Twitter採用のやり方と注意点|メリットとデメリットも解説



近年、採用活動にTwitterを取り入れる企業が増えています。若い世代のユーザーが多いTwitterを活用することで、採用活動にさまざまなプラスの効果が生まれます。しかし、そのためにはアカウント設計や投稿継続の仕組みづくりなど、丁寧な取り組みが不可欠です。

本記事では、Twitter採用の概要に加え、メリット・デメリットや具体的な投稿内容、実際にTwitter採用を実践している企業の例などをまとめて紹介します。Twitterを活用して効果的に採用活動を進めたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

Twitter採用とは

Twitter採用とは、企業アカウントとしてTwitter上で発信することにより、ブランディングや認知向上など採用活動にプラスとなる取り組みを行なうことです。

Twitterは140文字以内のテキストによる投稿がメインのSNSであり、学生や社会人に幅広く利用されています。そのためTwitterでの投稿に大きな反響があれば、採用のターゲットとなる学生や求職者にも届きやすく、説明会参加や選考応募のきっかけとなります。

Twitter採用が注目されている理由

Twitter採用が注目されている背景としては、以下のような点が挙げられます。

・人手不足により、採用競争が激化している
・SNSで情報を収集する若者が増えている
・学生・求職者はリアルな情報を求めている

人手不足により、採用競争が激化している

少子高齢化によって国内の人手不足は深刻化しており、従来の就活サイトを利用した募集だけでは人材の採用が難しくなっています。そのため、インターンシッププログラムの充実やリクルーター制度の導入など、各社新たな取り組みを開始してきました。

新たな採用手法の1つとして、若者に幅広くアプローチできるTwitterなどSNSの活用に注目が集まっているのです。

SNSで情報を収集する若者が増えている

また、若い世代を中心としてSNSを情報取集に利用する人が増えている点にも注目です。株式会社ディスコの調査では、2022年卒学生のうち7割以上がLINEやTwitter、YouTubeなどのSNSを就活に利用していると回答しました。

参考:https://www.disc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2020/10/202010_gakuseichosa_k.pdf

従来であれば、情報収集にはインターネットを利用するのが一般的でした。しかし現在では、SNS上で信頼できるユーザーを見つけ、その発信内容をもとに情報の良し悪しを判断するという若者が増えています。そのため、採用活動においてもSNSの影響力が大きくなっているのです。

特にTwitterは、総務省の調査によると20代の利用率が79.8%とLINE(97.7%)やYouTube(97.2%)に次いで高いため、効果的な採用手段として注目されています。

参考:https://www.soumu.go.jp/main_content/000765135.pdf

学生・求職者はリアルな情報を求めている

学生や求職者は、就職先を検討するにあたって従来よりもリアルな情報を求めるようになっています。採用ページの表面的な情報だけでは実際の就業環境が見えてこないため、ブラック企業への就職や入社後のミスマッチなどにつながるリスクが高いと感じるのでしょう。実際の業務を体験するため、インターンシップに参加する学生も増えています。

SNSでの発信によって、就活サイトや採用ページでは伝えきれない自社のリアルな様子をカジュアルに届けられます。採用を活性化する手段として、SNS運用には大きな効果が期待されているといえるでしょう。

Twitter採用のメリット

ここからは、具体的なTwitter採用のメリットを紹介します。

①幅広くアプローチできる

まず、対象となる学生・求職者に幅広くアプローチできる点は大きなメリットです。全年代におけるTwitterの利用率は42.3%ですが、10代は67.6%、20代は79.8%、30代は48.4%と特に若者世代に利用されていることがわかります。新卒や第二新卒など20代の採用が中心となる場合は、その約8割が利用しているTwitterは効果的な採用手段となるでしょう。

また、Twitterには「リツイート」といったシェア機能があるため、拡散力が高いのも特徴です。一部ユーザーの共感を得たり、役に立つと感じてもらえたりすれば、さらに多くのユーザーに広まっていくでしょう。

②コストがかからない

SNS運用には基本的にコストがかからない点も魅力です。就職関係サイトへの広告掲載やエージェントの活用には費用がかかります。予算の都合上、積極的な採用が難しいという企業は多いでしょう。

画像や動画の撮影をプロに依頼したり、運用を代行してもらったりする場合はコストがかかりますが、それでも広告掲載やエージェントの利用と比べれば低予算で取り組めるはずです。

③ミスマッチが起こりにくい

Twitterでリアルな情報を発信することにより、入社後のミスマッチが起こりにくくなる点もメリットです。せっかく採用しても、入社後に「想定していた業務内容と違った」「職場に馴染めなかった」など、ミスマッチによって早期退職に至るケースは少なくありません。採用や教育にかけたコストをムダにしないためにも、入社後の定着率は大きな課題です。

Twitter上で現場社員の仕事内容やオフィスの様子など、リアルな情報を届けることでミスマッチの発生を防止できます。

④投稿を継続しやすい

SNSには、Twitter以外にもYouTubeやFacebook、Instagramなどさまざまなプラットフォームがあります。なかでもTwitterは140文字のテキスト投稿がメインであるため、投稿の負担が小さいという点が特徴です。

Twitter採用を始める場合でも、採用担当者はその他の業務と並行して取り組むことになるでしょう。Twitter運用で大きな影響力を生み出すためには、継続が欠かせません。テキスト投稿だけで継続できる点は、Twitterの大きな魅力です。

⑤ブランディングになる

Twitterで自社の魅力を発信し続けることで、企業としてのブランディングにもつながります。「常に新しいチャレンジをしている」「職場の風通しがよい」といったイメージが広がれば、採用だけでなく企業活動にもプラスとなります。

⑥アカウントが資産になる

Twitter上で魅力的な発信を続けていれば、次第にフォロワーが増えてくるはずです。運用開始1年目には大きな効果が発揮できなかったとしても、2年目にはフォロワーが多い状態で発信をスタートできます。

アカウント自体が資産となり、継続すればするほど大きな影響力を獲得できます。次第に採用活動にもたらすメリットも大きくなるでしょう。

Twitter採用のデメリット

Twitter採用にはさまざまなメリットがありますが、もちろんデメリットもいくつか存在します。

①継続的な発信が必要である

Twitter採用には、継続的な発信が求められます。有益な投稿が継続的に投下されているからこそ、ユーザーは企業アカウントをフォローします。あまりに投稿頻度が低い場合、価値がないと判断されフォローを外されてしまうでしょう。

ほかのSNSよりは投稿を継続しやすいTwitterですが、投稿内容の企画や本文作成には一定の手間がかかります。担当者のその他の業務負担を減らしたり、複数人で担当したりするなど、組織として継続するための仕組みづくりが欠かせません。

②炎上するリスクがある

また、炎上のリスクにも注意が必要です。拡散力が高い点はTwitterの大きな魅力ですが、悪い評判も瞬時に広まってしまいます。投稿内容が過激だったり社会常識に反していたりする場合、企業としての姿勢が問題視されることにもなりかねません。

投稿前には関係者間で内容確認を徹底するなど、炎上を防ぐための体制を構築しましょう。

③成果が出るまで時間がかかる

広告掲載などと異なり、Twitterの運用を開始しても成果が出るまでには時間がかかります。フォロワーが0人の状態では、いくら有益な情報を発信しても多くのユーザーには届きません。

そのため少なくとも半年、できれば1年先を見据えた長期の取り組みとして行なうほうがよいでしょう。次第にフォロワーが増え、少しずつ投稿に対する反響が大きくなるはずです。

Twitter採用における具体的な発信内容

Twitter採用において重要なのは、やはり日々の発信内容です。以下3つのパターンにわけて紹介します。

①採用関連情報

採用のためのアカウントとして運用するなら、説明会やインターンシップの開催、採用ページの更新など、自社の採用にかかわる内容を発信しましょう。

常に最新の情報が更新されていれば、自社に興味を持った学生・求職者からのフォローが期待できます。その場で応募につながらなくても、採用ページへのリンクなどを掲載することで、ページを訪問し企業理解を深めるきっかけになります。

②社員やオフィスの紹介

現場社員やオフィスを紹介するのも効果的です。以下のような点が学生・求職者に伝わるよう、リアルな情報を届けましょう。

・実際にどのような仕事をしているのか ・どのようなやりがいがあるのか ・どのようなオフィスで働くことになるのか

入社後の様子を具体的にイメージできれば、説明会や選考に応募するきっかけとなります。

③企業の取り組み

企業として行なっている特徴的な取り組みがあれば、Twitterで紹介しましょう。例えば、最先端技術を使った商品開発や、地域への社会貢献などが挙げられます。

自社の企業理念や事業内容が伝われば、「こんな会社で働いてみたい」と感じるきっかけになるはずです。

Twitter採用のポイント

実際にTwitterアカウントの運用を始めるなら、以下3つのポイントに注意しましょう。

①投稿頻度を決めておく

どのような頻度で投稿するか、事前に頻度を決めておきましょう。Twitter運用はすぐに効果を生むものではないため、運用を開始しても後回しにされがちです。しかし、日々の発信を継続しなければ影響力は高まりません。

1日1ツイートなど、採用チーム内で投稿頻度や担当を決めておくことで、定期的な発信ができる体制にしましょう。

②運用ルールを明確にする

また、運用ルールを明確にしておくことも大切です。社員のプライバシー侵害や企業秘密の流出など、SNSの発信には一定のリスクが伴います。また、先述のとおり炎上のリスクもあります。

企業としての信頼を損なわないよう、投稿前の社内確認など運用ルールを明確に定めておきましょう。

③採用サイトやインターンを充実させる

Twitterで興味を持った学生・求職者が自社についてより深く知れるよう、採用サイトやインターンシッププログラムを充実させましょう。

Twitterでは、140文字という短文での発信になります。気軽に読めるためより多くのターゲットに届きやすい点はメリットですが、詳しい情報を伝えるのには適していません。

例えば、日々の投稿で自社のリアルな様子を伝えておき、インターンシッププログラムの開催を告知すれば興味を持ったユーザーは参加を検討してくれるはずです。Twitterでの発信活動を採用につなげる手段として、採用サイトやインターンの充実を検討してみましょう。

Twitter採用の実例

ここでは、実際にTwitterを採用活動にうまく活かしている事例を2つ紹介します。

講談社

1つ目は出版大手の講談社です。2022年9月時点のフォロワー数は9,600人以上となっており、注目を集めているアカウントであることがわかります。

本採用やインターンの案内に加え、別で運営している企業アカウントの投稿をシェア(リツイート)することで、企業としての講談社の魅力もうまく伝わるようになっています。

DeNA

2つ目は大手IT企業のDeNAです。2022年9月時点のフォロワー数は5,000人以上となっており、採用アカウントとしては非常に大きいといえるでしょう。

説明会やインターンの案内に加え、特別選考ルートつきのオンライン座談会を告知するなど、就活生であれば「フォローしておかないと」と感じるのも納得です。

【まとめ】Twitterで採用活動を活性化しよう

本記事では、採用業界で注目度が高まっているTwitter採用について、メリット・デメリットや具体的な取り組み方を紹介しました。

Twitter採用には、継続的な発信が必要であることや効果が出るまで時間がかかることなど、デメリットもあります。しかし、従来の募集方法では学生を集めにくくなっている昨今では、企業のリアルな姿を見せるツールとして積極的に活用していくべきでしょう。

Twitter採用に取り組むなら、採用サイトやインターンシッププログラムと連動させ、興味を持った学生にアクションを起こしてもらうことが大切です。インターンシップを始めるなら、意欲的で高学歴な学生が12万人利用する「インターンシップガイド」での無料掲載をぜひ利用してみてください。


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