近年のインターンでは、私服を推奨したり、そもそも服装の指定がなかったりする企業が増えてきています。「私服」というと一見自由度の高そうに見える言葉ですが、「どこまで許容されるのか」「スーツで行くのはありなのか」など色々と悩んでしまいますよね。
企業側に少しでも好印象を抱いてもらいたいインターンシップにおいて、「私服」はどのように選べば良いのでしょうか。本記事では、インターンにおける私服のマナーやコーディネートの例をご紹介します。
- ・インターンの「私服」の意味は言い回しで変わる
- ├「私服で構いません」「私服可」の場合
- ├「私服で結構です」「私服でお越しください」の場合
- └特に服装の指定がない場合
- ・インターンにおける「私服」の定義
- ・インターンで「私服」を指定される理由
- ├素の状態に近い学生を見たいから
- ├TPOへの対応力を判断したいから
- └体を動かすプログラムだから
- ・【男女・季節別】インターンにおける私服のコーディネート
- └男性
- ├基本の服装
- ├夏
- └冬
- ├女性
- └基本の服装
- ├夏
- └冬
- ・インターンの私服で何を着るか迷ったら
- ├業界や企業の雰囲気に合わせる
- ├過去のインターン経験者の口コミを確認する
- └企業にメールで問い合わせてみる
- ・インターンの私服の身だしなみチェック
- ├男性
- └女性
- ・最後に
インターンの「私服」の意味は言い回しで変わる
インターンへ何を着ていくかは、企業のホームページや案内メールから確認しましょう。基本は企業側の指示に従えばOKですが、学生側の判断に委ねるような言葉で表現されているケースもあります。同じ「私服」という言葉でも、その前後の言葉によってニュアンスが変わってくることに注意が必要です。ここでは、言い回しによって変わる「私服」の意味について見ていきましょう。
「私服で構いません」「私服可」の場合
「私服で構いません」「私服可」と記載されている場合、私服でもスーツでもどちらでもOKという意味を示しています。明確に私服が指定されているわけではないため、不安な場合はスーツで行っても問題ありません。
企業側に抱いてもらいたい印象によって、私服やスーツを使い分けるのもおすすめです。真面目でフォーマルな印象を抱いてもらいたい場合はスーツ、個性をアピールしたい場合は私服というように、目的に合わせて選んでみましょう。
「私服で結構です」「私服でお越しください」の場合
「私服で結構です」「私服でお越しください」という場合には、スーツではなく私服で行きましょう。
学生側の気持ちとしては、本当に私服で行っても大丈夫なのか不安に思うかもしれません。しかし、私服を指定されているのにもかかわらずスーツで行ってしまうと、逆に企業側に「指示に従うことができない」という印象を持たれてしまう可能性があります。
不安な場合は、過去のインターン経験者の体験談を読んでみるのがおすすめです。インターンシップガイドでは、様々な企業のインターン体験談をまとめています。インターン参加前にぜひ読んでみてください。
特に服装の指定がない場合
ホームページや案内メールに特に服装についての記載がない場合は、基本的にはスーツを着用しましょう。ただ、あえて記載しないことでTPOに応じた服装を選べるかを評価していることもあるため、プログラム内容に応じて判断することが大切です。
例えば工場見学のような身体を動かすプログラム内容だと、スーツよりも私服の方が適しています。プログラム内容をよく確認し、TPOに応じて判断しましょう。
インターンにおける「私服」の定義
インターンで私服を着用する際に気をつけておきたいのが、私服とはいっても、普段着のような服装ではないということです。
インターンにおける「私服」とは、ビジネスカジュアルやオフィスカジュアルのことを指します。そのため、ビジネスシーンに相応しい服装でなければなりません。例えば、以下のようなデザインや服装はビジネスシーンに不適切だといえます。
【NG例】
・蛍光色やビビットカラー
・柄物
・スニーカー
・サンダル
・クロックス
・デニム系の生地
・Tシャツ
・パーカー
・ジーンズ
・露出度の高い服装(キャミソール・ミニスカート・ショートパンツ等)
インターンでの私服は、シンプルで清潔感のある服装を心がけましょう。男女別や季節別の詳細については、記事後半をご覧ください。
インターンで「私服」を指定される理由
まだまだスーツ着用のインターンシップが多い中、あえて「私服」を指定するのには理由があります。ここでは、企業側の意図や背景を見ていきましょう。
素の状態に近い学生を見たいから
まず挙げられるのが、素の状態に近い学生を見たいからという理由です。社会人としての経験がない学生にとって、ビジネスの場に身を置くことは非常に緊張します。さらにここでスーツという慣れない格好をしていると、余計に緊張して本来の能力を発揮できないかもしれません。
インターンを有意義な時間にしてもらうことを望む企業側にとって、こうした事態は避けたいものです。それゆえに、少しでも普段着に近い格好をしてもらい、堅苦しさや緊張感を減らしたいという意図があります。
TPOへの対応力を判断したいから
服装ひとつをとっても、選び方からその人の個性や能力が判断できます。つまり、あえて「私服」を指定することで、TPOに応じた適切な服装が選べるかを見ているということです。
TPOに応じた判断は、社会人になると当たり前に求められるようになります。プログラム内容や企業の雰囲気を見て、どのような服装が相応しいかを考えてみましょう。
体を動かすプログラムだから
インターンのプログラム内容によっては、長距離を移動したり、工場内を見学したりと身体を動かすものもあります。スーツでは動きづらいため、企業側が配慮して私服を指定している場合もあるでしょう。
ただ、この場合でもビジネスカジュアルやオフィスカジュアルが基本のため、その範囲内で動きやすい服装を選ぶ必要があります。
【男女・季節別】インターンにおける私服のコーディネート
ここからは、インターンにおける私服のコーディネートを具体的に見ていきましょう。性別や季節ごとにまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
男性
男性の「私服」はスーツを少し崩したような服装で、何よりも清潔感が重視されます。
基本の服装
まずは基本の服装を見ていきましょう。
アウター | ・襟付きのジャケット |
---|---|
トップス |
・襟付き ・ホワイト・グレー・ライトブルー ・透け防止にインナー必須 ・ボトムスにインする |
ネクタイ | ・基本無地 ・ストライプ・水玉なら可 ・落ち着いた色合い |
ボトムス | ・チノパン・スラックス ・フルレングス ・ベージュ・黒・グレー |
靴下 | ・黒・紺 ・くるぶし丈はNG ・柄物は避ける |
靴 | ・シンプルな革靴 ・落ち着いた色合い |
カバン | ・革製のビジネスバッグ ・黒色 ・自立式・広めのサイズがおすすめ ・リュックは避ける |
アクセサリー | ・腕時計 |
近年ではビジネス用のリュックも普及していますが、インターンでは革製のトート型ビジネスバッグがおすすめです。下記記事では、画像付きでアイテムを1つずつ解説しています。服装に悩んだときはぜひ参考にしてみてください。
インターンの服装を画像で見てみよう!
夏
夏のインターンでは、普段よりもさらに清潔感に配慮する必要があります。
アウター |
・襟付きのジャケット ・クールビズの場合は不要 |
---|---|
トップス |
・通気性の良い襟付きシャツ ・長袖(腕はまくらない、クールビズの場合は半袖やポロシャツも可) ・透け防止にインナー必須 ・シャツはボトムスにインする |
ネクタイ |
・基本無地 ・ストライプ・水玉なら可 ・落ち着いた色合い ・クールビズの場合は不要 |
ボトムス |
・チノパン・スラックス ・フルレングス ・ベージュ・黒・グレー |
靴下 |
・黒・紺 ・くるぶし丈はNG ・柄物は避ける |
靴 |
・シンプルな革靴 ・落ち着いた色合い |
カバン |
・革製のビジネスバッグ ・黒色 ・自立式・広めのサイズがおすすめ ・リュックは避ける |
アクセサリー | ・腕時計 |
夏とはいっても、基本的な服装と大きく変わるわけではありません。企業によってはクールビズを推奨することもありますが、細かな規定は企業によって変わってくるため、必ず事前に調べておきましょう。
冬
冬のインターンでは、基本の服装に暖かいコートを羽織る形が無難です。コートは、ビジネス感の強いステンカラーコートを選びましょう。
コート |
・ステンカラーコート ・黒・グレー・紺 |
---|---|
アウター | ・襟付きのジャケット |
トップス |
・襟付きシャツ ・ニットやセーターを重ねる ・透け防止にインナー必須 ・ボトムスにインする |
ネクタイ |
・基本無地 ・ストライプ・水玉なら可 ・落ち着いた色合い ・クールビズの場合は不要 |
ボトムス |
・チノパン・スラックス ・フルレングス ・ベージュ・黒・グレー |
靴下 |
・黒・紺 ・くるぶし丈はNG ・柄物は避ける |
靴 |
・シンプルな革靴 ・落ち着いた色合い |
カバン |
・革製のビジネスバッグ ・黒色 ・自立式・広めのサイズがおすすめ ・リュックは避ける |
アクセサリー | ・腕時計 |
コートだけでは寒いという場合は、シャツの上にニットやセーターを重ね着すると暖かくなります。
女性
女性の「私服」は男性と異なり、基本的にジャケットを羽織らなくてもOKです。しかし、男性よりも自由度が高くなるため、華美な服装は避け、シンプルを心がけることが大切です。
基本の服装
まずは基本の服装を見ていきましょう。
アウター (なくてもOK) |
・襟付きのジャケット ・ブラック・紺・ベージュ・グレー・ライトブルー |
---|---|
トップス |
・襟付きシャツ ・襟なしブラウス ・ホワイト・グレー・ライトブルー ・透け防止にインナー必須 ・リボンやラインなど控えめの装飾はOK ・カーディガン |
ボトムス |
・膝下のタイトめなスカート ・スマートなパンツ ・フルレングス ・ベージュ・黒・グレー |
靴下 |
・肌色に合ったストッキング ・黒はNG |
靴 |
・パンプス(ヒールは3〜5cm程度) ・黒・ベージュ |
カバン |
・革製のビジネスバッグ ・黒色 ・自立式・広めのサイズがおすすめ ・リュックは避ける |
アクセサリー | ・腕時計 |
カジュアルな企業ではワンピースの着用がOKの場合もありますが、インターンでは避けるのがおすすめです。
女性は特に服装の選択肢が広いため、何を着るべきか迷うことが多いでしょう。下記記事では、画像つきでアイテムを1つずつ解説しています。服装に悩んだときはぜひ参考にしてみてください。
インターンの服装を画像で見てみよう!
夏
夏のインターンでは、露出をしすぎないように注意が必要です。
アウター (なくてもOK) |
・襟付きのジャケット ・ブラック・紺・ベージュ・グレー・ライトブルー |
---|---|
トップス |
・襟付きシャツ ・襟なしブラウス ・ホワイト・グレー・ライトブルー ・透け防止にインナー必須 ・リボンやラインなど控えめの装飾はOK ・カーディガン ・クールビズの場合は半袖や七分袖 |
ボトムス |
・膝下のタイトめなスカート ・スマートなパンツ ・フルレングス ・ベージュ・黒・グレー |
靴下 |
・肌色に合ったストッキング ・黒はNG |
靴 |
・パンプス(ヒールは3〜5cm程度) ・黒・ベージュ |
カバン |
・革製のビジネスバッグ ・黒色 ・自立式・広めのサイズがおすすめ ・リュックは避ける |
アクセサリー | ・腕時計 |
女性の場合、クールビズが指定されているのであれば、七分袖や半袖のトップスを着てもマナー的には問題ありません。ただ、夏といえど生足は基本NGなのに加え、トップスに透ける素材を選ぶなども避けた方が良いでしょう。
冬
男性と同様に、冬の寒い時期のインターンではコートを着用しましょう。女性におすすめのコートは、トレンチコートです。あまり装飾がなく、ビジネスで使っても問題ないデザインを選んでください。
コート |
・トレンチコート ・黒・紺・ベージュ |
---|---|
アウター (なくてもOK) |
・襟付きのジャケット(なくてもOK) ・ブラック・紺・ベージュ・グレー・ライトブルー |
トップス |
・襟付きシャツ ・襟なしブラウス ・ホワイト・グレー・ライトブルー ・透け防止にインナー必須 ・リボンやラインなど控えめの装飾はOK ・カーディガン ・ニット生地のハイネックやタートルネックもOK |
ボトムス |
・膝下のタイトめなスカート ・スマートなパンツ ・フルレングス ・ベージュ・黒・グレー |
靴下 |
・肌色に合ったストッキング ・黒はNG |
靴 |
・パンプス(ヒールは3〜5cm程度) ・黒・ベージュ |
カバン |
・革製のビジネスバッグ ・黒色 ・自立式・広めのサイズがおすすめ ・リュックは避ける |
アクセサリー |
・腕時計 ・手袋やマフラーは移動中のみOK |
ハイネックやタートルネックのニットを着てもOKですが、着膨れしないように注意が必要です。
インターンの私服で何を着るか迷ったら
インターンの私服に何を着ていけば良いのかわからないという場合は、以下の3つを試してみてください。
・業界や企業の雰囲気に合わせる
・過去のインターン経験者の口コミを確認する
・企業にメールで問い合わせてみる
業界や企業の雰囲気に合わせる
特に服装の指定がなくて迷ったときは、業界や企業の雰囲気を見てみるとイメージが膨らみやすくなります。例えば、業界によっては以下のように適切な服装が変わってきます。
・金融・不動産・医療系:スーツ
・IT・広告・メーカー:オフィスカジュアル
・アパレル・美容系:オフィスカジュアル、カジュアルな服装
公的機関や資産を扱うような業界では、堅実さが大切になってくるためスーツを着るようにしましょう。あまり対人を伴わない、制作や開発に従事するような業界では、オフィスカジュアルでもOKの場合が多くあります。
アパレルや美容系の業界は例外で、個人のファッションセンスを見るために、普段着に近いカジュアルな服装が好まれることもあります。企業のブランドイメージも加味した上で、トレンドや個性を取り入れた服装にしてみましょう。
過去のインターン経験者の口コミを確認する
インターンの私服で迷ったときにおすすめなのが、過去のインターン経験者の口コミを確認する方法です。「どのような格好で参加している人が多かったか」「企業側の雰囲気や担当者の服装はどうだったか」など、他では知り得ない情報を取り入れられます。
「〇〇 インターン 体験談」と検索したり、インターンシップガイドの企業別のインターン体験談を確認したりしてみましょう。
企業にメールで問い合わせてみる
上記2つの方法を試しても適切な服装が見つからない場合は、企業にメールで問い合わせてみましょう。電話では相手の仕事を中断させてしまう可能性があるため、緊急性の高いとき以外は控えます。
企業にメールを送る際は、ビジネスメールの基本マナーを押さえておかなければなりません。下記記事にマナーや注意点、詳しい例文が記載されているため、ぜひ参考にしてみてください。
企業にメールで質問するときのマナーや例文を確認しよう
インターンの私服の身だしなみチェック
最後に、インターンに私服を着ていく際の身だしなみチェックリストをご紹介します。もし該当する部分があれば、必ず直してから参加しましょう。
男性
【男性】私服の身だしなみチェック
☑ 寝癖がついていない
☑ ジャケットにふけがついていない
☑ ジャケット・シャツ・ズボンにシワやほつれがない
☑ シャツの襟がしっかりと立っている
☑ 肌着が透けていない・首元から見えていない
☑ 靴下は長めの丈(ロングホーズ)を履いている
☑ 靴が磨かれている
女性
【女性】私服の身だしなみチェック
☑ 前髪が目にかかっていない
☑ アホ毛が出ていない
☑ ジャケット・シャツ・ズボンにシワやほつれがない
☑ ナチュラルなメイクをしている
☑ 下着が透けていない・ひもが見えていない
☑ ストッキングは肌色に合っている
☑ ヒールのすり減りがない
最後に
インターンにおける私服とは、一般的にオフィスカジュアルやビジネスカジュアルのことを指します。ビジネスの場になるため、マナーをしっかりと押さえた上で参加しましょう。
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