【業界研究】ビール業界の現状・仕事内容・就活対策について徹底解説!

ビールは成人した大学生にとっては身近な存在です。人によっては、特定のメーカーまたは銘柄を好んで飲む人もいるのではないでしょうか。近年はクラフトビールの需要もあり、目の離せない業界となっています。 本記事でビール業界の現状や仕事内容、就活対策に迫っていきましょう。

【業界研究】ビール業界の現状・仕事内容・就活対策について徹底解説!
目次
  • ビール業界の概要と魅力
  • ├ビール業界とは
  • ├ビール業界の魅力とは
  • └ビール業界に向いている人とは
  • ビール業界の現状と動向
  • ├ビール業界には厳しい現状
  • └クラフトビールのヒットなど明るい要素も
  • 大手4社
  • ├アサヒ
  • ├キリン
  • ├サントリー
  • └サッポロ
  • 仕事内容
  • ├研究・開発
  • ├製造(設備管理・品質管理)
  • └営業・販売促進
  • 就活対策
  • ├本を利用して業界分析
  • ├説明会/インターンシップに参加
  • └OBOG訪問、社員訪問
  • 最後に

ビール業界の概要と魅力

ビール業界とは

ビール業界は言葉通り、ビールを取り扱う業界です。多くのビール会社では、商品の企画から製造までを一貫して行います。よって、ほとんどのビール会社をメーカーだと捉えて構わないでしょう。

飲料メーカーであるビールメーカーは、食品やその他消費財(化粧品・生活用品)、大半の家電関係のメーカーと同じく、間接的なBtoC企業となっています。小売店や宿泊施設といったサービス業とは異なり、自社製品を"他企業の販売店"を介して一般消費者に販売しますよね。

普段から目にしていて想像も容易いビール業界は、就活生から人気のある業界でもあります。ビール関連会社は全国に広く存在しますが、主要4社(アサヒ・キリン・サントリー・サッポロ)へ志願者が集中する様子が見られます。

ビール業界の魅力とは

ビールは愛好者が多く、晩酌などで毎日飲む人も少なくありません。スーパーやコンビニでもビールの売り場面積は広く、いかに人気が高く人々の生活に密着しているかがうかがえます。

誰かのストレスを解消したり、毎日の楽しみとなっている嗜好品に携われるのは、ビール業界の大きな魅力と言えるでしょう。

ビール業界には、ノンアルコールビールや新ジャンルビールなど、次々と新たなコンセプトの商品が登場しています。競争の激しい業界ですが、独自性があり消費者を惹きつける商品の開発に挑戦できるやりがいのある業界でもあります。

ビール業界に向いている人とは

お酒が好きな人
お酒が好きな人は、ビール業界に向いています。好きなものに関わることで仕事のモチベーションがあがりますし、消費者のニーズに敏感でアイデアが出しやすいというアドバンテージもあります。

お酒が好きでいろいろな商品を飲み比べている人は、その知識や経験を仕事でいかすことも可能です。居酒屋・レストラン・バーなど、ビールを扱う飲食店で働いた経験も仕事にプラスになるでしょう。

チャレンジ精神が旺盛な人
少子化や健康志向の影響で、ビール業界は市場規模が縮小することが予想されます。今後は健康志向の人にアピールできる商品や、新たな市場を開拓する斬新なアイデアなどが求められます。

好奇心が旺盛で斬新なアイデアを出せる人や、新しいことに積極的にチャレンジできる人は活躍の場が広がるでしょう。

ビール業界の現状と動向

ビール業界には厳しい現状

業界全体のビール出荷量は、若干の減少傾向にあります。特に国内のビール市場は縮小が見られ、出荷量は14年連続で過去最低です。

こうした業界の斜陽ムードは、主に二つの背景が影響しています。一つは若者のビール離れです。昔から世間に親しまれてきた「とりあえずビール」という風潮がなくなりつつあることは、学生の皆さんは実感しているのではないでしょうか。

パワハラなどに厳しい今日では、飲み会の場から個人を尊重する意識が広がっており、ビールの売上低下に少なからず影響していると言えます。

もう一つの要因として考えられるのが、国内に漂う「節約志向」です。酒類購入者の中心をなしていた40、50代は、増税や老後への不安を要因に、消費を抑制し始めています。

低価格の缶チューハイなどに購買が移行されてしまうなど、ビールは以前より避けられていく可能性があるでしょう。

クラフトビールのヒットなど明るい要素も

ビール業界にとって明るい要素もいくつかあり、市場の拡大はまだまだ見込めると言えます。期待できるのが海外市場と、トレンドのクラフトビールです。

海外展開には、消費人口の多いアジアに加えて、酒文化の根強い欧州への輸出が目に止まります。例えばアサヒグループホールディングスでは、高級ビールの輸出を強化し、事業会社の再編も計画しています。

そしてクラフトビールのヒットは、ビール業界の持ち直しを望める出来事となっています。クラフトビールは、小規模な醸造所で、職人によって丁寧に作られた少量生産のビールです。

これまでも発泡酒や第三のビール、特殊な製法で作られた第四のビール...など、ビール業界は各社全体的に新ジャンルへの挑戦を厭いません。海外事業、あるいは新商品・市場への参入が、業績回復の鍵となるでしょう。

大手4社

ビール業界は、大手4社が市場の99%を占有しています。売上上位から、アサヒ、キリン、サントリー、サッポロとなっています。大手4社についで売り上げ5位に位置しているのは、沖縄県で人気のオリオンビールです。それぞれの概要、主な商品を見ていきます。

アサヒ

アサヒグループホールディングス株式会社の市場占有率は約39%で、業界1位となっています。アサヒはビールを筆頭とした酒類に有力なだけでなく、食品事業も行う点で特徴的です。

代表的なものにミンティアや一本満足バーが挙げられます。加えて海外事業に注力しており、ヨーロッパ・オセアニア・アジア・北米にも拠点を置いているグローバル企業だと言えるでしょう。

商品例:アサヒスーパードライ、クリアアサヒ、贅沢絞り、もぎたて、その他ソフトドリンク

キリン

キリンビール株式会社は約30%のシェアを誇ります。キリンは明治時代設立の老舗企業であり、一時は国内シェアの60%を占めたこともあります。

またキリンはビールの新ジャンルに強く、「第三のビール」の売上は10年以上、首位に位置していました。4社の中で唯一売上を伸ばしている企業でもあるため、今後の成長が期待できます。

商品例:麒麟一番絞り、淡麗グリーンラベル、キリン・ザ・ストロング、氷結、その他ソフトドリンク

サントリー

サントリービール株式会社のシェアは約16%となっています。上位2社に比べて歴史の浅い企業ではありますが、高級感のあるパッケージや品質の高さからコアなファンを持ちます。

CMでも目にする「水とともに生きる」という理念を元に、社会貢献活動に熱心に取り組む社風があります。

商品例:ザ・プレミアム・モルツ、金麦、ストロングゼロ、ほろ酔い、その他ソフトドリンク

サッポロ

サッポロビール株式会社の市場占有率は約11%に留まっています。ロングセラー「サッポロびん生」は、「生ビールは夏の飲み物」という常識を営業活動で覆した、企業として思い入れのある商品のようです。

「黒ラベル」の通称は消費者が名付け親ということで、昔から愛されてきたことが伺えます。

商品例:サッポロ生ビール黒ラベル、麦とホップ、ヱビスビール、ネクターサワー、その他ソフトドリンク

仕事内容

ビールメーカーにおける、具体的な仕事内容を見ていきます。

研究・開発

研究・開発は主に研究職の業務です。消費者のニーズを踏まえて、商品のコンセプトから、味や風味、パッケージまでを企画していきます。企業のトップや、売り場へ足を運ぶ営業と連携を取りながら、商品開発を進めていきます。

製造(設備管理・品質管理)

製造の管理は技術職、稀に総合職がこの業務を担います。スムーズに醸造やパッケージングがなされるように、生産工程の全般を見守ります。工場の設備機能に不備はないか、生産ラインは適切か、商品自体の品質に問題はないか、消費者に商品が渡る前に監査する責任のある仕事だと言えます。

営業・販売促進

営業・販売促進の具体的な業務は、新規販売店の開拓・商談や、既存の販売店への売り場管理があります。各店の顧客販売データから出荷商品を変更したり、レイアウトを工夫したりと、企画力が求められます。自社の売上を伸ばすために、欠かせない仕事です。

就活対策

大手4社の寡占状態にあるビール業界は、就活生の志望先が分散しにくくなっています。選考前の事前準備を入念に行っていきましょう。

本を利用して業界分析

まずは業界地図を使って概要を掴むことから始めることをお勧めします。酒類の業界は、伸びるとも急激に落ち込むとも言い切れない業界であるため、将来性を加味しながらも、事業内容・職種・働き方などその他の面も慎重に考慮する必要があるからです。

ネットの情報は似たり寄ったりになりやすいことからも、本を活用することは独自の情報を得ることに役立ちます。

説明会/インターンシップに参加

少しでも興味を持てたら、それぞれの説明会やインターンシップに参加してみましょう。事前に業界の大枠を捉えることができていれば、企業分析に集中でき、各社の取引先・本事業外の取り組み・福利厚生など細かい点にも注目できます。

説明会/インターンシップの多くは社内で開催されるため、社風との相性が合うか実際に確かめることができるという利点もあります。

OBOG訪問、社員訪問

OBOG・社員訪問はより踏み込んだ話が聞けるため、入社後のギャップを減らしやすくなります。例えば収入面や就業時間を聞いておくことは、入社後の自分の姿を想像する大きな要素になり得ます。

訪問相手の方も就活を経験しているため、自分のやりたいことが実現できるのかといった就活の軸を聞いてみるのもいいかもしれません。社員の方に実際に話を聞くことで、面接で聞かれる志望動機も説得力のあるものになるでしょう。

最後に

国内市場が縮小しつつあるビール業界では、新たな商品・販路・市場へのアプローチが必要になっています。「ビール好き」で「挑戦志向」のある学生には向いているとも考えられます。

大手4社が寡占する業界ではありますが、流行のクラフトビールに関心のある学生は、地方の地ビールメーカーも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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