治療用製品の開発のほか、医薬品の製造販売なども行っています。世界各国に製造・販売拠点を持ち、グローバルな総合医療メーカーを目指しています。

文系でも医療機器メーカーに就職できるの?

医療機器メーカーと聞くと、理系のイメージですよね。文系学生でも医療機器メーカにー就職することはできるのでしょうか?

医療機器メーカーには文系採用の職種もある

医療機器メーカーでは、大きく、営業系・研究開発系・事務系の3分野に分けて採用を行っています。

研究開発は理系の専門知識が必要で、理系採用がほとんどなので文系の学生が就職することはまずありません。医療機器メーカーで就職を考えるのなら、営業系か事務系を目指しましょう。

文系の人材が求められている今がチャンス

理系の学生からは一定の人気を誇るものの、文系の就活生からはあまり人気のない医療機器業界。医療機器センターの2017年の調査によると、文系の学生からの医療機器業界の人気はワースト2でした。

そのため医療機器メーカーでは、新卒の文系学生の採用に苦戦しています。海外展開にも積極的であることから、営業や販売を行う優秀な人材がほしいと思っているため、文系学生にとっては売り手市場と言えそうです。

医療機器メーカーの就活ではどんなことをアピールすべき?

医療機器メーカーを目指す就活生は、就活のES(エントリーシート)や面接で、どんなことをアピールすべきなのでしょう?

健康的な生活を支えたいことをアピール

医療機器メーカーを志望するうえで、ぜひ持っていていほしいのが「人々の健康的な生活を支えたい」という思いです。

「医療機器を通じて医学の発展に貢献し、人々の長寿や健康を支えたい」という理念は、どの医療機器メーカーにも共通するので、それに共感する気持ちがあること、社会貢献できる仕事がしたいなどの思いをきっちり伝えるようにしましょう。

強い責任感や高いモラルの持ち主であることをアピール

医療機器メーカーで扱う製品は、人の健康や生命に関わるものであることから、些細なミスやトラブルが大きな問題に発展しかねません。

営業職であっても、製品のことをしっかり理解し、間違いないよう説明する必要があります。そのため、強い責任感を持って仕事に取り組む気持ちや、医療に関わる者としての高いモラルを持っていることをアピールしましょう。

主力事業に対する熱意をアピール

医療機器メーカーはたくさんありますが、各社が専門分野を持っており強みがそれぞれ異なります。効果的な自己PRをするためには、主力となる分野や事業、製品についての興味や熱意をアピールするのがいいでしょう。

そのためには企業研究をしっかりして、企業の得意分野や強みを理解する必要があります。志望企業だけでなく、ライバル企業の研究もすることで、企業の特色や強みがわかりやすくなります。

医療機器メーカーを目指す就活生ならやっておきたい就活対策

「医療機器メーカーに就職したい!」という就活生はどんな対策をしておくといいのでしょう?

英語力や海外経験はプラスになる

医療機器メーカーは、やはり外資系の企業が強く、シェアランキングでも海外の企業が上位を占めています。名の知れた世界的な有名企業も多いため、外資系の医療機器メーカーを目指す就活生も多いと思います。

日本の医療機器メーカーも海外へ販路を広げており、これからも海外志向は高まることが予測されます。

医療機器メーカーへの就職を目指すなら英語力を身につけておくと就活で有利になり、活躍の機会も増えるでしょう。TOIECの試験を受けておくのはもちろん、語学留学などで海外経験を積むのもいいですね。

医療機器メーカーのインターンシップに参加してみる

医療機器メーカーと聞くと、具体的な業務内容が想像できない就活生も多いでしょう。

少しでも興味をのある企業があれば、積極的にインターンシップに参加してみましょう。インターンに参加したからといって本選考を受けなければならないわけではありません。

自分に合った業界や企業を見つける機会だと思って、インターンの機会をどんどん活用してみてください。

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最後に

将来性のある業界なので学生からの注目度も高く、人気のある業界です。医療機器メーカーを目指す人は、就活に備えてしっかり準備しましょう。人の健康や命に関わる仕事なので、将来性や安定性に惹かれただけでなく、医療に携わることに対する高い志も必要です。


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