裁量労働制とは?就活生はどう捉えるべきか

裁量労働制という言葉は昨年から今年にかけて大きく話題となりました。しかし、大学生ではなかなか裁量労働制というものが果たして「良いこと」なのか、「悪いこと」なのか分かりませんよね。

そこで今回は就活生にもわかりやすいように、「裁量労働制」について解説します。選考を受ける企業を選ぶ際にどんなことに注意すべきか確認しておきましょう。

裁量労働制とは?就活生はどう捉えるべきか
目次

裁量労働制について

裁量労働制とはどのような制度のこと?

そもそも、裁量労働制とはどのような制度のことなのでしょうか?簡単に言うと「実働時間に関係なく、成果に対して報酬が支払われる」制度です。

あらかじめ決められた成果をあげることができれば、実際に業務にあたっていた時間とは関係なく、一定の報酬が支払われます。

たとえば「ある成果をあげるのに月170時間働く」と定められた裁量労働制であれば、月の実際の勤務時間が150時間だったとしても、200時間だったとしても給与が変わることはありません。出社時間や、退社時間、どの時間にどのような働き方をするのかを自分の裁量で決めることができます。

どういう職種に導入されるの?

裁量労働制はデザイナー・弁護士など「より専門性が高い職種」や、企画業や調査・分析の仕事のように会社の中枢を担う仕事が対象となることが多くあります。

たとえば、新聞、出版の記事の取材記者、編集者、テレビ局や映画監督などのプロデューサー、ディレクター、コピーライター、コンサルタントなど。さらに公認会計士や弁護士、建築士なども挙げられます。

最近ニュースで話題になっているのは何で?

それでは、最近なぜニュースで話題になっていたのでしょうか?これは、企業が社員を時間で管理せずに裁量を与えて柔軟な働き方ができるという反面、残業代を支払わなくても良いという解釈をすることで、労働者の不利益になってしまう恐れがあったためです。

裁量労働制を取り入れるためには、職種を限定したり、残業代を支払う場合の取り決めを行なったり、こまかなルールの整備が必要です。ルールを一律で決めることが難しく、「裁量労働制を広く取り入れさせよう」とする国と労働者の間でさまざまな議論が起こっていました。

「裁量労働制」についての疑問を解消

フレックスタイムとどう違うの?

自由な働き方のひとつに、「フレックスタイム」がありますね。「フレックスタイム」と「裁量労働制」が、同じような意味だと思っている方もいるかもしれませんが、全く違います。

「フレックスタイム」は、就業の開始・終了時間を自分で決められるという制度です。成果に対しして報酬が支払われる「裁量労働制」とは違い、「フレックスタイム」は実働時間によって給料が決まります。

残業代はどうなる?

裁量労働制では、成果に対する「みなし労働時間」が決まっているので、実働時間が「みなし労働時間」を超えても、基本的に残業代は支払われません。

しかし次の場合は、裁量労働制でも残業代が支払われます。

・みなし労働時間が8時間以上に設定されている場合
・22:00 - 5:00の間に深夜勤務をした場合
・休日勤務をした場合

上記以外でも、みなし残業代(固定残業代)を決めていない場合は、残業代を請求することができます。

有給はあるの?

裁量労働制でも、有給は同じように付与されます。有給休暇をとる場合は、申請や届け出が必要な企業が多いです。

裁量労働制のメリット、デメリットとは

裁量労働制は良い面もありますが、前述のように労働者にとっては最悪の「定額で給与に見合わない働きを要求される」場合もあります。裁量労働制のメリット、デメリットについて確認しておきましょう。

裁量労働制のメリット

まずメリットですが、出社時間や、退社時間、どの時間にどのような働き方をするのかを自分の裁量で決めることができるため、自分のペースやプライベートなどとのバランスを取りながら、自由に働くことができます。

また、働いている時間が短くとも成果さえ出していれば良いというのも、モチベーションアップにつながります。だらだらと働いて残業代を稼ぐという発想を防ぐことができますね。

裁量労働制のデメリット

一方でデメリットもあります。出社時間や、退社時間がバラバラになり、社内でのコミュニケーションが不足したり、個人プレーになってしまいがちです。また、短い時間で成果をあげることができず、時間がかかってしまえば、働く時間に対してもらえる賃金が割に合わないという場合もあります。

さらに、企業側が裁量労働という名目で極端に長い時間の労働を強いた場合には健康を損なったり、最悪の場合過労死を引き起こしたりなどのリスクもあります。

就職先としての良しあしはどのように見極める?

それでは、就活をするうえでもし「裁量労働制」の企業があった場合はどのようにその良しあしを見極めれば良いのでしょうか?

「ただのブラック」になっていないか

まずは、社員の方の実働時間時間を聞いてみることです。その時間と得ている給与を比べてみて、その働き方が「ただのブラックになっていないか」をチェックしてみましょう。

裁量労働制の場合であっても、会社は社員の健康管理のために労働時間を把握する目的でタイムカードなどは管理しているはずです。「だいたい社員の方は月どのくらい働いていますか」と質問してみることで、その反応でもブラックかどうかはわかります。明確な回答がない場合や、回答自体を拒否する場合には少し怪しい可能性もあります。

裁量労働制を導入した結果どうなったかを確認する

これまでは裁量労働制ではなかったけれど、途中で裁量労働制を取り入れたという企業の場合には、その前後でどのように社員の働き方が変化したのか聞いてみます。

あるいは、成果や業績がどう変化したのか確認してみましょう。大きな成果が上がっていないのに、社員だけが損をしていないかどうかは要チェックです。

最後に

裁量労働制は職種によっては自由度が高く、自分のペースで働くことができる制度です。しかし、企業側がその概念を悪用していないかどうかの見極めとチェックはしっかりと自分の目で行っていくことが大切です。



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