「証券会社」というワードを耳にしたことはあっても、実際にどんな仕事をしているのか具体的な業務内容や収入など詳しいことは知らない方が多いのではないでしょうか。
就活において就職先の選択肢は無数に存在しますが、知らない企業や業界は選択肢に入れることは難しいです。そこで今回は証券会社の業務内容や収入について解説していきます。
- ・平均年収が高いと言われる証券会社ってどんな仕事?
- ├個人投資家向けの「リテール部門」
- ├企業・法人向けの「投資銀行部門」
- └経済や株式の情報を調査する「リサーチ部門」
- ・【年代別】証券会社の平均年収
- ├新卒、20代の平均年収は約440万円
- ├30代の平均年収は約750万円
- └40代の平均年収は約890万円
- ・平均年収に大きく関わる証券会社に多い給与体系2種
- ├目標を達成しなければいけない「ノルマ制」
- └成果を出すほど給料が上がる「完全歩合制」
- ・平均年収が高い証券会社で求められるなスキル・資格
- ├必要なスキル
- └有利になる資格
- ・まとめ
平均年収が高いと言われる証券会社ってどんな仕事?
証券会社は平均収入が高いというイメージを持っている方も少なくありません。実際の平均年収はおよそ700〜750万円で、営業成績が良かったり役職に就いていたりするともっと高いことも多いです。
証券会社は金融業界に分類されます。金融とは、資金が余っているところから資金が足りないところに融通することを指し、銀行や保険会社もこの業界に含まれます。
銀行のように預金者から集めたお金を資金が不足している企業や個人に対して貸し付けることを「間接金融」と言いますが、証券会社は資金が余っている人と資金が不足している人が互いに条件を出し合って直接投資や貸付を行うため「直接金融」と言います。
証券会社はそのやり取りの窓口の役割を果たし、証券取引の仲介手数料を利益としているのです。では、具体的な業務内容を見ていきましょう。
個人投資家向けの「リテール部門」
リテール部門は、個人投資家や資金を多く持っている人に対して株式の営業を行います。株式購入の際に発生する手数料が利益となります。
株式を買ってもらうには、まず自社の証券口座を開設してもらわなければいけませんので、それが営業の第一歩目となります。口座開設後に株式取引の案内という手順です。
対個人の営業で最も大切なのは、顧客と良い関係を築き、自社サービスを使い長く株式取引を行ってもらうことです。そのためには株式をただ売りつけるという方法ではいけません。顧客が得する提案を行い、信頼してもらうことで長いお付き合いとなり、ひいては大きな利益に結びつくのです。
企業・法人向けの「投資銀行部門」
投資銀行部門は、資金を必要とする国や企業などを相手に、資金調達の支援を行ったり、M&Aに関するアドバイスを行ったりする部門です。
資金調達支援の代表的な方法は、企業が株式や債券を発行し、それを証券会社が買い取るというものです。証券会社は買い取った株式・債券をより高値で売ることで利益を得ますが、もし余ってしまった場合は証券会社が責任を負うこととなります。
M&Aアドバイザリーの仕事は、その名の通り他社を買収する際に専門家としてアドバイスをし、その手数料をもらうというものです。
どちらの業務にしても営業をかけなければ始まらない仕事なので、手助けを必要としているところへの営業は欠かせないものとなります。
経済や株式の情報を調査する「リサーチ部門」
金融取引において情報は命と言えるほど重要なものです。金融情勢に関するあらゆる情報を調査するのがリサーチ部門の仕事です。
金融情勢の変化は様々なことに起因しています。手に入れた情報を元にどの株式が高騰するのかを予測することで取引の成功率を高めるのです。
近年は国内だけではなく海外での出来事も日本経済に大きな影響を与えることも少なくありません。世界中の経済に関する情報を集めたり、調査したりすることで営業をサポートする重要なポジションです。
【年代別】証券会社の平均年収
先ほどご紹介した証券会社の平均収入700〜750万円は全ての世代の平均です。多くの証券会社では年齢を重ねるほど年収は上がっていく傾向にありますが、就活生ならば若いうちの年収も気になるところでしょう。
ここからは年代別の平均年収について詳しく見ていきます。
新卒、20代の平均年収は約440万円
入社したて、新人である20代のうちはそこまで高収入ではないものの、300万円程度と言われる20代の平均年収と比べると高めです。
また、20代のうちは仕事で必要なアイテムが揃っておらず出費がかさむことも多いのが特徴です。身だしなみを整えることも仕事のうちなので、ある程度質の良いものを選ぶ必要があり、収入とのバランスを考えることが重要になります。
まだ仕事を覚えている段階のため、営業の結果がなかなか出ないこともあるかもしれませんが、それを乗り越えればステップアップできるでしょう。
30代の平均年収は約750万円
20代で仕事のやり方を勉強したり自分を磨いたりすることで30代になるとグンと収入がアップします。20代からの良い関係を築けた顧客に加え、新規顧客の開拓や獲得も上手くなるため、営業成績が上がり収入増加につながるのです。
20代で培った力が花開く時期であり、企業や人によっては平均年収がもっと高い場合もあります。さらに、30代で活躍することで出世したり役職に就いたりするチャンスも出てくるので働き盛りと言えるでしょう。
40代の平均年収は約890万円
40代は重要なポジションを任されるようになり、自分が動くよりも部下や後輩を動かすようになります。収入自体は20代から30代にかけてのような大きな飛躍はないものの、後進育成などこれまでとは違ったやりがいのある業務に携われるようになるのが魅力です。
平均年収に大きく関わる証券会社に多い給与体系2種
多くの証券会社は「ノルマ制」あるいは「完全歩合制」という給与体系をとっており、それが年収に大きく関わります。この2つの特徴を詳しく説明していきます。
目標を達成しなければいけない「ノルマ制」
ひとつは「ノルマ制」で、毎月設定されているノルマを達成しなければならないというものです。基本給は高めに設定してあるものの、ノルマに達するために休日返上で働かなければいけないこともあります。
成果を出すほど給料が上がる「完全歩合制」
もうひとつは「完全歩合制」です。基本給の設定は企業によって様々ですが、共通しているのは結果を出せば出すほど給料が上がる仕組みだということです。自分の働きがダイレクトに収入増に結びつくのでやりがいも感じやすいでしょう。
平均年収が高い証券会社で求められるなスキル・資格
必要なスキル
証券会社の仕事は人と関わることが多いためコミュニケーション能力が必要とされます。顧客と信頼関係を築くことが会社の利益につながるためです。
また、金融情勢を左右するような情報に敏感であることも欠かせない要素です。自ら最新の情報を収集し、それを元に顧客へのアドバイスを行ったり、金融商品の売買のタイミングを見極めたりしなければなりません。
有利になる資格
証券会社では金融に関する資格を持っていると有利に働くことがあります。具体的には、ファイナンシャル・プランニング技能士や外務員、証券アナリスト、企業年金総合プランナー、投資診断士などの資格が挙げられます。
興味がある方は調べてみると良いでしょう。在学中にチャレンジできそうなものがあれば勉強してみるのもおすすめです。
まとめ
平均年収が高い証券会社は大変なことも多いですが、その分やりがいも感じられるでしょう。
家庭との両立が難しいという理由から男性の多い職業ではありますが、女性でも活躍できる仕事です。興味を持った方は、証券会社を志望先の候補に考えてみてはいかがでしょうか。
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