人事必見!今時の学生に対する対応の仕方
様々なタイプの学生がいる中、人事の皆様は日々工夫して学生とやりとりをされていらっしゃると思います。そんなやりとりの中で、少し注意するだけでも学生に伝わりやすく、好印象をもたれやすい対応についていくつかお伝えし、大学現場での事例を踏まえて解説します。
大前提:話を聴く姿勢
今の学生さん達は、基本が受身です。それは何故かというと「しっかり座って静かに人の話を聞いているように」という教育を受け、それにある程度従ってきているからです。ルールを遵守すると、人の話をずっと聴くということはあっても、「自分の話を人に聞いてもらう」という経験はあまりありません。同居家族も人数が少なく、また兄弟姉妹もあまりいません。その上近所の方々や親戚との付き合いも以前より減っており、更に友達も「狭く深く」の傾向にあります。そうなると話を聞いてきた経験も少ない上に、更にたくさんの人たちと話をした経験が劇的に少ないのです。
キャリアセンターで話を聞いているとよく「こんなに話を聞いてもらったor話をしたのは初めてです」と学生さんに言ってもらいます。それ自体はとても嬉しいことなのですが、自分たちの学生の時代を振り返ってみると、このような話は友達同士でしていたのでは?と思うことが多々あります。しかしそれは彼ら彼女らが悪いというよりは、環境の成せる業という側面がかなり大きいと感じています。平たく言えば普通にしていたらこうなったわけです。
そのような背景を持つ学生さんが多いので、信頼関係を結ぶ際にこちらから話をするというよりは、学生さんの話を聞くことを中心にしていくことがポイントとなります。ただ、学生さんはまだ一方的に自分の話ができるほどネタも整理されていなけば、話術もありませんので人事の皆様には「学生さんが答えやすい質問」をしながら、会話の促進をしていただければと思います。具体的には「事象」だけの質問ではなく、「気持ち」にフォーカスして聞いていただけると効果的です。
例えば、サッカーサークルに所属している学生さんだった場合「何故サッカーサークルに所属したのか」「どれくらい練習しているのか」などの事象の説明を求める質問だけでなく、「サッカーをやっているときはどんな気持ちか」「練習は辛くない?」などの質問をすると学生さんとしては「自分の気持ちを話すことができた」と感じ、「信頼できる人(企業である)」という印象を持ってもらうことができるでしょう。また企業側としても、素直な気持ちを聞きだすことで人物理解が進み「貴社が求める人材なのか」という判断をしやすくなるメリットもあります。
基本編1:メモしてほしい部分をしっかり伝える
デジタルネイティブな今の学生さんたちは「書く」という習慣があまりありません。
ですから、適切にメモを取ることができる学生さんも少なくなっているという印象を受けます。普段私たちが相談を受けてそれに対してアドバイスをする際も、しっかりメモを取れている学生さんの割合は10人に1人くらいです。
この背景にはもう1つ、塾などでしっかりとしたテキストが用意されていて、講師がアンダーラインなどを引くように指示する授業スタイルに慣れているということも挙げられます。ですので、ウラを返すとしっかりこちらが指示を出したことに関しては守ってくれる傾向にあるのです。
そのため、覚えてもらいたいことや守ってもらいたいことは予めレジュメにしておき、その上でレジュメに沿って必要事項を記入してもらうようにすると、行き違いがなくなります。
このようにしてもらうと、学生さん側も不明点がなくなり、人事に対する信頼感も一層増すと考えられます。
基本編2:電話やメールを怖がる学生さんへの配慮
こちらもデジタルネイティブな今の学生さんたちの特徴となります。 「電話が怖い」という姿勢はほとんどの学生さんに共通です。家の電話に出る経験もあまりなく、SNSなどでのやりとりが生活の中心である学生さんたちには、「不特定多数の人からの電話に出る」という文化がありません。「電話をしなければならない」というだけで、内容を確認するためにわざわざキャリアセンターに駆け込んでくる学生も多くいます。そして一言一句紙に書いてからでないと電話しない学生もいます。
同じく「メールの文面がこれで良いか不安」という学生さんもとても多くいます。
ビジネスメールになれていないことと、敬語の使い方がイマイチであるとどうも不安にかられるようです。大学側でもテンプレートをいくつか用意はしているのですが、少しでも違うと「この場合はどうしたらいいか」と聞いてくる学生さんはとても多くいます。
すべての学生さんがそうであるというわけではないのですが、このような学生さんが多い以上は、「電話はいつどんなときにかけたり、出たりすることになるのか」は事前に伝えておいたほうが、学生さんとスムーズに連絡が取れると思います。それをしないと、学生さんは知らない番号からの電話に出なかったりするので機会ロスになってしまいます。
またメールについても「このフォーマットに入力してそのまま送り返すように」という指示をするだけで、すぐに返事が来る確率が上がると考えられます。
まとめ
以上、もちろん社会人になってからは当たり前のことのように出来なくてはならないことでも、学生さんにはハードルが高いことは沢山あります。社会人レベルの積極性やマナー・ルールなどは入社後しっかり身につけてもらうことにして、選考期間中は貴社を「特別な会社」と認識してもらえるように、上記の工夫を是非していただければと思います。
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