就職活動を行う大学3~4年生は授業やゼミなどの研究が忙しくなるタイミングでもあります。
大学を卒業するためにも授業はおろそかにできませんし、だからといってインターンシップに参加しないのも怖い……そんな方に、ぜひチェックしてほしいのが、「インターンシップで単位を取得できる」制度です。
大学が認めていたり、企業との提携をしていたりすれば、インターンシップの活動が大学の単位として認められることがあります。早速見ていきましょう。
- ・インターンシップと単位認定について
- ├インターンシップを単位認定をする大学は増加傾向
- ├どのくらいの学生が参加してる?
- └実施時期は夏休み中が最も多い
- ・単位が取得できる条件をチェックしよう
- ├大学が認めている「インターンプログラム」であること
- └事前に申請をすること
- ・どのようなインターンシップが単位取得に認められている?
- ├5日間以上のものであることと定められている
- └夏休み期間を利用するものが多い
- ・なぜインターンシップで単位が認められるの?
- ├企業側が特定の大学からの学生を求めている
- └大学と連携することで学生が安易に辞めない
- ・最後に
インターンシップと単位認定について
インターンシップを単位認定をする大学は増加傾向
文部科学省は、インターンシップの量的拡大・質的充実のために、インターンシップ実施状況について調査を行いその結果を公表しています。
文部科学省が公表している「平成29年度のインターンシップ実施状況」の調査報告によると、平成29年度にインターンシップを単位認定している大学(学部・大学院)は 637 校でした。
調査対象となった大学・大学院全体の81.6%がインターンシップを単位認定しているという結果に。前年度の581 校(74.3%)から56校増えており、増加傾向にあります。
どのくらいの学生が参加してる?
単位認定されるインターンシップに参加した学生(学部・大学院)は、 597,853 人で21.1%でした。そのうち特定の資格取得に関係しないインターンシップに参加した学生は 80,744 人で2.8%。
単位認定されるインターンシップが実施される学年は、学部 3 年・修士 1 年・短期大学 1 年・高等専門学校 4 年での参加が最も多くなっています。
実施時期は夏休み中が最も多い
単位認定されるインターンシップが実施される時期は、8月・9月の夏期休暇期間中が多く、2週間程度で2単位を取得できる学校が多いです。
報酬などは支給されない場合が多く、実費や交通費のみ支給されるというプログラムがほとんどです。
単位が取得できる条件をチェックしよう
まずは、どのような場合に「インターンシップで単位を取得できる」のかをしっかりと確認しましょう。場合によっては事前に大学に申請をしていなければならないこともあります。
大学が認めている「インターンプログラム」であること
インターンシップの参加で単位を取得できるのは、大学から紹介した企業へのインターンシップに参加した場合に限ります。どのような企業のインターンシップに参加しても大学が単位として認めてくれるわけではありません。
せっかく単位取得ができるからと思い切ってインターンシップに参加したにも関わらず、単位が認められず、卒業することができないなんてことがあればそれは本末転倒です。
事前に申請をすること
インターンシップが終了してから単位認定を大学側にお願いしても、認定されない場合が多いです。事前に期間やインターンシップ先の企業名などを大学側に申請している必要があります。申請の仕方は大学ごとに異なりますので、キャリアセンタ―や学生課などであらかじめ相談しておくようにしましょう。
申請に必要な書類などだけでなく、どのタイミングで申請する必要があるのか、また単位取得が認められているインターンシップはどのように選べば良いのかなども相談に乗ってもらえるはずです。
どのようなインターンシップが単位取得に認められている?
続いて、どのようなインターンシップに参加することが単位取得の対象になるのかを見ていきましょう。もちろん、大学ごとに定めている基準やルールは異なりますが、文部科学省が定めているガイドラインもあり、比較的その傾向は決まっています。
5日間以上のものであることと定められている
文部科学省は「単位取得を認めることのできるインターンシップは5日以上のもの」と定めています。「10日~15日以上」と定めている大学が多いです。
夏休み期間を利用するものが多い
「10日~15日以上」の期間のインターンシップに参加することが基準となっている大学が多いですが、授業がある日に他の授業と並行して10日~15日以上のインターンシップに参加することはなかなか難しいと思います。
多くのインターンシップでは社員と同様朝の9時頃から夕方17時頃まで会社での業務が発生するためです。そのため、長期休暇の夏休み中を利用したものを指定する大学が多いのも特徴です。
もしもインターンシップに参加して単位を取得することを検討している場合には、大学3年生の夏休みに10日~15日以上の時間を捻出できるよう調整しましょう。
なぜインターンシップで単位が認められるの?
そもそも、なぜインターンシップに参加することで単位取得が認められる制度があるのでしょうか。大学側にも、企業側にもメリットがあるからだとは思いますが、その理由についてみていきましょう。
企業側が特定の大学からの学生を求めている
企業側は、できるだけ優秀な学生を採用したいと考えています。そのため、過去の採用実績や新入社員の活躍などから、特定の大学からの学生を採用したいと考えることもあります。
その場合、大学側と提携し、単位取得を認めてもらうことで優秀な学生が集まりやすくなるメリットがあります。大学側としても、就職率を上げたいと考えていることから提携することは双方にメリットがあるのです。
大学と連携することで学生が安易に辞めない
また、大学と連携することで学生が安易に辞めないという側面もあります。近年、入社3年以内に辞めてしまう新入社員の数が増えてきています。
連携が取れていればインターンシップに参加してから入社するまでも密にコミュニケーションをとることができ、学生のモチベーションが維持しやすく、結果すぐに辞めるようなことがなくなります。
最後に
インターンシップへの参加をしようかどうか迷う時期は大学の授業も気が抜けないもの。授業とインターンシップのどちらかを選び、どちらかをあきらめるのではなく、両方とも叶えることができる道を選びましょう。
インターンシップは参加することでその企業のこともわかりますし、選考でも好印象を持ってもらうことができます。ぜひ参加できる方法を探してみてくださいね!
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