【採用担当者必見!】新卒採用で知っておくべき業界用語集



新卒採用の現場では、さまざまな業界用語が使われます。従来から使われる「OJT(On the Job Training)」などから始まり、最近では「インフルエンサー採用」や「ロックダウン世代」など時代の流れに即したワードも登場しています。採用に関する打ち合わせの場で知らない用語が突然登場し、ついていけなかったという方は少なくないでしょう。

本記事では、新卒採用担当者として知っておくべき業界用語をまとめて紹介します。思わぬ勘違いを起こさないためにも、専門用語をしっかりと理解したうえで採用活動に臨みましょう。

目次
  • 新卒採用担当者が知っておくべき業界用語48選
  • ├インスタグラム(Instagram)採用
  • ├インナーブランディング
  • ├インフルエンサー採用
  • ├エンゲージメント
  • ├縁故採用
  • ├エンプロイアビリティ
  • ├エンプロイヤーブランディング
  • ├オウンドメディアリクルーティング
  • ├オンボーディング
  • ├親ブロック
  • ├カジュアル面談
  • ├カルチャーフィット
  • ├キャリアセンター
  • ├厳選採用
  • ├コンピテンシー
  • ├採用管理システム
  • ├採用広報
  • ├採用ブランディング
  • ├採用マーケティング
  • ├就労パスポート
  • ├ジョブカフェ
  • ├ジョブ型雇用・メンバーシップ型雇用
  • ├ジョブディスクリプション
  • ├ジョブローテーション
  • ├スクラム採用
  • ├セルフスクリーニング
  • ├ダイレクトリクルーティング
  • ├通年採用
  • ├内定後インターンシップ
  • ├ナーチャリング
  • ├ブラインド採用
  • ├ペルソナ
  • ├母集団形成
  • ├ロックダウン世代
  • ├リアリティショック
  • ├離職率
  • ├リファラル採用
  • ├若者雇用促進法
  • ├CVR(コンバージョンレート)
  • ├CX(候補者体験)・EX(従業員体験)・RX(退職者体験)
  • ├EVP(Employee Value Proposition)
  • ├HRBP(Human Resource Business Partner)
  • ├HRTech(Human Resources Technology)
  • ├I型・T型・π型・△型・H型人材
  • ├KPI(Key Performance Indicators)
  • ├OJT(On the Job Training)
  • ├RJP(Realistic Job Preview)
  • └RPO(Recruitment Process Outsourcing)
  • 採用担当者が知っておくべきその他の業界用語6選
  • ├アルムナイ
  • ├タレントプール
  • ├トライアル雇用
  • ├ポテンシャル採用
  • ├嫁ブロック・夫ブロック
  • └CA(キャリアアドバイザー)・RA(リクルーティングアドバイザー)
  • 新卒採用の業界用語まとめ

新卒採用担当者が知っておくべき業界用語48選

以下、新卒採用の現場に登場する用語をそれぞれ簡単に解説します。

インスタグラム(Instagram)採用

インスタグラム採用とは、企業としてインスタグラムのアカウントを運営し、自社のオフィスや従業員、事業について紹介することで採用を活性化する取り組みのことです。

SNSのなかでもインスタグラムは若者によく利用されており、幅広い学生にアプローチできます。特に画像や動画を利用して視覚的に自社の魅力をアピールできる点や、SNSというプラットフォームを利用してより身近な存在として学生と接触できる点が大きなメリットです。

一方で、アカウント設計や投稿の作成には企画力やデザイン力が問われるほか、不適切な内容を投稿すると炎上などのリスクもあるため、SNS運用の知見が求められます。

インナーブランディング

インナーブランディングとは、自社の企業理念や目標、ブランド価値について社員に伝え、社内に浸透させる取り組みのことです。通常のブランディングは社外に対して行ないますが、インナーブランディングは社内に対する活動であることが特徴です。

インナーブランディングを徹底することで、社員は自社についてより深く理解し、企業理念に沿った行動をとれるようになります。また、自社が持つ社会的価値や仕事のやりがいを見直すきっかけになるため、ロイヤルティ(忠誠心)や社員定着率の向上が見込めるでしょう。

新卒採用においても、学生が自社の社員と触れ合う機会は少なくありません。紹介した企業理念や目標が社員にしっかり浸透していることが伝われば、自社の魅力をより強く伝えられます。

インフルエンサー採用

インフルエンサー採用とは、SNSなどで多数のフォロワーを抱えるインフルエンサーを採用し、自社商品・サービスの広告塔として活動してもらう採用方法です。

近年、商品やサービスを購入する際には、従来のような匿名の口コミではなくSNS上の情報を参考にするという人が増えています。フォロワーの多いインフルエンサーが商品をおすすめすることで爆発的な売上につながることも珍しくありません。

インフルエンサー採用を導入することで、本人の発信力を武器として効果的なPRにつなげられる可能性があります。一方で、ターゲット層のミスマッチや炎上リスクなどには注意が必要です。

エンゲージメント

エンゲージメントは、企業と社員の結びつきを表します。具体的には、企業と社員がいかに互いを信頼し合い、貢献するような関係性であるかを示すといえるでしょう。エンゲージメントが高ければ、ロイヤルティや従業員満足度が高くなるため、企業経営において重要な指標として注目が集まっています。

採用現場においては、自社とのマッチ度合いを最優先とする「エンゲージメント採用」を取り入れる企業が増えています。エンゲージメントの高さを優先することで、自社の企業理念やカルチャーへの共感度合い、事業への貢献意欲が高い学生を採用できます。

縁故採用

縁故採用とは、企業と応募者およびその家族・親族との間にある何かしらの関係性を要因とした採用を指します。具体的には、応募者の家族や親族が企業で重要なポストに就いている場合や、取引先の重役など企業にとって影響力のある人物である場合などが挙げられます。

採用方法として不公平だとされることも多いですが、法律などで禁止されているわけではありません。

エンプロイアビリティ

エンプロイアビリティとは「雇用される能力」のことです。1つの企業で通用するだけではなく、どの職場でも通用するスキルを身につけた人材は、エンプロイアビリティが高いといえます。終身雇用が一般的であった時代には重視されなかった概念ですが、転職人口が増えた現代では重要な考え方になっています。

社員が他社で通用するスキルを身につけてしまえば、人材流出につながる可能性もあるでしょう。しかし、転職が当たり前になりつつある社会のなかで、エンプロイアビリティを高められるかどうかは職場選びの重要なポイントになっています。採用担当者としても、自社の業務をエンプロイアビリティの観点で見直しておく必要があるといえます。

エンプロイヤーブランディング

エンプロイヤーブランディングとは、企業がエンプロイヤー(雇用者)としての魅力を発信する取り組みのことです。勤務先としての魅力が認知されれば、社員やその家族の満足度が向上するため、企業の長期的な成長につながります。

新卒採用においても、魅力ある勤務先としてブランディングができていれば、より多くの応募者が集まるでしょう。

オウンドメディアリクルーティング

オウンドメディアリクルーティングとは、企業サイトやSNSアカウントなど自社で保有しているメディア(=オウンドメディア)を活用した採用手法のことです。求人媒体に募集要項を記載するだけではなく、オウンドメディアを通じて主体的に発信することで、学生に対してより深く自社の魅力を伝えられます。

メディアを育てる必要があるため、成果が出るまでには時間がかかるでしょう。しかし、採用後のミスマッチによる退職が起こりにくいといったメリットもあります。

オンボーディング

オンボーディングは、船や飛行機に乗った状態を意味する「on-board」に由来する用語です。会社という船に乗ったばかりの社員が、早期に即戦力として活躍できるようサポートする取り組みを指します。

若手社員の離職率の高さなどが問題となるなか、オンボーディングによって業務知識の習得やメンバーとの結束強化を図ることが重要になっています。

親ブロック

親ブロックとは、学生や求職者自身は入社を決意したものの、保護者によって反対されている状態を指します。子どもには経営の安定した会社に入ってもらいたいと願うあまり、意思決定に介入する親が増えています。

採用担当者としても内定後の辞退はできるだけ避けたいものです。そのため、保護者向けのパンフレットや説明会によって親ブロックの回避を図る企業もあります。

カジュアル面談

カジュアル面談とは、正式な面接ではなく社員と求職者が雑談形式でコミュニケーションを図る面談のことです。企業側から求職者にアプローチするダイレクトリクルーティングのなかで使用されることが多く、その名のとおりカジュアルに意見交換をするのが特徴となっています。

企業サイトなどの表面的な情報では伝わりにくい、現場の様子や社風を理解してもらうのに適しています。学生の志望意欲を高めたり、入社後のミスマッチなどを起こりにくくしたりといった効果も見込めるでしょう。

カルチャーフィット

カルチャーフィットとは、企業の文化・理念と社員の価値観がマッチしている状態を指します。カルチャーフィットした社員が増えることで、社員間の意思疎通や連携が高まり、モチベーションや生産性の向上につながります。

新卒採用においても、カルチャーフィットを基準として設けることで、入社後のミスマッチ発生や早期退職の防止につながるでしょう。

キャリアセンター

キャリアセンターとは、大学などに設置されている学生の就職を支援するための組織・施設のことです。多くの学生が、就職活動関連の情報収集を目的としてキャリアセンターを訪れます。

企業の採用担当者として大学を訪問する場合、キャリアセンターに足を運ぶ機会もあるでしょう。就活生が集まる貴重な場所であるため、求人票を提出しておくなど採用につながるアクションをとりましょう。

厳選採用

厳選採用とは、自社にマッチした人材のみを採用することです。当たり前のように聞こえるかもしれませんが、目標人数に達していなくても理想的な人材がいなければ採用をしないという点が特徴です。

一般的な採用活動では、採用の目標人数を設定したうえで選考を行なうでしょう。しかし厳選採用では、人数の確保よりも採用基準を満たしているかどうかを重視します。

コンピテンシー

コンピテンシーとは、よい成果を生み出すための能力や行動特性を指す用語です。コンピテンシーを測ることで、自社で活躍できる人材かどうかを見極められます。

採用現場では、選考を通して応募者のコンピテンシーを見極める「コンピテンシー面接」に注目が集まっています。応募者の過去の行動に対して質問を繰り返し、掘り下げることで客観的にコンピテンシーを測ることが可能です。

採用管理システム

採用管理システムは、ATS(Applicant Tracking System)とも呼ばれる、採用に関する情報を一元管理するためのシステムです。応募者の履歴書やエントリーシートといったデータに加え、選考の進行状況などをまとめて管理できます。

採用広報

採用広報とは、採用活動につなげるべく自社の魅力をPRする活動のことです。オフィスの様子や現場社員の人柄、業務内容などを具体的に紹介することで、自社で働く魅力を伝え、選考への応募を促します。

就職活動イベントの主催や参加、サイト・SNSでの情報発信などが挙げられます。活動としては、後述の採用マーケティングと類似しています。

採用ブランディング

採用ブランディングとは、自社の企業理念や事業内容、社風、社員の人柄をブランド化する取り組みのことです。「この企業で働きたい」と思ってもらえるような内容を発信することで、応募者の増加につなげます。

自社社員の特徴を紹介したり、求める人物像を明確に発信したりすることで、自社に合わない人材からの応募によるミスマッチも避けられるでしょう。

採用マーケティング

採用マーケティングとは、その名のとおりマーケティングの手法を採用活動に取り入れたものです。

求職者は、自社を認知してから、応募・選考・内定・入社・活躍といったプロセスをたどります。各プロセスを切り分けたうえで、理想的な人材がより多く入社するよう設計するのが採用マーケティングです。

入社後の活躍まで見据えている点も、採用マーケティングの大きな特徴だといえます。

就労パスポート

就労パスポートは、障害のある人が働くうえで自身の特徴や職場に対して希望するサポートを記載した情報共有ツールです。障害がある人の就職活動や職場への定着を促すために利用されています。

就労パスポートの作成や提出は本人次第であるため、選考時の提出は必須でない点に注意が必要です。

ジョブカフェ

ジョブカフェは、都道府県が主体となって地域の若者の就職支援をワンストップで行なう施設です。ジョブカフェは通称であり、正式名称は「若年者のためのワンストップサービスセンター」となっているほか、各地域によってそれぞれ呼称が異なります。

具体的な取り組みとしては、企業・大学と連携しながら、就職セミナーや職場体験、カウンセリング、職業紹介などを開催・実施しています。

ジョブ型雇用・メンバーシップ型雇用

ジョブ型雇用とは、特定の業務に必要なスキルをベースとして採用を行なう方法です。一方でメンバーシップ型雇用とは、人材の確保を先に行ない、採用後に仕事を割り当てる方法です。

終身雇用が前提であった従来の日本では、まずは自社にマッチする人材を確保し、さまざまな業務をローテーションで担当させるため、メンバーシップ型雇用が主流となっていました。しかし近年では、特定の業務に適性の高い人材を採用する欧米式のジョブ型雇用が増えてきています。

ジョブディスクリプション

ジョブディスクリプションは「職務記述書」と呼ばれる、職務内容を詳しく記載した文章のことです。採用後の職務について、役職名や責任、必要なスキル、資格などを詳しく言語化して開示することで、採用後のミスマッチを防げます。

各社員の役割を明確に規定することでムダを排除し、効率化できることから、欧米企業などで広く活用されています。

ジョブローテーション

ジョブローテーションとは、社員の能力開発を目的として一定期間ごとに担当業務を入れ替える制度のことです。終身雇用が前提であった日本において、長い年月をかけてさまざまな職務を経験させ、幅広い領域に対応できる人材を育成する手法として広く利用されてきました。

多角的な視点が身につく一方で、専門性を磨きにくいといったデメリットもあります。

スクラム採用

スクラム採用とは、ラグビーのスクラムのように全社員が一丸となって取り組む採用活動のことです。一般的な採用活動では人事部がほとんどの業務を担当しますが、スクラム採用では部署に関係なくすべての社員が積極的に採用活動に携わります。

採用活動にかかる人手や手間は増えますが、そのぶんリアルな現場の情報を求職者に伝えることが可能となります。

セルフスクリーニング

セルフスクリーニングとは、採用活動において自社の情報を詳細に開示することで、応募者自らが適性を判断できるようにし、自社にマッチしない人材からの応募を抑制する手法です。

ときにはネガティブな情報も公開することで、選考が進んだあとでの辞退や入社後のミスマッチ発生を回避できるため、採用活動を効率化できます。

ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングとは、企業が求職者に対して主体的にアプローチし、採用する手法です。

一般的な採用活動では、求人媒体に募集要項を掲載したあとは、求職者からの応募を待つことになります。一方ダイレクトリクルーティングでは、人材データベースやSNS、就職イベントなどを通じて企業から求職者にアプローチします。

大規模な採用には向いていませんが、理想の人材にピンポイントで接触できる点は大きなメリットです。

通年採用

通年採用とは、その名のとおり時期を問わず年間を通して採用を行なう方式のことです。

従来、日本では経団連の指定するスケジュールに沿った新卒一括採用が一般的でした。しかし、近年では人手不足が深刻化していることや、一般学生と就職時期の異なる帰国子女・留学生を取り込みたいといった狙いから、通年採用を行なう企業が増えています。

内定後インターンシップ

内定後インターンシップとは、内定後に学生をインターンシップで採用する制度です。

卒業を待たずに業務を開始してもらうことで、スキルの習得や職場での人間関係構築につながります。新入社員に対して即戦力としての活躍を期待するベンチャー企業などで導入が広がっています。

ナーチャリング

ナーチャリング(またはリードナーチャリング)はマーケティング用語の1つで、潜在顧客を見込顧客に育て、最終的に商品やサービスの購買につなげる取り組みのことです。

採用活動においても、求職者に対するナーチャリングが重要であるとして注目度が高まってきました。就職活動の初期段階では、ほとんどの学生にとって自社の存在はせいぜい「なんとなく知っている」程度でしょう。そこから「より強い興味がある」、さらに「ぜひ入社したい」と志望度を引き上げていくには、採用プロセスの設計が重要です。そのための手法として、ナーチャリングに注目が集まっています。

ブラインド採用

ブラインド採用とは、採用選考にあたって応募者の写真や名前、性別、学歴といった情報をすべて排除し、純粋にスキルのみで判断する手法のことです。

ブラインド採用では、採用担当者が無意識に先入観や偏見によって評価してしまうことを避けられる点や、ダイバーシティの推進につながる点がメリットとされています。

ペルソナ

ペルソナとは、マーケティングにおいて特定の商品・サービスのターゲットとして設定する人物像を表します。採用活動においては、自社にマッチする理想の学生像だといえるでしょう。

ペルソナを具体的に設定することで、自社の採用基準がクリアになり、ターゲットとする学生に対して適切なアプローチが可能になります。

母集団形成

母集団形成とは、自社の選考に興味のある学生・求職者を増やしていく活動のことです。選考開始後に実際に応募してくる学生・求職者の母体となるグループだと考えればわかりやすいでしょう。

「合同説明会で話を聞いた」「SNSで見かけた」など、さまざまな形で自社に興味を持つきっかけを作ることが母集団形成には効果的です。

ロックダウン世代

ロックダウン世代とは、新型コロナ感染症の拡大に伴うロックダウンにより、教育や就職の機会が失われるなど一定の不利益を被った世代を指す言葉です。

ロックダウン世代の学生は本来あるべき教育を受けられなかったり、企業の業績悪化に伴い就職が難しくなったりといった影響を受けています。同様の事例として、バブル崩壊後の就職氷河期世代は非正規雇用者が多くなるなど長年にわたり影響が出ました。ロックダウン世代についても、今後数十年にわたって影響をおよぼす可能性があるとして懸念されています。

リアリティショック

リアリティショックとは、新入社員が入社前に描いていた理想と入社後に体験する現実(リアリティ)の差にショックを受ける現象です。リアリティショックが大きい場合、早期退職やエンゲージメントの低下につながるため、採用担当にとって重要な課題の1つです。

パーソル総合研究所の調査では、新社会人の76.6%が入社後になんらかのリアリティショックを受けているとされています。

参考:https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/assets/reality-shock.pdf

離職率

離職率は、所属していた社員が一定期間において離職した割合を表します。職場環境が悪かったり仕事内容が想像と異なったりする場合、社員はストレスが溜まり離職しやすくなります。

新卒採用においても、自社の離職率が高い場合は学生に不安を感じさせるため注意が必要です。

リファラル採用

リファラル採用とは、自社に所属している社員に友人や知人を紹介してもらい、採用する手法です。人手不足が深刻化するなか、採用手段の1つとして導入する企業が増えています。

現場の業務を深く理解した社員が自社に合う人材を紹介するため、適性の高い人材を集めやすい点がメリットです。縁故採用と似ていますが、リファラル採用は血縁や取引先とは無関係の紹介である場合がほとんどです。

若者雇用促進法

若者雇用促進法(正式名称:青少年の雇用の促進等に関する法律)は、若者の適職選びや職業能力の開発を目的として2015年に施行された法律です。企業に対し、労働条件を明示することや変更しないこと、内定後に不合理な取り消しをしないことなどを求めています。

採用担当者としては、自社の雇用が若者雇用促進法に抵触していないか注意が必要です。

CVR(コンバージョンレート)

CVR(コンバージョンレート)とは、Webサイトなどを訪れた人数のうち成果につながった人数の割合を表す数値です。

商品やサービスの申し込みページなどで使われることの多い用語ですが、採用の現場でも近年重視されています。採用サイトなどを訪れた人のうち応募や申し込みを行なった人の割合を把握することで、採用ページ自体を改善すべきなのか、採用ページへの流入に力を入れるべきなのかなど、採用活動の効率化につながるヒントが得られます。

CX(候補者体験)・EX(従業員体験)・RX(退職者体験)

CX(候補者体験)はCandidate Experienceの略で、採用候補者が企業の存在を認知して選考を受けるまでのプロセスにおけるすべての体験を指します。CXを高めることで、より多くの応募やエンゲージメントが高い人材の採用につながるとされています。

EX(従業員体験)はEmployee Experienceの略で、自社で働く従業員の担当業務におけるすべての体験を指します。EXを高めることで従業員のモチベーションが高まり、それが商品やサービスの質向上につながるとされています。

RX(退職者体験)はRetiree Experienceの略で、従業員が自社を退職する際の体験を指します。退職する従業員を温かく送り出すことで、退職後も自社のファンであり続けたり、将来的に復職したりといった可能性が広がります。

上記3つのうち新卒採用において重要なのはCX(候補者体験)ですが、関連する用語としてEX(従業員体験)・RX(退職者体験)も押さえておきましょう。

EVP(Employee Value Proposition)

EVP(Employee Value Proposition)は、従業員(Employee)に対して企業が提案(Proposition)できる価値(Value )を指す用語です。

福利厚生を充実させたり技能習得をサポートしたりすることでEVPが向上すれば、社員のエンゲージメントや定着率が高まるとされています。

HRBP(Human Resource Business Partner)

HRBP(Human Resource Business Partner)とは、経営者や事業責任者のパートナーとして人材や組織の面から事業成長をサポートする役割・職種を指します。ミシガン大学のデイビッド・ウルリッチ教授によって提唱された概念です。

従来の管理機能としてだけではなく、事業成長につながる戦略的なオペレーションを人事部門が行なうためには、HRBPの存在が重要だとされています。

HRTech(Human Resources Technology)

HRTech(Human Resources Technology)とは、人材の採用・管理・開発といった業務に活用するテクノロジーを指す用語です。AI(人工知能)やビッグデータを活用することで、人事業務の効率化や精度向上につなげる動きが広がっています。

I型・T型・π型・△型・H型人材

I型・T型・π型・△型・H型とは、人材の専門性や多様性をタイプ別に表すためのフレームワークです。それぞれの特徴は以下のとおりです。

・I型:1つの専門分野に特化している
・T型:1つの専門分野に特化しつつ幅広い知識を有する
・π型:2つの専門分野を持つ
・△型:3つの専門分野を持つ
・H型:専門分野に特化しつつ幅広い知識を有し、ほかの専門分野との架け橋になれる

2つの専門分野を持つπ型はダブルメジャー、3つの専門分野を持つ△型はトリプルメジャーと呼ばれることもあります。

KPI(Key Performance Indicators)

KPI(Key Performance Indicators)は重要業績評価指標と呼ばれ、事業計画などの目標設定に使われる用語です。

採用活動においても、目標達成までの道筋を指標や数値に落とし込むことが重要であるため、KPIが利用されるようになりました。例えば、説明会参加者数・応募者数・内定数などをKPIに設定することで、計画的に採用活動を進められます。

OJT(On the Job Training)

OJT(On the Job Training)とは、実際の業務を通じて社員を育成する手法のことです。新入社員などに対し、先輩社員が指導係として知識・スキルの習得をサポートします。

OJTの反対にあたるOff-JT(Off the Job Training)は、実際の業務を離れて行なう座学や研修などによる社員育成を指します。

RJP(Realistic Job Preview)

RJP(Realistic Job Preview)とは、ポジティブな面だけでなくネガティブな面も含めて業務内容を事前に開示することで、入社後のミスマッチを防ぐ手法を指します。

入社を促すためポジティブな情報だけを提供していると、入社後に「想定とちがった」といったミスマッチが起こり、早期退職につながりかねません。採用した人材の定着率を高めるためには、RJPが重要だとされています。

RPO(Recruitment Process Outsourcing)

RPO(Recruitment Process Outsourcing)とは、採用プロセスの外部委託を指す用語です。

採用現場で必要な対応は多岐にわたるため、既存の人事部門だけでは効果的・効率的な採用活動が難しくなりつつあります。そこで、RPOによって採用活動の一部を委託するケースが増えつつあります。

採用担当者が知っておくべきその他の業界用語6選

ここでは、新卒採用では使われなくても、人事担当者として知っておきたい業界用語を紹介します。

アルムナイ

アルムナイとは、自社を退職した人を指す言葉です。英単語のalumni(卒業生、同窓生)が由来となっています。

アルムナイ採用に注目が集まっている背景としては、人手不足や終身雇用制の崩壊など、採用現場における環境の変化があります。当時の退職理由さえクリアになれば、過去に自社で働いていた社員は企業理念や業務に対する理解が深いため、即戦力として期待できるでしょう。

タレントプール

タレントプールとは、将来的に自社の採用候補となる人材のデータベースのことです。

自社にマッチする優秀な人材でも、現勤務先の事情や自社内におけるポジションの空き状況によってすぐに採用できるとは限りません。お互いにタイミングが合った段階で採用プロセスを進められるよう、候補となる人材をリスト化するタレントプールを導入する企業が増えています。

トライアル雇用

トライアル雇用とは、就業経験の不足などから就職が困難な求職者を3ヶ月間試験的に雇用する制度です。求職者は、ハローワークの職業紹介を経て該当企業に応募します。

実際の働きぶりを確認したうえで継続雇用するのか判断できるため、リスクの少ない採用手段となっています。一方で、求職者の就業経験が少ないため教育・指導に手間がかかる点はデメリットです。

ポテンシャル採用

ポテンシャル採用とは、採用時点では即戦力として十分な経験・知識を備えていない求職者を将来性に期待して採用する手法のことです。事業貢献までには時間がかかるほか、入社後の教育コストもかかりますが、候補者を幅広く募集できる点はメリットです。

嫁ブロック・夫ブロック

嫁ブロック・夫ブロックとは、転職希望先から内定を得たものの、配偶者から反対を受けることを指す言葉です。求職者本人の希望にマッチしていても、配偶者からの反対によってキャンセルとなるケースが近年増えています。反対される理由としては、年収や福利厚生、勤務地の変化などが挙げられます。

CA(キャリアアドバイザー)・RA(リクルーティングアドバイザー)

CA(キャリアアドバイザー)は、主に転職エージェントに在籍している、転職希望者の活動をサポートする担当者を指します。転職希望者に合った求人案件の紹介や選考突破のアドバイス、応募先企業との調整などを行ないます。

一方RA(リクルーティングアドバイザー)は、人材紹介会社の営業担当者です。企業の人事担当者にヒアリングを行ない、理想とする採用を実現するための提案を行ないます。自社の人材紹介サービスを提供する場合は、求職者とやり取りするCAと連携してクライアントにマッチする人材を紹介します。

新卒採用の業界用語まとめ

本記事では、新卒採用の担当者なら知っておきたい業界用語をまとめて紹介しました。紹介したさまざまな業界用語からわかるとおり、新卒採用のアプローチは年々複雑化・多様化しています。

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