双日は五大商社に並ぶ大手総合商社です。商社は高収入で華やかな職場といったイメージがあり人気が高い就職先なので、気になっている就活生も多いでしょう。
ここでは双日の企業概要や最新の取り組み、会社の評判や選考情報など、企業選びや就職活動に役立つ情報を解説します。
双日株式会社とは
最初に双日の概要や事業・ビジネスモデルなど基本的な情報を解説します。
双日の概要
双日株式会社とは三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅、豊田通商とともに7大商社と呼ばれる大手総合商社です。双日グループは、ニチメン株式会社と日商岩井株式会社が2004年4月に合併して誕生しました。拠点は国内に5拠点、海外に81拠点と世界各国に拠点を展開するグローバルな企業です。
総合商社として自動車、航空、医療インフラ、エネルギー、金属資源、食料、農林資源、消費財など幅広い分野において製品の製造・販売、事業投資などを行っています。
近年の注目すべき取り組みは?
双日は社員が多様なキャリア構築や働き方を実現するのをサポートするための取り組みを積極的に行っています。
起業家精神を持つ社員・文化の育成
社員の独立・起業を支援する制度を導入されており、独立や起業する社員は双日から資金・情報・ネットワークなどのサポートを受けることが可能です。社内ビジネスコンテスト「Hassojitz Project」が毎年実施されていて、コンテストで発案されたアイデアを事業化する際にも双日のリソースを使ったサポートが得られます。
正社員として働きながら自らビジネスに挑戦することが可能なので、将来は独立・起業をしたいと考えている就活生には魅力的な職場です。
多様なキャリアや働き方を実現
2021年3月には、ジョブ型雇用の新会社設立について正式に発表がありました。新会社は35歳以上の社員がやりたいことを実現するためのプラットフォームというイメージで、希望者はこの新会社に転籍することができます。
時間や場所に縛られることなく副業・起業ができ、これまでに得たスキルをいかして新たなキャリアパスを構築することを目的としています。
双日のビジネス
双日は総合商社としてトレーディング事業と投資事業を中心に多角的に事業を展開しています。トレーディングとは商品を買いたい企業と商品を売りたい企業の間に入り、仲介業者として両者をマッチングさせることです。機能や産業領域、商品別に9つの事業本部を持ちそれぞれ事業を進めています。
自動車本部
自動車の輸出や販売などの事業をアジアやヨーロッパ、日本、アメリカなど世界中で展開しています。自動車本体だけでなく、自動車に付随するサービスやインターネット・デジタル事業なども推進しています。
航空産業・交通プロジェクト本部
航空機や航空機関連の機器の輸出入や販売を行う航空事業、国内外の空港運営や鉄道などの交通インフラの投資などを担当する交通インフラ事業などを展開しています。
機械・医療インフラ本部
様々な産業で活用される産業機械や機械に使用されるベアリング(軸受)という部品の輸出入などを担う先端産業・軸受事業を展開しています。他に病院運営と医療サービスなどの医療関連の事業を展開しています。
エネルギー・社会インフラ本部
ガス火力発電所の開発などをはじめとした発電事業を行っています。近年の環境資源問題の対策として太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギー事業などにも力を入れています。
金属・資源本部
石炭、鉄鉱石、ベースメタル、レアメタルなどの金属資源の輸出入や販売を行っています。鉄鋼総合商社であるメタルワンは三菱商事と双日が共同で設立した会社です。
化学本部
メタノールや合成樹脂といった化学製品やレアアースなどの無機化学・鉱産系商品のトレーディング・事業投資を行っています。メタノールはヨーロッパ、合成樹脂はアジアを中心に商品を展開しています。
食料・アグリビジネス本部
食の「安心・安全」を提供する事業としてアグリビジネス(農業に関するビジネス)を中心に幅広い事業を展開しています。例えば東南アジアを中心に肥料や飼料の製造、国内のマグロ養殖事業と中国での加工卸事業などを積極的に取り組んでいます。
リテール・生活産業本部
食品をはじめとする消費材の流通を促進させる様々な事業を展開しています。地域のニーズに合わせた食料品を流通させる食品流通事業や、海外でも展開している日本食のフードコートや日系レストランの運営を担う商業施設運営事業などがあります。
産業基盤・都市開発本部
国内では住宅の開発、建物の管理や運営などを行う国内不動産事業を行っています。海外ではアジアなどの工業が盛んな地域で工業団地開発・販売・運営などを担う海外工業団地事業などを展開しています。
双日の特徴
就活生が企業研究で気になる、双日の社風や平均年収、双日の強みなどについて解説します。
社風
双日には“New way, New value”というグループスローガンがあり、社員一人ひとりがこれまでの常識にとらわれず、主体的に行動し社会に新たな価値を創造することを重視しています。7大商社で1番新しい会社であることもあり、新しいことへの挑戦する意欲が強い企業風土があります。
双日の採用ページにおける社員インタビューでは「入社2年目に海外カンファレンスへ出張した」「新人のころから海外の事業投資案件の現場に携わった」など、若手から裁量権の大きい仕事に挑戦できる社風が垣間見ることができます。
平均年収
双日が公開している2020年3月期の有価証券報告書によると、平均年間給与は11,546,390円と報告されています。双日の会社全体の平均年収は1154万円ほどということです。
東洋経済オンライン「平均年収全国トップ500社」のランキング(https://toyokeizai.net/articles/-/322342)では双日はトップ30位以内に入っています。
強み
双日は9つの各事業にそれぞれ強みを持っており、特に航空産業の分野では航空機取扱い実績900機以上で国内シェアNo.1という業績があります。各事業とも広い顧客基盤を基に新規事業への挑戦していることも強みの1つといえます。
双日の評判は?
就職系サイトで双日社員による職場や働き方についての口コミを見てみると、次のようなものが目立ちます。
【良い口コミ】
・積極的に若手に仕事を任せる風土がある
・ワークライフバランスがとりやすい
・優秀な人材が多い
・仕事にやりがいを感じられる
・幅広い仕事で多くのことが学べる
・グローバルな環境で仕事ができる
・有給が取得しやすい
【悪い口コミ】
・給与については年功序列
・女性の管理職が少ない
・飲み会が多く大会系な雰囲気
「挑戦ができる」「若手の意見を聞いてくれる雰囲気がある」など、風通しの良い社風といった口コミが目立ちますが、大きな会社なので部署により雰囲気が違うことも多いようです。
全社的に働き改革に力を入れており有給の取得も推奨されているので、休みがとりやすい環境であると感じている人が多いです。
産休・育休なども充実しており、出産後に職場復帰をする女性社員は増加傾向にあるとのことです。
双日の就職活動情報
採用ページで公開されている情報や、インターンシップガイドに掲載している就活本選考体験記の投稿などを基に、双日の選考フローや求める人物像など就活関係の情報をご紹介します。
選考フロー・採用人数
双日の選考フローは以下のようになっています。
ES提出・筆記試験(テストセンター)→面接複数回(3回ほど)→内々定
総合職は6月の本選考、秋期選考の他に海外の大学からも選考を募集しています。総合職の他に毎年20名程度事務職も募集しています。
採用人数に関しては採用ページにてここ数年の採用実績が掲載されています。採用実績は以下の通りです。 総合職(6月本選考):2020年度・94名、2019年度・99名、2018年度・100名、2017年度・85名
事務職:2020年度・26名、2019年度・26名、2018年度・21名、2017年度・17名
ES・面接の質問の特徴
双日は他の総合商社と同様に挑戦意欲や課題解決能力のある学生を求めています。中でも困難な状況でも最後までやりきる粘り強さがあるかを重視しているため、ESや面接では学生時代に力を入れたことや困難を乗り越えた経験など定番の質問が出題されます。定番の質問だからこそ中身の濃い、説得力のある回答を用意する必要があります。
【質問例】
・人生で最も注力してきた活動とその理由を教えてください。また、その活動にどのような想いで取り組み、その結果何を得ましたか。(400字以内)
・人生で最大の困難や挫折は何でしたか。あなたはそれに直面した時何を思いましたか。また、それをどう乗り越えましたか。(400字以内)
・人生において成し遂げたいことはなんですか。その理由と、それをどのようにして双日で実現したいのか教えてください。(400~600字)
求められる人物像
“New way, New value”というグループスローガンの元、社員一人ひとりがこれまでの常識にとらわれず、主体的に行動し社会に新たな価値を創造することを重視しています。採用のメッセージでは「自ら考え、動き、最後までやり遂げることで、世界中に価値を提供できる人物を双日は求めています。」と求める人物像について触れられています。
選考では主体的に行動し挑戦したこと、困難な状況に粘り強く取り組み最後までやり遂げたことがある学生が評価されます。
人気の商社に就職したい!双日の就職活動対策
7大商社である双日は就活生に毎年人気が高く、内定を得るのも難易度が高いです。双日に就職するために実践すべき選考対策をご紹介します。
困難を乗り越えたエピソードを重視、粘り強さをアピールしよう
エントリーシートの設問であるように、選考では難しい状況でも最後までやり遂げる粘り強さが重視されます。総合商社では珍しく若手から裁量権の大きい仕事を任せられる企業風土のある双日では、難しい案件や課題に対してタフに挑戦する姿勢が求められます。
就活本選考体験記でも厳しい環境でもやっていけるかを重視されていると感じたという投稿もありました。選考では粘り強さがあることをアピールできるように、困難を乗り越えたエピソードを過去の経験をもとにまとめておきましょう。
「なぜ双日なのか」志望度の高さを伝えよう
粘り強さの他にも「なぜ双日を志望するのか」という志望度の高さも重視されます。特に双日と比較されるのがともに7大商社である三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅、豊田通商です。面接では「なぜ他の業界ではなく商社なのか」、「なぜ他の人気商社ではなく双日にこだわるのか」と深掘りされます。
厳しい質問にも対応できるように企業研究を徹底して行い、説得力のある志望動機を作成しましょう。就活本選考体験記ではOB訪問やインターンシップで企業理解を深められたという投稿もありました。積極的に社員の人と話す機会を増やしましょう。
インターンシップに参加してみる
双日はインターンシップを実施しているので、企業研究のためにもぜひ参加してみてください。グループワークを通じて商社の仕事を体験できるプログラムが開催されることが多くなっています。
志望企業の特徴や強みを知るには、ライバル企業についてもリサーチし、それぞれの特徴や違いについて詳しく知っておく必要があります。双日だけでなくできるだけたくさんの商社のインターンシップにも参加してみると多くの発見があるはずです。
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最後に
双日に就職するには選考で粘り強さや挑戦意欲、志望度の高さをアピールする必要があります。選考までに企業研究と自己分析を徹底的に行いましょう!
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