【企業研究】花王に就職するためには？就活情報を徹底解説！

キッチン用品や台所用品など、花王の商品を毎日使用している人も多いでしょう。「多くの人に使ってもらえる商品を世に出したい」「自分もこんな商品を開発してみたい」と花王のようなメーカーで働くことに憧れを抱いている就活生も多いと思います。

しかし企業としての花王についてはどのくらい理解できているでしょうか？就活で大切なのは、まずその企業をしっかりと理解することです。今回は花王の企業概要やビジネスについて解説します。就職情報や就活対策などもご紹介するのでぜひ参考にしてください。

花王について

花王の企業情報

【富士通概要】
　　商号　花王株式会社（Kao Corporation）
　　本店　東京都中央区日本橋茅場町一丁目14番10号
　　創業　1887年6月（明治20年）
　　設立　1940年5月（昭和15年）
　資本金　854億円
　売上高　15,022億円
営業利益　 2,117億円
従業員数　 7,905人（連結対象会社合計 33,603人）

※ 売上高と営業利益は2019年12月期のデータです。

花王とは

花王は「アタック ゼロ」に代表される洗剤や「メリット」などのシャンプー、「キュレル」などの化粧品を扱う企業です。トイレタリーをメインで扱っていますが、2006年にカネボウ化粧品を買収してからは化粧品にも力を入れています。さらに花王は新技術の開発や基盤技術などの研究にも力を入れています。

花王が扱っている事業は以下の通りです。

・化粧品事業
・スキンケア・ヘアケア事業（洗顔料、シャンプーなど）
・ヒューマンヘルスケア事業（生理用品、健康機能飲料、入浴剤など）
・ファブリック＆ホームケア事業（衣料用洗剤、ホームケア用品など）
・ケミカル事業（天然油脂原料から製造する油脂製品、界面活性剤など）

花王の企業理念

花王は消費者と顧客の立場にたった“よきモノづくり”を支える「花王ウェイ」を企業理念としています。花王ウェイは一貫したグループ活動を行うために、マニュアルや規則としてではなく仕事との意義や課題を確認するための拠りどころとして共有されています。 花王ウェイの概要は以下の通りです。

使命
豊かな生活文化の実現

ビジョン
消費者・顧客を最もよく知る企業に

基本となる価値観
よきモノづくり　絶えざる革新　正道を歩む

行動原則
消費者起点　現場主義　個の尊重とチームワーク　グローバル視点

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花王がトップとなっているトイレタリー業界について

トイレタリー業界とは

トイレタリー業界とはトイレタリー用品を扱う業界です。トイレタリーとは、人の肌や髪の毛などを清潔に保つ商品を指します。シャンプー・石鹸・ボディソープ・・洗顔フォーム・メイク落としなどの洗浄アイテムや、ボディクリーム・入浴剤・デオドラントスプレーなども含まれます。

明確な定義はされておらず、台所用・衣類用の洗剤やサニタリーアイテムなども含めた日用品を総称してトイレタリーと呼ぶこともあります。こうした商品の開発・製造をしている業界が、トイレタリー業界です。

トイレタリー業界のランキング

2020年3月期のトイレタリーメーカーの売上ランキングは次のようになっています。

1位　花王
2位　ユニ・チャーム
3位　ライオン
4位　 アース製薬
5位　小林製薬

参考：https://suik.jp/greport?code=SM000081

トイレタリー業界の外資系企業としては、P&Gやユニリーバなどが有名です。P&Gの取り扱い商品としては、パンパース・アリエール・ボールド・レノア・パンテーン・ファブリーズ・ジョイなどが有名です。

ユニリーバも、ダヴ・ラックス・ヴァセリン・ジフ・ドメストなどよく知られているメジャーな商品を多く扱っています。

花王の強みと動向

花王の強み「販売力」

花王の強みは「販売力」にあります。多くのメーカーは卸売業者に商品をおろしていますが、花王は「花王グループカスタマーマーケティング」という自社系列の販売会社を置くことで小売業と直接取引をしています。

人件費はかかりますが、商品の価値を小売りに伝えやすくシェア拡大に結びついています。卸業者を通さないので消費者の声やニーズをキャッチしやすく、それがスピーディーな商品開発・改善に結びついています。

花王のもう一つの強み「安定感」

洗剤やシャンプーなどの日用品を扱うトイレタリー業界は、景気の影響を受けにくい業界と言われています。景気が悪くなると贅沢品や嗜好品を買わなくなる人は多いですが、毎日の生活に必要な日用品を買い控える人は少ないためです。

実際に花王はリーマンショックの際にも、新型コロナウィルスの感染が拡大した際にも、大きなマイナスになることなく、しっかりと収益をあげています。

花王の動向

花王の2020年第1四半期決算は、昨年同期と比べると、売上高が2.6％減、営業利益が同2.8％増となっています。

花王の化粧品は外国人にも人気ですが新型コロナウイルスの影響でインバウンド需要が減り、外出制限やマスクの着用機会も増えて化粧品やUVケア製品の需要が減少したことがマイナス要因となりました。

一方でコロナによる衛生意識の高まりから、ビオレのハンドソープや消毒液、除菌シートなどトイレタリー市場の需要は拡大しました。衛生関連の商品は海外の市場でも需要が拡大しプラス要因となっています。

さらにベビー用紙おむつ「メリーズ」がインドネシアで好調であったり、生理用品「ロリエ」も人気が上昇しました。衣類用洗剤・キッチン回り洗浄剤・食器用洗剤も大きく売り上げを伸ばしています。

花王の特徴

平均年収や男女比から花王の特徴を見ていきましょう。　

平均年収

花王の2018年平均年収は821万円で、高い水準となっています。また初任給は大卒で22万円です。

従業員男女比と平均勤続年数

花王の授業員男女比は大体7：3となっています。花王は入社後3年間の在籍人数割合が男性97.2％、女性100％と極めて高いです。またどの年代でも同じような男女比になっていることが特徴的です。また、平均勤続年数は男性が19年、女性が14.6年と大きな差は見られません。

花王の就職活動情報

花王の就職活動に役立つ情報をまとめてご紹介します。

募集職種

花王の募集職種は大きく技術系と事務系に分けられます。それぞれの応募コースは以下の通りです。

＜技術系＞
・研究職　化学系分野
・研究職　生物系分野
・研究職　化学工業系分野
・研究職　機械・電気・制御系分野
・生産技術職　化学工業分野
・生産技術職　機械・電気・制御系分野
・生産技術職　建築系分野
・生産技術職　情報・生産マネジメント系分野

＜事務系＞
・ビジネスプロセスエンジニア
・職種こだわりコース（マーケティング、営業、会計、人事）
・職種マッチングコース（マーケティング、営業、会計、人事）
・クリエイティブ職（コピーライター）
・クリエイティブ職（商品デザイナー）
それぞれの想定配属先や業務詳細は花王採用HPを参照してください。

選考フロー

事務系、技術系それぞれの選考フローは以下の通りです。
<事務系>
WEBテスト・エントリーシート→動画選考→キャリアミーティング→最終面接
キャリアミーティングは名前が違いますが、聞かれることは普通の面接と変わらないようです。特徴として逆質問が多い傾向があります。
<技術系>
エントリーシート→分野別説明会→所長面談
なお研究職と生産技術職では異なる部分があるため注意が必要です。

採用人数

花王の近年の採用人数は以下の通りです。
2016年　158（男　102 女　56）
2017年　155（男　100 女　55）
2018年　163（男　102 女　61）
毎年160人前後を採用しており、男女比が約2：1となっていることがわかります。

ES・面接の質問の特徴

花王の採用では一貫して花王ウェイと自分の就活の軸が合っているかが重視されます。また自分の発言がその後のステップに共有されているため発言に一貫性を持たせることを意識しましょう。
全ての業種に共通してなぜ消費財メーカーなのか、なぜ花王なのかを深掘りされる傾向があります。自信をもって答えられるようにしましょう。
花王の面接では他企業の選考について質問されることがあります。企業選びについて答えられるようにしましょう。
さらに、年次を考慮したキャリアプランを聞かれることがあるため花王に入社してからの具体的なイメージも持っておくとよいです。

求められる人物像

花王が求める人物像は以下の通りです。
・チャレンジを続けられる人
・高い専門性を持った人材
・国際感覚豊かな人材
・チームワークを大切にし協働で成果をあげる人材
・高い倫理観を持った人材
花王では”よきモノづくり”がキーワードになっています。企業理念（花王ウェイ）への共感が求められるため、志望理由が花王の理念に合致しているかを確認しておきましょう。

花王の就職活動対策

花王の就職活動を突破するための対策方法を提案します。

説明会や企業HPを使って企業理解を深める

花王はホームページに詳しく特色や企業の目指す姿が載せてあります。その情報を読み込んだり、説明会のイベントに参加したりすることで企業理解を深めましょう。花王は企業理念を大切にしているため、自分の経験を企業理念に照らし合わせることも必要です。

就活の軸を見直す

花王の面接では、なぜ花王なのかに留まらず他社のなぜその企業を選んだかについても聞かれます。自分がどういう軸で就活を行っているのか明確にしましょう。

最後に

花王は企業理念である花王ウェイに共感できる人材を求めています。自分の経験や志望理由と照らし合わせて企業理念に沿っているかを確認してから選考に臨みましょう。