就活では会社情報をまずはホームページや会社説明会での説明や配布資料などで確認することが多いと思います。しかしそれぞれの情報は「会社が自社に都合のいいことしか書いてないのではないか?」と不安になることはありませんか?各社の情報を同じモノサシで比べてみたい時にはどうすればいいのでしょうか?
そんなときに役に立つのが「四季報」です。その会社の主軸となる事業についてや、経営状況、社員の平均給与など気になる情報がぎゅっと詰まっているため、就活生には必須アイテムです。
しかしなんとなく難しそうなイメージがあったり、「どれを選べばいいの?」「どこをどうみればいいのかわからない」という悩みを抱えている就活生も多いと思います。そこで今回は四季報の選び方や見るべきポイント、おすすめの活用方法をご紹介します。
- ・四季報は何を見れば良いの?
- ├会社の基本情報で特色をチェック!
- ├設立年からわかること
- ├財務情報から今後の業績を読み解く
- └記者の評価やコメントもチェック
- ・「四季報」を就活で活用するには
- ├志望業界や志望企業を絞るために使う
- ├業界全体のデータを比較するために使う
- └しっかりと読み込めばライバルに差がつく
- ・四季報には種類がある……何が違うの?
- ├会社四季報
- ├日経会社情報
- └就職四季報
- ・最後に
四季報は何を見れば良いの?
四季報を手にしたことがある方も多いかもしれません。大学生協や、書店の就活コーナーには必ず置いてありますよね。しかし、なんとなく国語辞書のような重みと厚み、そして細かい字でぎっしりと情報が書いてある時点でうっ……とそっと閉じてしまったという学生さんは多くいます。しかし、ポイントを押さえて読めば、会社選びや面接での受け答えでライバルに差をつけることができます。
会社の基本情報で特色をチェック!
まずは、その会社の基本情報や特色の欄をみましょう。約40字程度で、その会社がどのような事業内容をメインでおこなっているのかや、その会社の特徴が記載されています。
例えば、社名だけではどのような会社なのかイメージできない場合などでも、その欄を読むだけですぐに特徴を捉えることができるようになっています。
短い文章の中に、国内・海外のシェアが何位か、同業他社と比べどのような秀でた事業展開をしているかなどが記載されています。まずは、自分が志望する業界のこの欄だけでもすべて目を通すようにしておけば、各社の違いが分かるはずです。
設立年からわかること
次に設立年もチェックしましょう。かなり昔から長い歴史がある企業なのか、それともベンチャー企業でこれから伸びていこうとしている会社なのかも分かります。歴史が長い会社であれば、すでに苦難を乗り越え現在は安定しているといえますので、安定志向の方はこういった企業を選ぶと良いでしょう。
逆にまだ会社ができてから10年以内の企業の場合は、急成長しているIT関連ビジネスを手掛けていたり、これから成長することを目指していたりするなど、新入社員でもどんどん重要なポジションを任せてくれる可能性が高いです。自分に合った会社を選ぶためにも、設立年度は必ずチェックしておきたい項目です。
財務情報から今後の業績を読み解く
そして、財務情報も目を通しておきましょう。大学で簿記などを勉強していないとなかなか読み込むのは難しいと感じるかもしれませんが、社会人になるとこの財務諸表を読み取る力を持っているかどうかはとても重要になります。
調べながらでも良いので、ざっくりと「赤字なのか、黒字なのか」「どのようにお金が動いているのか」だけは確認をしておきましょう。
記者の評価やコメントもチェック
四季報には、それぞれの記者独自の視点からの、「業績予想」「記者評価」などが掲載されています。記者目線での企業の評価も見ておくと、業績予想の勉強にもなります。
企業に対する評価は人それぞれ違うものです。四季報に書かれいている意見が正しいとは限りませんが、ひとつの意見として参考にしてみるのもいいでしょう。
「四季報」を就活で活用するには
四季報はなんとなくパラパラと見ているだけでは就活に役立てることはできません。ここでは四季報の効果的な使い方をご紹介します。
志望業界や志望企業を絞るために使う
四季報を使うとたくさんの企業の情報を効率的にチェックすることができます。四季報にある情報は会社の基本情報や概要などですが、これを一社一社調べていたら、かなり時間と手間がかかりますよね。
四季報は、業界の特徴や企業の大まかなイメージをつかむには適しています。知らない業界や企業に興味を持つきっかけにもなります。志望業界や志望企業がなかなか決まらないという方は、四季報に目を通してみるといいでしょう。
業界全体のデータを比較するために使う
企業の情報がコンパクトにまとまっているので、業界全体の情報を効率よく集めることができます。「給料」や「離職率」など特定の項目について、複数の企業を比較したい時には四季報が便利です。
しかし四季報は、特定の企業について詳しく調べたい時には向きません。会社の雰囲気や文化など詳しい情報を得たいなら、会社説明やインターンシップなどに参加する方がいいでしょう。
しっかりと読み込めばライバルに差がつく
業界や企業の情報を知っているのと知らないのとでは大きな違いがあります。面接での受け答えの深みが増すのは、きちんと会社の特徴や四季報で得た会社の特色を把握している場合です。
インターネットがこれだけ発展しても、やはり四季報のように各企業を同じフォーマットで紹介してくれているサイトはありません。
しかし大切なのは「調べた情報をどういかすか」ということです。情報をうまく使って業界の特徴や企業を分析すれば、ライバルに差をつけることができるでしょう。
四季報には種類がある……何が違うの?
四季報にはいくつか種類があります。さまざまな出版社が発行しているため、少しずつその見た目やフォーマットが異なるためです。ここでは、それぞれの会社の四季報の特徴をご紹介します。
会社四季報
「東洋経済新報社」が発行するのは「会社四季報」です。最も著名かつ長年販売されてきたもので、1936年に創刊され、多くの先輩たちが目を通してきた歴史ある四季報です。「四季報」と言えば「会社四季報」というイメージもあるほどです。
特徴としては、全上場企業を網羅していること、そして各企業のプロフィールや株式にかかわるデータだけでなく業績予想が2期先まで掲載されています。
日経会社情報
「会社四季報」の次に歴史があるのが「日本経済新聞社」の「日経会社情報」です。こちらは1979年に創刊されました。
投資家の中に愛読する方が多く、金融機関のアナリストの方の予想を集計した「QUICKコンセンサス」が掲載されています。
就職四季報
「会社四季報」と「日経会社情報」はどちらかというと株や金融に特化していますが、就活生が就職先の情報を調べるのには「就職四季報」が最もおすすめです。
就職先としての各会社のデータ紹介しているため、給与体系や福利厚生などの情報が詳細なのが就活生にはぴったりです。
最後に
「会社四季報」はプロの投資家たちも必須アイテムとして日々投資先の検討に使用するため、なかなか大学生が読むには難易度が高く思えるかもしれません。
しかし、「就職四季報」であれば、大学生が読むのにもおすすめです。しっかりと情報を事前に把握したうえで自分に合っている会社かどうかを確認し、面接での受け答えに一歩差を付けましょう!
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