社員が育つ、人材育成の手法を解説
社員が育つ、人材育成の手法とはどのようなものなのでしょうか。社員は会社の将来を左右します。しかし、これまでに社員の人材育成について意識してこなかった企業や、創業メンバーで走ってきたベンチャー企業などはどのように社員の育成をしていけばよいのかわからないのではないでしょうか。そこで、社員を育てるという観点から見た人材育成の手法について解説していきます。
- ・人材育成はバランスが大切
- ・OJTでのポイント
- ├直属の近くにいる上司や先輩が1人につき1人つく
- ├適度に見守りつつ、過度に手助けはしない
- └良いことも悪いことも必ずフィードバックをこまめに
- ・OFF-JTでのポイント
- ├普段の業務ではなかなかじっくり把握できない知識を学ぶ
- ├ケーススタディやロールプレイングなどでさまざまな状況への備えを
- └他部署の社員との交流で社内の異なる視点も学ぶ
- ・人事評価制度は納得感と透明感のあるものを
- ・最後に
人材育成はバランスが大切
やみくもに「良い社員を育てる」と言ってもどのような社員が「良い社員」か分かりません。まずは経営戦略から「あるべき人材の姿」を設定し、そのうえで人材育成計画を立てる必要があります。まずは人材育成計画に則って「良い社員」の定義を決めましょう。
そして、何よりも人材育成をするうえではバランスが大切です。「バランス」というのは、「人事評価制度」「OJT」「OFFJT」の3つがそれぞれバランスよく機能しなければいけないということです。詳しく見ていきましょう。
OJTでのポイント
まずはOJTで重視すべきポイントです。OJTは「現場経験を積み即戦力となる」ものですが、多くの場合現場への丸投げとなっている場合が散見されます。ただ「社員のOJTをお願いします」と丸投げするのではなく、以下のポイントを伝えながら、そもそもこのポイントを押さえることが可能な現場で行うようにしましょう。
直属の近くにいる上司や先輩が1人につき1人つく
まずは、教育したい社員1人につき直属の近くにいる上司や先輩が1人につき1人つくことが大切です。「部署全員で見守っていきましょう!」という方針では、責任が分散し実は誰も見守っていなかったなんていうこともあります。そのため、担当者を1名つけることが必要です。可能であれば、経験が豊富な直属の上司や先輩が望ましいでしょう。
適度に見守りつつ、過度に手助けはしない
とはいえ、つきっきりで手取り足取り教えるのでは本当の育成にはなりません。適度に見守ったり、チェックを行うことは必要ですが、過度な手助けをしてしまわないようにしましょう。
理想的なのは、「やって見せる」→「説明する」→「実際に業務を行ってもらう」→「チェック」を繰り返していくことです。ある程度業務に慣れてきたら、定期的なチェックにするなど、ある程度は任せるようにしましょう。
良いことも悪いことも必ずフィードバックをこまめに
最も欠落しがちなのが「フィードバック」です。多くの場合、悪いことだけフィードバックしてしまいがちですが、社員は常に「今の自分はこれでできているんだろうか」と不安に思っているものです。定期的かつこまめに良いことも悪いこともフィードバックすることで、良いことには自信を持って取り組み、悪いことは改善しながら、社員が正しい方向にどんどん成長していってくれます。
OFF-JTでのポイント
続いてはOFF-JTについて見ていきましょう。
普段の業務ではなかなかじっくり把握できない知識を学ぶ
OFF-JTでは普段の業務ではなかなかじっくり把握する余裕がないことや、法律などの知識を学ぶことを中心にすると良いでしょう。外部の講師を招いて行う場合もありますが、優先すべきは業務に必要な知識や法律面について、どの内容がどの業務に紐づくかどうかの指導です。可能であれば、人事部や現場責任者が説明することでより定着しやすい方法を考えましょう。
ケーススタディやロールプレイングなどでさまざまな状況への備えを
ただ座って話を聞いているだけでは、「なんだか難しかった」で終わってしまうこともありますので、実際にあったケーススタディを用いて議論してみたり、ロールプレイングなどを通じて実際に自分だったらどうするかを想像しながらさまざまな状況への備えとなる研修になるようにしましょう。
他部署の社員との交流で社内の異なる視点も学ぶ
また、OFF-JTは普段接することの無い他部署の社員と交流できる機会としても有効です。営業と企画、などのようにやりとりをすることが多いもののあまり分かり合えないことの多い部署であっても、交流し互いの視点を知ることで分かり合えることもあります。そういった社内の異なる視点についても分かり合うことができるようにテーブルやチーム分けを工夫することでより有意義な研修となります。
人事評価制度は納得感と透明感のあるものを
最後に、人事評価制度です。人事評価は給与の決定のためには不可欠なものですが、それだけでなく社員のモチベーションにつながるようにすることも大切です。そのためには、評価への納得感を深めるためにフィードバック面談を必ず上長が行うことが必須です。さらに、評価の透明感がなければモチベーションにもつながりません。評価の基準などは常に明確かつ具体的に開示しましょう。
最後に
社員が育つ、人材育成の手法について解説しました。「人事評価制度」「OJT」「OFFJT」の3つがそれぞれバランスよく機能するように人材育成を見直していきましょう。
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